ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2977】 中華そば 光来 (東京・新宿) 中華そば 大盛り


<もはや西新宿に来るとココしか思いつかん>

 西新宿の高層ビルは、上層部がいかにも湿気を含んでいそうに軽く靄がかかっている。それを常円寺から見上げているのだが、宵の時間ともなるとこの一帯は、大衆居酒屋が商売気むき出しで、簡単なテーブルが道まではみ出そうとしている。その灯りが煌々と照らされ、酔いどれオヤジやサラリーマンが癒しを求め、殺虫灯に群がる蛾のようにあちこちから集まって来る。妙に蒸し暑い夜。オレはそんな居酒屋をスルーし、いつも行く店のが「中華そば 光来」なのだ。


     






店主「こっち座ってもらった方がいいですよー」
オレ「すみません、こっちじゃダメですかね・・・」


 時々席の座る位置で、そんなやりとりを交わす。オレの習性ってやつか、どうしてもカウンター席なら、端に陣取りたい。それも一番店の奥に。なのに何故かそこに座ろうとすると、店主が嫌がるのだ。まあ、それほどオレもへそ曲がりでもなく、席にこだわりがあるはずないので、いつも素直に従って食券を手渡す。

 なんで店主に、オレは簡単に折れてしまうのか。それは、「感謝の気持ち」がいつもどこかにあるからなのか。この店に来る時は、いつも財布がピンチな時。そして、わがままにも美味いものしか食いたくない時。そんな時実に重宝するので食わしてもらってるという、「引け目」がどこかにあるのかもしれない。別に店主とオレは仲良しでもないのだが、気を使わない関係が維持できてる。



店主「熱いですからね、気をつけてください。」
オレ「あ、ありがとうございます、いっただきます。」


 このメニューは、目をつぶっても作れてしまうのかと思うほどに、手慣れつつ手早く配膳が進む。いつも驚かされるばかり。ぼーっとこの日一日の苦労を頭の中で、回想していた途中に配膳となったから、オレも受け答えが受け身になってしまう。だいたい仕事って先手先手を打たないといかんと、何十年もやってきたから、受け身って負のイメージなんだよな・・・ま、ここからは払拭して今日のラーメンと対峙だ。







オレ「うぅ・・・店の中暗いのに(笑)、中華そばのスープはめちゃ明るい!」


 これはオレの心の中で叫び。鶏出汁が明るい。この一杯、デフォルトで400円。大盛りで+100円。ワンコインでこの質感とボリューム。オレは質感の良さを訴えたい。近頃流行りだしている「淡麗系スッキリ清湯」のような崇高な感じはしない。あくまで「街中華の維持」というかそんなものを少し感じる。付加価値を流行で高めている一杯とはオレは区別したいわけだ。

 つまり世の中の物事はほとんど相対評価だって思ってる。絶対的価値基準なんてよほどのことがないと出来やしないし、自分には無理さ。だけどここの店主は、この一杯に400円という価値をつけたわけだ。そこがオレには嬉しい方向で理解ができない。ここに相対的相違が生じており、興味がそそりまくられる。

 余計なうんちくはさておいて、スープはいつもながら見事。鶏のエキスが前面に出ており、豚も滲んでいると思うがバックアップな立ち位置。和風なイメージは抑えめであり、どちらかというと、野菜の甘みの方向だろうか・・・いやみがまるでなし。また熱々だから嬉しい。夏でであろうと、熱いものは熱くいただきたい。醤油だれも薄口なんだろうか、透明感ある醤油ブラウンが、まるで透明感あふれるオレンジ色とすら思える。夏のクソ暑さの中、汁まで完全に飲み干してしまった。うまさのあまり。













