インフルエンザに罹患してしまいました。なので少し前の実食レビューです。先日の「おおぜき中華そば 早稲田店」訪問の帰りがけに、煌々と光輝いていた「メルシー」の看板が印象的。今回は、日本橋への外出直帰の帰り道に、地下鉄東西線でゆっくり帰るついでに、早稲田で途中下車してみました。早稲田ご出身の方なら、何かとお世話になったんじゃないでしょうか。オムライス、野菜炒め、ラーメンなど、軽食と言うより学食の様なお店。そも天井がやや高い店内と、年季の入り具合が歴史と人情を感じさせます。
割と広い店内で、漫画本など豊富に備わってるのが学生の街らしい。しかし、時間帯の都合なのか、学生らしき方は一人もおらず、オッさんばかりの客層です。置かれたテーブル席に、皆同じ方向を向いて、一人黙々と食うという構図。少し暗い様な蛍光灯の照明感がまたいいね。こういう所では、定番の品がいいね。いろいろ魅力的なメニューあり迷いますが、定番のラーメンとさせていただきました。最後まで迷ったのは、チャーシューメン630円也。安っす!!!
【見栄えからは分からないほど、非常にしっかりと味わいがあり!ライトパンチ系!】
迷ったけれど、客の半分はラーメンを注文。ウケている証拠ですね。400円也。これはすごいねー。だいたいこういうワンコインラーメンは、ライト系醤油と相場が決まっているので、そんな軽い気分で待っておりました。配膳されると計算通りの麺顔。コーンのトッピングがあったりするところが、家庭的でもあり和ませるポイントです。写真メモを撮り終えて、銀色のスプーンレンゲでスープを口へと運ぶと………これが実は驚きなのです!
実にしっかりとした味付けですやん!表面を覆うクリアなラードが熱を封じ込めるだけでなく、キレとコクを与えてくれます。また味のベースは鶏ガラ出汁。実に濃ゆいと感じさせるしっかりコクなのです。多少の調味料の片鱗を感じさせる塩気。そこに、ヌメーーと、醤油のカエシがキリリとエッジングを立ててます。野菜の甘みは下支えに過ぎず、決して表立って現れないキッパリとした味わい。むう………、見栄えに騙されたが、主張するラーメンだこれは。
冒頭ののっけからこういう感じだから、後半は濃ゆいと感じます。あと客の注文の仕方がかっこよかった。入ってくるなり、「ラー大、薄め!」と宣って雑誌コーナーへ直行し、いつもの雑誌を選んで定位置に着席。流れる様な所作。これぞ常連。そうか………薄めというチューニング対応があったのね。予習不足でありました。
【ツルツルモチモチ!とても和やかでシルキーにも思える……400円の麺かこれは!】
麺が安っぽくないからバランスとコスパを感じさせるんでしょうね。和みを感じる風合いですし、馴染みっぽい仕上がり感。密度感は低いけど、変な風味は一切ない。淡いグルテンの風味と、かすかなでんぷんの甘みすら覚える、大衆ナチュラルな印象です。すーぷを吸い込んでから、性能が発揮されるタイプかも。
前歯での千切りがスパスパと気持ち良い。奥歯でのプレスはクチリと淡く潰れるかと思いきや、意外にモチモチと明るく弾む。汁を吸い込んでからもモチモチ度はあまり変化せず。最後まで熱ダレせず美味しく食わせてくれる逸品。
喉越しがツルツルだわ〜。口当たりは軽く、舌触りはツルツルで、喉越しはシルエットをほとんど感じさせず駆け抜けてゆく感覚。よくある体験だけど、何回体感しても飽きない面白さです。
【うわ!意外としっかりとしているチャーシュー! 外周の脂がうまし!】
味わいが濃ゆいスープなので、妙にコーンの甘みが箸休め的に嬉しかったりします。メンマとモヤシの印象よりもよかったりする。
また、意外にチャーシューがうまかった!何気ないチャーシューだけど、薄味。硬そうで柔らかい。淡白な様で甘味がある。厚さも納得の範囲。感心したのは、皮に近い部分の甘みを逃さないように、脂身の外、皮下脂肪みたいな部位もシッカリと含まれていたことかな。良く見ないと分からなかったけど。
総じまして、「先義後利すら覚える学生街の思い出の味」と言ったところでしょうか。単に安いというより、永くこの早稲田の杜に腰据えて、腹ペコ学生を癒し続けてる歴史に脱帽です。ここでお世話になった学生たちは、今や日本の原動力となって、あちこち広く活躍を続けていることでしょう。回りくどいかもだが、ある意味社会貢献のような風格。いや〜、実にいい店であります。憧れだった早稲田の杜。切なさ抱えて、また来ると思います。次回は、さらっと常連というか、OB気取りで「ラー大薄め」なんて気取った言い方なんかしてね^o^。なので詠います!
寄り道で
落ち着く夜の
学生街
暫し懐かし
青春思う
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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