朝一番早い営業スタイルは、新橋の店と思ってたら他にもあったのです。そのうちの一つに伺おうとして・・・・寝過ごして(笑)、気がついたら東京駅でした。仕方ない・・・ここで食ってから出勤です。これから、朝ラー専門という名前に変えようかしら(笑)。
【スープ:やさしい生姜をいただく・・・・朝に求められる崇高な展開】
1)「らしくない」ほど非常に柔らかい醤油ベースがまさに「朝らー」
東京駅ラーメンストリートの「けいすけ」で朝ラーメンをやっているとは正直知りませんでして、六〇舎は例のごとく行列で、七彩も満席ということもあって、非常に好都合でした。七彩も朝らー営業最初のころは、閑古鳥でしたが徐々に盛り返した感じ。ぜひ「けいすけ」も粘り強く頑張ってほしいもんです。さてかなり前に味噌を食って以来のこのお店。朝から北海道シェイプのどんぶりか?と思いきや・・・そこは落ち着いた普通のどんぶりでした。麺顔見て・・・・けいすけらしくないような大人気なニュアンスが気になります。
さてその色合いは半透明系で非常にやさしさが漂う薄めの醤油ブラウン。まさしく朝専用らしい「胃腸への配慮」が伺えます。味わいとしても、しっかりとした豚コクといよりも、昆布とか節系の甘味すら感じるベーススープ!魚介は入っていようともその柔らかさはまさに自然な甘味です。角がないというのがぴったりとくるベースでして、胃袋がまだ寝ていようとも、朝からゴクゴクと完飲してしまいました。やさしい「けいすけ」って・・・あまり想像できないのだけど、まさにそれ(笑)。
2)生姜の繊維がスープで躍る・・・・これまた柔らかい清涼感
人によっては面白くないと思うかも。そのベーススープに個性と主張を発揮するのが「生姜」なのです。別に青島食堂のような・・・・味の太さを感じません。されど、やさしい味わいに寄り添う清涼とした味わいが、相乗してええ感じなのは確かなのです。生姜は全く辛くありません。丸い清涼感。生姜の繊維質がはっきりとわかるくらいで、スープの揺らめきにいちいち漂うところがまた風流かもと感じさせます。
けいすけらしくない(笑)?正統派醤油
そこに加わる「ねこパンチな生姜風味」
愛すべき佇まいな生姜醤油スープ
さてさて、お向かいのガッツリ&シャバ豚魚つけ麺とどう張り合うかが見ものなれど、客層は隣の七彩とかぶるかもな・・・・・。朝らーの八重洲戦争勃発な予感!(うそです・・・何でも大げさ(爆))
【麺:意外にもしなやかで白く美しいカネジン麺】
けいすけと言えば・・・・変化球と結びつけてしまう独断なアタクシ。焼いたり、トップクラスのぴろぴろな麺を排出する系列とは思えぬ・・・これまた正統派ストレート細麺です。なんだか・・・・イメージが変わります。冒頭少しクツクツして、後半しなやか。徐々にスープ熱の影響を受けてくるのでしょうが、少し先のほん田を連想したりするけど(笑)。
気になって調理場の麺箱を覗き見しましたが、そこには「カネジン」の文字。箱と中身は一緒とは限りませんが、いずれにせよ、朝食として食するには、非常にありがたい質実さでございます。スパスパとはっきりした前歯の千切り。スッキリすべる感覚。奥歯で押しつぶしてクチッと一瞬でつぶれる感覚。それぞれの感覚で、朝の寝ぼけ頭が起きだすという感じです。
寝ぼけた頭をシャキッとたたき起こす色白ストレート細麺
クツリと感じて・・・・汁を吸い滑らか
カネジンと知って・・・唸る
それにしても、客入りというのはあてにならんです。これほどの一杯が並ばずに、早朝で悠々としたスペースで落ち着いて食えるなら通うかもですな。
【具:チャーシュー・・・・夜の部と同じくガッツリ】
一見普通に見えるのだけど、切り口のあちこちに玉虫色に変化する部分があって、摩訶不思議(笑:どれだけの方がわかるかな・・)。リフトしてみれば、その肉厚ぶり。噛むとそのソフティーな感覚に魅了。風味と肉味がしっとりと味わえます。周囲の焦げとかタレの染みこみが浅めなので、これがまた全体感に合うという感覚。なかなか良さ気です。
夜の部のやつそのまま
朝からビールを欲する(うそです)
でもそれだけの性能はあるわな・・・
ああ・・・・チャーシューがうまいとついつい・・・・チャーシューメンへの誘惑にかられます(笑)。
総じまして、トリッキーなお店でしかも朝ラーというニッチなカテゴリーで・・・・これだけ質実なストレートで勝負するとは思っていませんでして絶句。やはり基本あっての変化球。確かめられて満足です。なので詠います!
やわらかく
しょうがの酸味
染みわたり
胃袋先に
やさしくお目覚め
お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。