ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン895】 麺処 くるり 高円寺店 (東京・高円寺) 味玉みそラーメン

【コレ食ったわけ:遅い仕事帰りに麺食って、少しでも早く寝たかった一心!】

  中央線で通勤しているものとして、非常に便利な立地ながら・・・大喜閉店で少し凹む「高円寺らーめん横丁」ですが、「くるり」さんという魅了するブランドがあるのは非常に心強いです。大体、関西エリアで旨い味噌を出すラーメン店ってのは、あまりピンと2〜3件しか頭に一度にこないくらい・・・。そんな個人的なアウェーな「味噌系」ですが、東京に出て来ても数えるほどしか味噌ラーメンを食してないのは大いに反省すべきですな。 最近どうも体が重いというか・・・・「駅からまた移動する時間がもったいない」という状況なので、駅ターミナル近くの店はとても重宝なのです!ぐずぐずしてて最終バスに乗り遅れることもないしね! という感じでもあり、ここしか訪問する場所を思いつかなかったというのが本音・・・・・。ブランドよりはロケーションが決め手やったわけやね。

  それにしても、遅くても混んでいたのである!実に羨ましい限りですが、厨房1人、洗い兼ホール担当一人という二人体制・・・・・結構待つのです。仕方ないわね・・味噌は手間がかかるのが持論。味噌ダレを融いて終わりというのではなく、ちゃんと中華鍋で炒め作業が入るのですから遅くて当たり前なのです。あまりにも手持ちぶたさだったので、できれば店前でまっている間にビールでも呑みたい気分!


 




【スープ:明るい味噌イエローが見た目シンプル!されど味わいは旨味コンプレックス!】

  時間がかかるのは味噌だからではなく、麺も太いからなのね・・・。厨房が丸見えの1番の席に通され、店主さん汗だくの調理作業を眺めながら「どの仕事も大変だ」と心で呟くアタクシ。この日の仕事を反芻して・・・・かつて瞬間湯沸かし器と揶揄されてたころから、随分と成長したと自画自賛するのです(笑)。ストレスを克服するのは自分の成長しかあり得ないと「カクシン」するアタクシ・・・・・。これを気づかせてくれたかつての同僚に思いをはせていると・・・・この一杯が運ばれた!練馬方向に心の中で敬礼をし、いざ実食です! で、ラーメンモードに切り替わってこれをすすりますが、ラーメンレビュアーとしては相変わらず成長してない(爆)。


「旨いがな!(*゜0゜)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「味噌コクに寄り添う華やかな発酵風味!味噌はシャープな辛さだけではないと教えてくれました!」


1)旨味:味噌のマイルド塩酸味のコクに背脂!さらには、麹のような華やかさ!
 
  実はあまり期待していなかったといえば失礼なのだが、ドンブリの周囲に貼り付く泡が・・・「味噌スープは炒めて作るもの!」との証明書みたいなもんです。野菜の炒めと味噌スープの炒めの過程でどうしてもでてくるこの泡が、「本格的」の証なんです!と思い味わいまするが・・・・・、市ヶ谷とはまた違った「まとまった感」がいたします。しかし・・・・味の因数分解をし出すと実にオモロいがな。

  最初は、「あ!味噌!」ってな単純な反応なんやけど、妙に腹ぺこボーイのように次々とそそられるのです。惹き付けるものの正体をさがしますが、次に来るのは、味噌の奥にある動物感・・・背脂のコクなんです。なるほど・・・微妙な背脂量がええ仕事しとる・・・・と思い次にくるのは、実際に入っているかどうかは不明なれど、「麹」のような華やかな発酵系のコクを感じるのですわ!なるほど、こいつが食欲を支配する犯人か!と自己解釈して終わり!とあいなり、あとは無心で食うのみであります。

  しかし・・・・・意外な奴がおると、塩気の分析でハッキリしましたがな!


2)塩気:トッピングの僅かな辣油!そして少しの一味!それに味噌塩気が加わり・・・・最後は、「フレッシュニンニク」でエッジング

  味噌に、辣油や一味があるのは鉄板の法則なのであります。だからこそ・・・旨い!ほんの少ししか入っていないのに、グレードアップの半端さはないですよ!塩気も味噌由来で不自然さがないし・・・ええやん!と思っていたら、一瞬「芳ばしい辛さ」が駆け抜けますやん!何者!と思い、舌なめずりしますが、想像するに・・・・ほんのりと「フレッシュニンニク」が入っているのとちゃうやろか!

  テーブルセットに、「業務用おろし生ニンニクポット」が堂々と置いてあるので、そういう隠技てきな「フレッシュ」ニンニクの使い方があるとは・・・思いもよりませんでした。アタクシの勘違いなら皆で大笑いしましょう!実にまったりとした味噌にも異様なまでに食欲を感じさせるのは、ほんの少しの「フレッシュニンニク」だったというわけです。こいつでエッジのたつ塩気を香ばしさと同列で崇高に感じたのやな・・・・。


3)香り:味噌の風味と言えば簡単だが・・・麹系の発酵風味で二段構えな香り

  やはり、香りで言えば味噌の甘さと辛さが入り交じったフレーバーなのですが、自信がないながらも「麹」を彷彿とする香りが鼻孔を駆け抜けると・・・・一気に上質に華やぎます。これは、大好きな展開! 大体、関西の中でも京都出身なアタクシは、酒処伏見の上質な酒粕と、地元の味:西京味噌でそだった人間です。麹系の風味は、子供のときの憧憬が蘇るほど心躍るものがあるのです。伏見の酒会社に勤めてるトモダチを紹介して欲しいくらいです。らーめん横丁ってハコ物の一杯・・・と軽んじていたアタクシは、いつまでたっても、何杯くっても、未だに進歩がないのですな(笑)。





【麺:お腹にたまると実感できる質感と歯ごたえ・・・・そして素朴な見映えがナイス!】

 一方の麺ですが、スープの濁りもあって麺顔からは判断できないところから、一気に持ち上げると迫力あるお姿でお目見えして、おおう!と心が躍りますわ!存在感ある麺ですね〜。


「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
「スープに浸ると言うより「からむ」感覚がナイスで、しかも独特なファーストタッチでんがな!」


1)風貌:やや不規則なウェーブある平打ち麺!ハンドメイド感ややありの好印象!

