ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン879】 支那そば てるぼうず (東京・田町) 支那そば

【きっかけは?:昔の手作りサンドイッチを懐かしむため・・・】

  大学を卒業して東京の会社に就職したばかりのころ、三田に縁がありまして、工場のある場所とこの辺りのビルを行き来したり、また業務研修で、辺りの会社に飛び込み営業をしたりしてたのでした。 なかなか今の宮仕えのような仕事からは想像できないことをしてたんですよ(笑)。 そんな辛い時代の思い出は、とある手作りサンドイッチ屋さん。家族経営で良心的でノスタルジックなサービスが良かったな・・・・。久しぶりに、あ!あの店どうなったんやったっけ?と訪問してみると、そこはおしゃれなラーメン店に変わってたという顛末でした。どうせ昼飯やし、ここで食うたろ・・・・・。そんな訪問理由。 しかし、よくよく見てみると、とても昔を思い出すことのできない・・・・なかなかOLさんが好きそうな店構えになっとりますやん。

  しかも、メニューはシンプルでして、支那そばとワンタンメン。サイドメニューぱらぱら程度。客層も、女性が多いかな?中々、田町というオッサン街の中の「慶応仲通り商店街」の店構えとしては場違いを覚えますね(笑)。本日は、支那そばの一本勝負!




【スープ:非常にクリアーですっきりした醤油×節系×生姜のまろやかな味わい!】

  厨房もホールの担当もお若く、またカジュアルなイタリアンの店みたいな御身なり。こういうの、オッサンは居心地が悪いのやけど、隣のテーブルは、オッサンと20台後半の女性という上司部下の雰囲気。仕事の何気ない会話がカッコエエやん、こういうオッサンにワシは成りたかった・・・・。配膳されて、いそいそと鞄からカメラなどを取り出して、ラーメンを撮影しているワシが、この店の中では、ちょー浮きまくりで、心の中では咽び泣く・・・・・。 されど5秒で100%立ち直り、味わい出すのです。感想は・・・、


「旨いがな!(*゜0゜)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「店や丼の見た目に反して・・・・じつに淡麗な醤油と生姜。まさしく「支那そば」クラシックやがな!」


1)甘み(旨味):すっきり節系の余韻がストレート!生姜の弱いじんわり刺激でぐいぐい食わせる

  なかなか、透明感の優れたカエシブラウンで、器の影響もあるのかとても明るく感じるそれは、一見「和風コンソメ」かと思えるほど生き生きと感じます。そして、醤油の余韻・・・・そういうのも奥の方にしっかりと感じることができて、ベースに染み込んでいるという感じがいたします。芳ばしいようで、羽毛の重さ程度のカエシ由来の酸味を覚えます。 そして、旨みの厚みを感じるのは、非常にライトな鶏がらの出汁、それに風味豊かな節系なアミノ酸の結びつきを感じます。どちらが強いというのも判別が難しく、迷うほどに一体化したベースを感じます。

  さらに・・・・何といっても一番の個性は「生姜」ですね。 出汁をとる時点で含まれているのが、やさしくじんわりとした・・・あの生姜独特のフレッシュ苦味が丸くなって溶けているようです。 トッピングとしても薬味ネギに絡むように、生のおろした生姜がごく少量含まれておりますので、それは追い鰹のごとく、追い生姜としてその風味を「味の天眼鏡」のように拡大し、食べ手に訴えかけてきます。

2)塩気:醤油のカエシがやさしく広がる感覚と・・・・やはり塩が生姜に結びついたじんわり感

  時々、旨みと塩気のコメントが一緒くたになるのですが、考えてみると表裏一体な関係なのかもしれませんね。なので、「塩としての出方」だけに注目してコメントしますと、塩味は、ほとんど醤油のカエシに結びついた塩分程度にしか感じられず、全体的に味わいとしては穏やかであります。 さらに節系と鶏がらのあっさり出汁自体のにじみ出る塩分が、それと一緒に生姜風味が刺激する舌で、やわらかく生姜にも塩が結びついているような錯覚も覚えてしまいます。


3)風味(香り):ほわっと感じる生姜の中にカエシの余韻がデッサンの下書きの如く

  スープの熱気でトッピング生姜のエキスが立ちますので、ほわっと最初に感じるのは生姜でした。そのあと、醤油の風合いがおいかけてくるようでして、それは、デッサンの中の究極の一本のラインを描き出す前の助走のラインような・・・・細かくて、薄い風味です。全体的にパンチが欠けるという一方で、それなら、非パンチな優雅を楽しめ・・・・と、香りが語るよう・・・。






