<味と活気が世代継承された安心感>
所詮私はそういう男、・・・・早くもフライング気味に五月病シンドローム。何かこの時期は気が抜けるのですわー。決算終わって年度初めの準備が一通り終わって、大型連休があってなどと、考えるだけで気持ちが緩みます。こういう時こそしっかり、いつもできないことをやろうと毎年思うのですが、気がほわーんとなりつつ、結局習慣になってしまった、ラーメン探訪を重ねているという次第です。今回は、外出移動で板橋へ。「板橋大勝軒なりたや」さんで、中華そばをいただきました。
割と長く営業しているイメージなのですが、店先には若い店主の顔つき看板が目立ちます。入店すると、なかなか年季の入った大将が一心不乱に中華鍋をふるっていて、野菜炒めを作ってる。奥さんが元気よくフロア対応してて、店先看板のご本人は、麺場の仕切りと調理補助を担当。なるほど二代目という感じですね。これは実に羨ましいやら、微笑ましいやら、しっかりした二代目に期待が寄せられます。昼飯の後半に訪問したのですが、満席にならない程度に、いい回転で客が出入り。区役所や警察署も近いので、安定した客足が期待できそうなロケーションですね。
汁:「山岸御大直伝のオリジナル魚介醤油!ライトなコクと甘さに安らぎ覚える!味変は豆板醤グッド!」
カウンターの高いとろから、すみませんねと大将から直々に受け取った麺顔がこのお姿。まさしく直伝というか、王道過ぎると思えるほどに、東池袋系のスタイルです。教科書に載せたいと思うほど。パーツ毎がそれぞれ当てはまる。スープの色合いも、魚介エキスが溶けたような穏やか系の醤油ブラウン。暖簾分けするに従って、少しづつ個性が発揮されて、何がオリジナルか分からなくなってたんですが、本来は醤油らーめんに近いものなのでしょうね。
味わうと、ツボを押さえた落ち着いた魚介醤油の味わい。魚介はくどくなくとも、ナチュラルな甘さを主張しつつ、醤油は角が丸まった塩気を醸し出して、サッパリとしている。そこに豚骨出汁の馴染みある動物性のコクが、穏やかに広がるという感覚です。食い進めると、麺から染み出るグルテンの風味も溶けだして撹拌されるため、霞みがやや強くなります。しかしそれもまた出汁のように捉えられ、甘味の複雑が増して旨いと感じさせます。
最近、東池袋系で味変化をすることが面白くなってきた。自家製辣油を準備する店も多く、大抵の場合はそれを少し入れるのだが、サラサラスープのため、ちょっとこってりしたやつがいいかと考えました。そこで豆板醤。今回はそれを小さじ1杯程度入れてみましたが、これが超合います。デフォルトのスープを堪能したあとは、早々に豆板醤を入れてみようと、また自分にインプットしてみました。
麺:「ちょっとだけカタメなフィーリングが私好み! 王道の多加水ストレート麺は歯応えよろし!」
こいつも王道の仕立て。加水が多めでわりとキッパリとしたストレート中太麺。モチモチとツルツルが命って感じがしますが、ここの麺は茹で上げのタイミングに妙があるのか、微妙なカタサがキープされていて、そこがまた自分にとっては好み。最初から最後までおいしくいただけました。プリっとしているというより、「ブリっ」としていると言うか・・・ほんと微妙なんだけど。
スープはサラサラなので、麺は絡むというより濡れる感じ。光沢ある表面なので、口当たりはすごくライト。啜りあげて内頬やら舌触りが滑らかなスベリで、喉ごしも抵抗なくいい感じ。太くてもズボボボボーっとダイナミックに啜れる。大勝軒の麺ってどこも同じように見えて、すこしずつ個性があったり、こちらも体調の変化があったりして、本当に飽きないねー。
具:「オリジナルを連想させる王道の肩ロース肉!スカっとしつつもタレの浸透深くて味わい深い」
突っ込みを入れにくいほどに王道なパーツ。チャーシューに至ってはまさにそれです。スカっと余分な脂が抜けた肩ロース肉に、じんわりと深くタレが浸透し、トッピングされてスープをまた多少吸い込む。元味とスープ味が融合して、なんとも言えん旨さであり、これなら白飯をくれと言いたくなる。海苔は頼りないようで、早々に溶け込まない。メンマもまたお会いしましたねっていうくらい、オーディナリーな味付けがまあ安心感を与えます。
総じまして、「きっちりと旨さの伝承感じる王道東池袋系」というそのまま、何の捻りもない感想で今回もごめんちゃい。しかもこちらは、「なりたや」独自のアレンジもあるし、たとえば濃厚アレンジやら、塩アレンジなど。そいうのもひっくるめて継承してほしいし、また二代目独自の進化も期待したいところです。この辺りはまた用件があると思うのでまた来るつもり。限定の油そばってのも魅力的だったし、今回の大勝軒の長い旅が終わって落ちついたころになるけど。それにしても、安定した家族経営は、実に羨ましかった。そんな期待を込めて詠います!。
二代目に
心の味を
伝承し
常連客も
世代を越えて
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
関連ランキング:ラーメン | 板橋区役所前駅、下板橋駅、新板橋駅

- 作者: トリコガイド編集部
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2016/03/15
- メディア: ムック
- この商品を含むブログ (2件) を見る

- 作者: 地域批評シリーズ編集部,荒井禎雄
- 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
- 発売日: 2016/08/29
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る