  どこかの有名製麺店のオリジナルチューンでしょうか・・・・、ひさしぶりにこんなにはっきりと平打ちハンドメイド風な風貌です。最近、淡麗系細ストレート麺にハマってましたから、ギャップが新鮮にかんじるのです。微妙にオーバルな切り口でして、端の部分が所々透けて見えるのも上品です。かといって全体では緩やかにウェーブしておりますので、ワイルドな感覚も少しだけ感じますわ・・・。これは、いかにもコッテリ系なスープに合うチューニング感です。


2)感覚:中加水のやや固ゆでな感じで、クチリじゃなく「ク〜ッサリ!」とした前歯当たり

  中加水系で少しばかりの「モチモチ感」を期待しますがさにあらず。モチモチよりは、もっとソリッドな反発感を感じます。されど、前歯の感覚は、テンピュールのようなゆったりと沈み込むような歯当たりでして、そこが見映えと少し違うところです。おもしろ半分で千切って断面を見てみたら、微妙に芯にあたるところが視認できるくらいの部分を残す程度の微妙な茹で加減があったのですね。芯というほど粉っぽいところはありませんが、面白い前歯処理が体感できるのでチェックです。また、奥歯の感覚も前歯感覚と似たようなもんですが、この段階では、具のモヤシが絡んできて似たような反発を一度にクニりと感じて食える・・・・なかなか、スープとのコンビネーションが良いと感じる部分です。


3)スベリ他:ややスープと相まってヌメルのがいかにも味噌っぽくていい!

  まったりスープとのからみですから、ヌメルようなニュアンスは想定内とは言え・・・「味噌系独特な粘度」が絡むとこれまた、一段ギアが上がるような興奮を覚えますやん。単に油切りが甘いとか、粉っぽい成分の抜けきらない部分が素敵とか・・・いろいろ好き好みがあると思うけど、味噌の醸し出すヌメリはまた上質さを覚えますな・・・。すきです。






【具:ヤサイからの成分もスープに貢献してたわけやね・・・・】

1)チャーシュー(全体をじゃましない塩豚)

  特製にすればチャーシューの追加もあって、印象も大分ちがってくると思うのだけど、味噌がとても主役と割り切った一杯と考えれば、実にいいポジショニングと思える仕上がりです。決して地味とは言いませんが、この・・・和風クリーミーで個性的な一杯で炙りを利かせたとか、醤油ニュアンスが濃いとかいった逸品よりは、凄く馴染むと思う塩味系!ええと思います。

2)味玉(意外と黄身が大きいのね)

  なかなか・・・・お手本的な出来具合でした。白身のタレの浸透具合も中々グッドだし、黄身の三段階に別れる熱の通り方も見事な茹でのグラヂュエーションだと思うのだけどな・・・・。少し熱が通った部分とジェル部分・・・・そしてゲル部分が境目無く見事に折り重なった出来具体だったと言えましょう。

3)ヤサイ(モヤシとニラのハーモニーに・・・しらがネギ!)

 ここは意見が別れるだろうが・・・・、個人的には、この一杯の中で唯一残念だった部分。モヤシのシャキシャキ度がなかったなと言う程度・・・。でも、人によってはそこまたいい!というわけだから、考えるベクトルが違うだけの問題ですね。とくにこのしなったモヤシが麺と絡んで一緒に食するなんてことがあれば、面白い食感になると思いますよ。されど、元のスープの話に立ち返ると、旨味をスープに貢献した結果としてのこの状態なんやろなと・・・・・改めて考えると、このちょい頼りないモヤシ君が非常に愛しく思えて来るではないかい!二郎やインスパイアでもヤサイの好みは非常に別れるように、一気に切り捨ててもいかんものだなと・・・・・考えてしまいます。




 総じまして、住宅街のイメージがある杉並と、商業地区との思い入れが濃い中野の中間に位置する高円寺で、久しぶりに味噌を食って、また味噌の奥深さを知ったという話です。らーめん横丁とはいってもかわいいサイズですが、こういった駅近でこのレベルの一杯がさくっと食えるのは非常にありがたいので、こちらはまた参ります。辛い系にひっぱった味噌も提供してるようですし、またあの麺ならつけ麺系でも面白い展開になりそう!本店もたまに行くと印象がいろいろと変わるという記憶だし、「くるり」はチェック項目に入れておきます。

 それにしても、駆け抜けた4月。この一年が正念場のようでして、まだまだ序の口と言えましょう。今は筋肉痛のような状態ですが、一年後にはすごい筋肉質を身につけていたいもんです。と思って自分の顔を鏡で見てみたら・・・・「あ!白髪がこんなに増えてた!」と嘆く。なので詠います!




  白髪ねぎ
  頭も増えた
  この卯月

  
  そしていつかは
  ねぎぼうずなり


お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。
 



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