【麺:細めで穏やかながら・・・・スパスパ感楽しくのど越しグッド!】

 一方の麺は、またスープに負けず、劣らず、意外と端整な風貌で、ここでも見直してします。


「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
「潤いとまとまり・・・・そして歯応えが、とても健康的に感じる麺!この健康さは・・・・・・!?」


1)風貌:細めの角麺がキッチリと見えて、ストレートさもキッパリとした印象

  箸でリフトすると、パンテーン・ヘア・トリートメントで、毛先まで・・・「ほら!こんなにまとまる!」とか、「どんな天気でもまとまる髪!」など、台詞まで思い浮かべてしまう、綺麗な流れるようなお姿ですよ (そう言えば・・・・ガッキー。髪切って、なかなかまたかわいくなりましたな。十六茶のCM。中年オヤジ的な感性でいうと・・・・守ってあげたくなるような可愛さですね〜)。

  麺の角がわりとキッチリとしておりまして、それが流れる線をより強調して見せてくれます。さらに白め地肌ですからキラキラして見えますもん!そういうのがキッパリとして端麗に映るのです。


2)感覚:中加水で芯を感じないけど、麺の密度をやや高く感じるクッチリ麺

  見た目で分かる「中加水」。柔らかめでクチュリと一瞬でぶつれる余韻を楽しめそうですが、芯がないなりに歯応えも楽しませてくえる麺だな・・・・というのが印象的ですね。奥歯のすり潰しの段階では、容易に胃の中へと落ちていくのですが、前段階として、前歯のスパスパ間はそれなりに楽しませてくれまして、「スベリだけの麺やない!」という主張も受け取ります。要するに、そこそこ、麺の密度があるっということやと思うねんけど・・・。


3)スベリ:スープの持ち上げやからみに優れ、飲むが如きのスムースさ

  見た目の第一印象から「滑る」のは分かっていることなので、特段言うこともないのですが、少しだけ。細い麺と、粘度の全くないスープとの組み合わせのせいか・・・・スープの持ち上げがすごくよくて、「・・・・・これは毛細管現象か?」とたじろいでしまったりする・・・・。だから余計に滑るように感じるのか。スベリを通り越して、言い過ぎを承知で言うと、麺とスープを飲むかの如き滑り込みだと感じています(・・・・・やっぱデフォルメしすぎ:笑)。


 


【具:最後まで奇をてらわない・・・・クラシックスタイル】

1)チャーシュー(クラシック!)

  店の雰囲気からすると、炙りチャーシューとか、○○ポークとかいうブランド肉とか、燻製などのテクニック系を駆使してきそうな雰囲気ですが、いやいやどうして・・・・良い意味の普通のチャーシューです。サイズとか形状、分厚さなども奇をてらったところは、何一つないところが、かえって好印象です。 古びた食堂中華にトッピングさしかえてもそのまま成立するようです。 柔かく基本的には筋肉質で、適度に脂がさしており、醤油ダレの感じなく塩系の味わい。普通に旨く食するのです。


2)メンマ

  これも・・・・・チャーシューに続いて特段とりたてるところないのですが、普通に旨い。どちらかというと、歯応えクニャリなタイプで、味付けの深み度も普通。スープの中にあって味で喧嘩するところはありません。


3)薬味ネギ・・・・+生姜(生おろし)

  なぜか・・・・特別にネギの歯応えを感じた。見た目に何の変哲もない刻んだネギ。スープ飲んで歯にかかるネギでもを咀嚼するたびに「ザクザク!」と心地よい音をたてるから不思議。 あと、上段で述べましたが、生の生姜おろしがネギの上にふりかかるようにのっかっており、このネギが崩れるタイミングで、生姜がスープに影響を与えだすという時間差攻撃も、何気に気に入っております。





 総じまして、昔なじみの店がなくなり、ちょっとイメージが違ったお店に変わっていてさびしかったけど、とてもしっかりとした、渋い支那そばを提供するのがわかって、ちょっと安堵した・・・・という感じ。それにしても、中途半端な時間だったので、お会計700円で済んだけど、他客は1000円を超える清算をばんばんとしてお帰りになるね〜。ここ、ほんまに田町!慶応仲通り商店街かい!と目を丸くします。向かい側ではワンコインランチで呼び込み頑張っているおばちゃんもおられるし、ホンマに・・・・段々この辺りも変わっていくのかな・・・・・。一本路地裏に入れば、韓国風家庭料理の店は、スペイン料理屋もあったりして、実は、ますますオモロなってますやん! 注目のエリアなのかもしれませんね。なので詠います!



   春晴天
   あえて訪問
   てるぼうず


   オールド・ニューな
   麺で微笑む

 
 お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。 




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