<もはや冷やししか受け付けない〜この暑さ!>
建物や電車を出たとたん、蒸し暑い空気の壁あ熱くのしかかる・・・そんな毎日。もうさすがに、汁系はもちろん、つけ麺でもしんどくなってきました。冷やし中華か、冷やしラーメンしか食う気がいたしません。そんな中、東横線で移動中に twitter で沿線の名店を確認すると、「麺処びぎ屋@学芸大学」で冷やしの限定を提供しているとの情報をゲット。ちょっと商店街の中を歩く距離が気になりましたが、「冷やしワンタン麺」というとても魅惑的なメニュー名に、既に心は奪われておりました。
商店街を南下して、人が少なくなってきた辺りに、びぎ屋はある。なのでだいたい「びぎ屋狙い」な通行人が雰囲気で分かったりします。ちょっとガメツイですが、そんな通行人を早歩きで抜かして行きましたが、それだけでも汗が噴き出る・・・・。たどり着いたら丁度、ランチタイムのピークにあって空きが一席。まんまと確保いたしまして候。
しかしまた今回もやっちまった。ライス追加。もう冷やし系の後に残った汁で、スープ茶漬けにすることが、今のマイブーム。なので夏痩せどころか、今年は夏太りしてやんの、オレってバカだよなぁ~。これも先日テレビで、玉木宏が永谷園のお茶漬け海苔を、氷水でつくって旨そうに食ってるのを見てしまったからだ。男前が食うと旨そうな冷やし茶漬けに見えるのだろう。しかし一方、オレが食うと・・・きっとダラシナイ冷めた雑炊にしか見えないのだろうがね・・・。
<白醤油の円やかなカエシ感と魚介出汁が穏やか!鶏ガラ系は冷えても色気をキープ>
ちょっと美しいラーメン女子の隣に、たまたま座ってしまった。隣でオヤジで暑苦しいオレが、ラーメンを激しく音を立てて食ったあとに、だらしなく白飯を突っ込んで、ずるずる汚く食うのも知らずに・・・。これってパワハラ?セクハラ?メシハラ?ラーハラ?どれに当たるのだろうと、結構真面目に考えだしてたら集中してしまった。そんな感じで気が付いたら、配膳のタイミングでした。それはこんな麺顔。
おおお!見ているだけで涼しくなるねぇ~。受け取った器が冷たいので更にそう思うのだけど、出汁氷があるだけで、見栄えが随分と涼やかに感じます。しかも妙にノスタルジーを感じるというか、今風のニューウェーブ系とは一線を画する質感がありありです。海苔なんて湯気で緩むことがないから、最後までパリパリとしている。そしてワンタン。これがあるだけで、どうしてラーメンはワンランクアップしてしまうのか。ワンタンラーメンとは言わずに、ワンタン麺という別格になってしまうのね。
スープがこれまた沁みる~。キンキンに冷やし過ぎると味や風味が飛ぶところを、いい感じの低温でおさまってます。味わいはとても落ち着いていて、全体的に和風感がありあり。魚介エキスがじわじわと効いている一方で、やさしい丸みのある塩気が印象的です。これが実に味わい深く、醤油系の名店・誉とされた「びぎ屋」らしい、白醤油の輪郭が素晴らしいです。塩もブランドなのを使っていると思うのは、カエシに尖りとか引っかかりが一切ないから。もはや塩気自体が出汁と化している。そんなニュアンスです。
一方でしっかりと動物系のコクが広がります。豚よりも、こちらは鶏コクのイメージ。冷えると脂が実力を発揮しにくいところを、旨い感じで鶏油の旨みをにじませています。鶏ガラも潜んでおりますが、やはり香味油の影響は明確。上品なだけではつまらないというところを、上手に突いたような味構成ですね。
<軽くボコついた多加水麺!冷えて引き締まり度がナイス!クツクツ心地よし!>
麺がきっちりと冷えててよいです。粗熱を取る程度ではなく、しっかりと冷たい水で引き締めた感がつたわります。なので多加水麺であっても、グルテンの風味さわやかに伝えるし、引き締まった歯応えが気持ちよく、クツクツといい感じです。前歯で千切ろうとすると縦に伸びようとしたりして、麺の楽しさをしっかりと表現してる。
