ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2713】 中華料理 横山町 大勝軒 (東京・馬喰横山) バン麺

<大正時代から続く伝統の人形町系の系譜>


 所詮私はそういう男。・・・・年を取るなら静かに暮らしたい。しかしやりたいこともコツコツとやりたいねー。などと考えつつも、まだまだ子供も独立まで遠いので、働き続けなければなりません。年金制度もどう変わるか分かったもんじゃないし(良い方向とは思えぬが)、今日もまた今日の仕事で頑張らねばならないと、あくせくしております。そんな中、日本橋に外出する機会がありまして、誠に中途半端な午後4時に現地で解放されてしまいました。で、近くのコーヒーショップでパソコンとモバイルルーターを駆使して、モバイルオフィスタイムに突入。そんな合間に、折角だから通し営業やってるところないかなと、ぱらぱら調べたら、なんとこちら・・・・横山町の大勝軒が該当することが判明。適当に切り上げて早速突撃してみました。








 食べログやRDBやその他グルメサイトでも、このお店の表記がまちまち。店内に飾られた賞状を見ると「横山町大勝軒」という表記でしたから、「中華料理 横山町大勝軒」というのが、正解に近いのかもしれません。なにせ大正13年創業ということですから、歴史が古い。店の外観もそうだし、内観もゲキ渋ですよ。店内薄暗いから、営業してます?と思わず聞いてしまいました。先客ゼロだったのも不安だったので。中は日本風商業家屋そのもの。古くとも掃除が行き届いたところが凛と感じさせますし、土壁?もいい雰囲気です。









 中途半端な時間だったし、ラーメンでもさらっと食おうと思ったけど、メニューにはとても端っこに書いてあって、どうも「ラーメン麺あるけど、他のメニューをくってよー」と訴えてるようにも感じて、中でも「バン麺」という謎めいた一品をオーダーいたしました。とある、塩ラーメンのオーソリティーの方が、横浜を中心としたノスタルジー系ラーメンの中で、この「バン麺」につき深くれレビューされてるのも、影響されておりますかな。













汁:「ゆるゆる餡に仄かな生姜と干し椎茸の旨味!そして中華出汁の味風景!ノスタルジー中華麺」


 厨房の奥では、奥様と二人三脚のような調理の音や声が聞こえてきます。この店内の渋さの上に、BGMなど洒落たものは一切なし。とっても静かな空間で、静かというより、空間がキーーーーンとしております。スマホいじってたらシャッター音がなってすごく響く!! 静かすぎてドギマギしてると心臓の音が聞こえそうです。そんな中、老齢な店主が、体内にセグウェイでも仕込んでいるのかと思うほど、静かに滑るように近寄ってきて、それが運ばれます。







 なんと平皿!汁なしか?と思えど、結構たぷたぷして十分な液体体積。レンゲで味わうしかない。皿にクチ直付けだとこぼれそうだから・・・。しずしずとレンゲですくって味わうと、それはゆるゆるの餡状態でして、いかにも中華屋の一品という感覚。店の和風スタイルとはミスマッチのようなベストマッチのような不思議な感覚。味がこれまたほっこりする醤油味。まず醤油の塩気が円やかなのですが、旨みがあっさりしていて、しかし深い。まず感じるのは、干し椎茸の戻し汁のような甘味。そして少しエッジを利かせているのは生姜の汁だろうか。どちらも微かすぎて、正直言って自信がないけど。それに、豚肉を炒めた旨みとか、トッピングのエキスが複雑に入り混じる、レトロなカオスがナイスです。








 もう無心になって食らってしまった。レンゲを執拗に執拗にすくっては味わう。カチャカチャと音を立ててるのが響くのが恥ずかしいのだけど。












麺:「柔らかい中太麺に味の浸透と餡の絡みが深い」


 昔家族で行った中華屋を思い出した。五目の餡かけソバが好きだったオヤジを思い出した。うちの実家のオヤジはなんでも餡かけ風にしてやったら喜ぶので、分かりやすい男であった(まだ生きている)。その餡と麺が絶妙に絡むねー。まるで餡かけ焼きそばのように。汁麺としては一回りだけ太目なストレート細麺。中華調理に適したような作りこみで、粉の風味よりも、出汁の浸透性に特化したような質実な麺。








 確かに、出汁が沁みているようにも思えて「麺がうまい」と心の中で唸ります。プツプツと前歯でリズミカルに千切れる一方で、奥歯での潰しこみではモチっとした淡い反発あり。また啜るとにゅるるるうるるるるるっるるーーーっと滑り込むヌメリが艶めかしい。それでいて全体的には、ノスタルジー感満載。











具:「八宝菜ならぬ、庶民的五宝菜というような和みあり!」


 数えてみよう。豚肉、筍、インゲン、白菜、椎茸・・・これくらいだったか。筍の歯ごたえが、ゆるゆる餡の中にあってはアクセントです。また豚肉も炒めた割にはフカフカで柔らかく、インゲンの青さある味とシッカリした歯ごたえも心地よい。全体的にとてもハーモナイズされた度合が高く、実によい中華料理といった感覚です。













 総じまして、文化遺産的ノスタルジー麺」と言う何のひねりもない感想でごめんちゃい。いやー・・・ここいいわ。また周りの問屋街との共存もいい感じで、付近一帯が庶民的でとても良いね。その反面オフィスビルも立ち並んでいて、古さと新しさが交錯する街って感じの馬喰横山ですね。ここはまた来ます。中華の調理麺がうまい大勝軒・・・・「人形町系」という、また新たな扉を見つけて開けてしまったわー。という事で、新たな発見に興奮気味で詠います!。



   平成に
   時代錯誤な
   癒し麺



   大勝軒
   大正ロマン



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



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