店員「黒霧島のロックですねー」
店員「灰皿ここにおきますねー」


 客と厨房内では、こんな会話が成り立ってる。一つ席を挟んだオヤジが気さくに注文を飛ばす。きっと常連だねー。豊富ではなくとも、このサイズの店箱のラーメン店では、そこそこ酒を揃えているのがいい。そして「一寸一杯セット980円」が人気。ドリンク(酒)・おつまみ・餃子・中華そばというセット。これが魅力らしいー。よくオーダー飛んでいます。ご店主の他には、いつもアジアンな女性店員が健気に支えておられて、時々そのお友達も応援かで食いに来られてる。いつも微笑ましく眺めてるオレは、この店のストーカーではないのであしからず。


     











オレ「品質の良い大衆麺!大衆さに誇りすら覚えるプレゼンス?」


 ただそんなことをぼんやり考えていた。はっきり言って、カリスマ性はゼロ。特別でもなんでもない。しかし一番馴染み深い寄り添いを感じるタイプで、しかしいい加減さはない感覚。だって製麺所直営なんだから、ちゃんとしているというはメッセージ性はあるのかもしれない。大盛りでは丼の中では窮屈そうに見えて、一見「ダマ」になってないかと疑ってしまうほど。しかしそんな過ちは犯すはずもなく、リフトするとしっかりとばらけて解けます。これは、汁を吸い込んでからも楽しめる中加水と多加水の真ん中のイメージ。グルテンの風味と、汁の浸透による旨味、そして咀嚼による甘も感じるというタイプか?。ズボボッと安易にすすって飲み込むより、少し考えがちに噛んで味わうといい。きっと再発見すること多し。 


     











オレ「昔の賑やかな横丁のようなラインナップが良い・・・そんなトッピング」


 報連相は、若いことから外したことあまりない。これだけちゃんと守ってただけで、管理職になったようなもんだ。いつも「ほうれん草」を見ると「報連相」を連想しるのは、ダジャレ好きオヤジの特徴かもしれん・・・。さて横浜家系ほどのクタクタぶりでもない程度のほうれん草。硬く水分を搾り取られたところへスープの海に一気に沈める。吸い込むのは旨味のエキス。多少ふやけるのまでが待ち遠しいが、時間を置いてから食った方がほうれん草はうまい。投資・貯蓄と同じで、リターンを多く求める定期積立式なら、満期を待つってからいただくような気分で食するべきだ。

 一方、豚ばら肉チャーシューは、テッパンのように硬い安定度で、肉繊維質と脂身のバランスが良い。全体には醤油ダレが薄く浸透している上に、肉繊維質にはスープが浸透して旨味がプラス。脂身部分はスープ熱で溶け出して甘みを放出しとる。メンマは庶民的なコリコリ感で騒いなき良さがいいし、ナルトはぶ厚めカットが嬉しい。ゆで卵は固ゆでな卵黄をあえて汁に沈めてみる。砕ける寸前にリフトして食うのが必須でスープを濁さないようするのが鉄則。ああ、一連を振り返って、これらがワンコインで楽しめるとは、改めて驚きの一杯だわ。


     











店員「ありがとうございまいした〜」
店主「またよろしくお願いします」
 

 最後は、オレはちゃんと丼を高台のところに置いて返して、付近で簡単にカウンターを掃除し、座っていた椅子を引いて帰ろうとする。そしたら、店主からは送り出しの声をかけられた。丁寧なのか愛想ないのか、判別がつきにくいありきたりな言葉で送られてフィニッシュ。あまり丁寧に送られると、今度いつこれるかわからない場合は、申し訳ない気がしてしまうんだが、これくらいさらりとしているとオレお気が楽。接客業って・・・難しく深いもんだ。 







 とまあそんな感じの晩飯ラーメン。まずは、騙されたと思って来て食していただけば、ちょっと私の思いが共有できると思います。うまくて安い大衆ラーメン・・・・新宿ならここですよ!。てなことで、ちょっと今回は全体調子を変えてみましたが、妙に疲れてしまいました。なので、そろそろ寝ますー、まとめで詠ってからね。



   腹減って
   財布軽やか
   気は重く



   しみじみ染みる
   琥珀鶏出汁



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






西新宿の親父の唄

西新宿の親父の唄