形状は多少ボコっとした感じで、スープの持ち上げよりも、濡れた感んじでツルツルと滑るようなイメージ。なのでレンゲでスープをすくいながら、麺と一緒に啜るような食べ方がベストでしょう。なので、ズボボボボボボボボボボボボっとしたバキューム音は立てずに済みました。なんとなくラーメン女子に面目躍如。
その分、奥歯でグニグニとさせながら潰すことに集中でき、いつも以上に麺を食べているという感覚にさせてくれます。淡い汁のようで以外と麺に絡んでいるのが分かるし、噛むほどに強い弾力がイメージできて、冷やしの醍醐味すら覚えます。
<しっかり味の鶏モモチャーシュー旨し!味のアクセント!>
部位の形から、もも肉と察しますが如何に。全体的に淡麗の味風景が広がる中で、味覚のクリッピングポイントと言うか、アクセントを感じる部分です。甘辛いタレに浸った鶏肉は、いかにもご飯に合いそうな味わい。思わずライスの上に乗せてしまおうかと考えてしまいました。鶏の皮を嫌う人も多いようですが、私は皮にこそ旨味と甘みがあると信じるオッサンでして、こういう鶏肉チャーシューは好き。お袋の得意料理にも通じるものでしてね。
噛み締めるとタレに染まった肉汁が溢れる。涼やかな味わいに一瞬炎が生まれるような躍動感がいい。食傷気味だったはずが、頭の中が一気に肉モード!。噛み締めてこそ肉!ってな感じで堪能しまくりです。スープの基調が鶏系だから、味が濃くても違和感がないのでしょうか。古風な鶏チャーシューだけど、伝えたくなる旨さですね。
<大人しめで上品なワンタン〜>
シンプルな肉餡の味わい。割と小粒で引き締まりを覚えるイメージ。そして薄味。肩透かしを覚える事勿れ。全体調和が美しいと感じますし、出汁の旨味と絡めて食いましょう。箸でリフトするのでなく、レンゲで一粒づつスープに浮かべながら口に運ぶのです。全体で噛み締めると、薄味に色がさすような旨味の広がりを感じることでしょう。私は敢えて半分残して、最後の締めのライス割に備えることとしました。
<ライス投入で〆!スープ茶漬けがマイブーム!>
私の生まれた京都には、水飯(すいはん)と言う食べ方があります。文字通り、ご飯に水をかけて食べるだけ。勿論氷水か冷えた水で頂くのですが、しば漬けなどの京漬物と食う夏の庶民のグルメです。 何となく子供心におぼえていて、この歳になって冷えた汁で食べる飯茶漬けのエレガントぶりに気がついた次第。
そんなイメージとダブらせて食うと美味いぜ!。出汁氷水が、白飯の熱で溶けます。飯が完全に汁浸透なりきる直前で食うのが一番です。出汁の旨味と、飯の旨味と甘味が咀嚼で合体する味わい変化を感じるのが痛快。時々ワンタンがアクセントとなって食欲をそそる。気がつくと汗が引いてるのが分かります。暑い時は、体の中から冷やして行くのが、いいような〜。
総じまして、「冷やしが癒しなる真夏日のご馳走セット!」と言うほかありません。暑い中、駅から少し歩きますが、この一杯はそれに見合います。ノスタルジーと淡麗感で夏を乗り切ろう。これは今回は思いつきで訪問して、大正解だったと自分を褒めます。ごちそうさまでしたと、心の中で呟いたところで・・・・さて、隣にいたはずの美しきラーメン女子は、既に茶漬け作戦の前に退店していた〜。こう言うのも旨いと目で教えてあげたかったが、⚫️⚫️⚫️ハラスメントにならずに済んだかな。そんな感じで猛暑の夏の恋と一緒に、昼飯が終わりました。そんな儚さを感じながら、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
寝不足で
猛暑ひどくて
へばっても
ラーメン食いたし
癒しの冷やし
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!!
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