ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1145】 美麺屋 楽観 (東京・立川) パール


 息子に新しく自転車を買い与える。これからの成長も鑑みて長く乗れるものを選びたいと思っていたのだが、子供というのは今カッコいいものを欲しがるもの。親の趣味に合わせようとブツブツいうのもイヤなので、今回は自由に選ばせようと思って自転車屋へ行く。ところが、第一印象で即決な我が息子。それも、なかなかセンスも良い。青を基調としたモデルなのだが、紺というのでもなく、水色とも言えない淡くてもシッカリとした青で、メタリックな感じもする色合い。さらに長く乗れそうなデザインものであるところが、意外でもあります。そういえば、服のセンスとかにもこだわる性格なヤツでして、そいういうところもなんとなく自分に似ていたりする。よく妻に、「あならに似ているところありすぎて扱いにくいわ・・・」とよく愚痴をこぼされるけど、これまであれこれと趣味に注文をつけたこともないので、生まれ持ったセンスなのでありましょう。何となく遺伝というか、DNAというものを感じますわ(笑)。





 しかし、これは親子関係だけでもなく、最近、会社にもそういうのが言えるのかもと思えてならない。会社というのは、いろんな人間が集まるので基本的にはいろんなDNAのるつぼ。そういう中を取り仕切るのが役員であり社長であるのですが、組織を仕切るというのはトップマネジメントの思惑で決まるものであっても、どこかその会社が独自で持つ考え方というか、存在理由にしたがって組織行動しているような気がする。会社自身にもDNAがあるかのようにね。同じような素材や製品を開発する会社があっても、そこから導き出す拡大戦略は、やはり千差万別。その中で「やっぱりウチはこういう戦略か!?」と思うことが多いものでして・・・。強みに特化した結果なのでしょうが、その強み自身に、その企業のDNAみたいなもんを感じるんです。ステレオタイプになるのは危険という反面もありつつ、やはりやりたい事を信じてそこに賭けてみたい!組織の一歯車の分際ですが、そう思うのです。




 ・・・などと考えながら、日曜日の朝も早く目覚めてしまって、会社のメールをチェックしたり、靴磨いたりしてやること片付けてもまだ午前9時前ですやん!時間を持て余してる暇あったら勉強でもすればいいのだけど、そこまでエネルギーを持て余しているわけでもない(笑)。この日二杯目のレギュラーコーヒーを淹れて、タバコを2本吸って、予約して放置してた番組を2本見てると・・・・・・


  猛烈に・・・昼には塩ラーメンが食いたい・・・


 と思えて来た。全くわがままな胃袋め!醤油なら近くにいつもの「みたか」があるのに、豚魚ならいつもの「文蔵」があるのに、塩かよ・・・。昨日塩ラー食ったばかりなのに・・・・。散歩行って来ると告げて(昼飯食って来るという我が家の隠語)あれこれ考えつつ向かう三鷹駅西荻窪の青葉はもう閉店しちまったし、・阿佐ヶ谷の「CiQUE」にでもと思っていたら、この日の午前中の中央線東京訪問のダイヤが乱れている。「ええい!ままよ!!」と乗り込んだ高雄行きの中央特快に飛び乗りました。狙いは立川ラーメンスクエアの「塩元帥」!あ・・・・・それはとっくに店じまいしていたのを車中で気づくく。愕然となりながらも、「青樹」にあったっけ塩って・・・と思い検索しようとスマホアプリを軌道しだすと・・・・・このアプリ君は、「美麺屋 楽観」を指示する・・・・。その瞬間、「パール!!!」とひらめきましたよ! その手があったか!!



 この日この時間帯・・・・立川に用事があるのは、ショッピングか映画、それに競馬ファンばかりで埋め尽くされたよう??そんな中、主流とは別に線路北側をトボトボと歩いてゆくと、怪しげなカプセルホテルのビルがある。そこを目指してズンズン歩いていく。もう頭の中は塩ラーメンでお祭り状態だ。開店5分前に着いてしまったけど、そういう輩は他にもいて何となく安堵しました。

  






【スープ:これを煮干し塩ラーメンと感じるか感じないか・・・がオモロい】


<煮干しを洋風味?に食わせる意外性は秀逸!>

 
 しかし、店の構造が独特。元々どんな店が入っていたのだろう・・・・。フロアレイアウトもジグザクでして、さらに微妙な高低もある。カウンターか長椅子なのか、分かりにくい部分もある。これは確かに六本木時代からの方向性の違いは明らかですね〜。店だけでない、ラーメンまでも違う。六本木時代からの名作「琥珀」は、絵画のような洗練された落ち着いた麺顔と感じたものですが、立川移転後は新たな模索というものを感じます。しかし、いつまでも定番に安寧しないといった粗さも感じる若々しさに逞しさも入り乱れます。

 今日は時間が余っているのでいろんなことを考えすぎる。そんな気分のスキマに配膳が完了しまして、改めてまた麺顔を覗くと・・・・ダイナミックなまでのスープの透明度合いの「緑色」が眩しい。



 ラードが一層面に浮かぶという構造はこれまでのことなれど、今回はそれがオリーブ油となっているので、食べても期待と身構えをしてしまいますな。それに玉ねぎの大量の粗微塵に粉粉〜っとした浮遊物が立ちこめてますし・・・。煮干っぽい銀色も伺えるのだがそれ意外は一体何?と思いながらレンゲを投入し、スープを頂く。するとそこには、じっとりとしたコク深い塩味がぶわっと広がり、オリーブ油のまったり感覚に煮干の風合来る!そしてシャリシャリと玉ねぎの甘みが加えられる。最後の粉っぽい残留物に・・・・再度煮干のニュアンスを体感し、〆はスパイスで少しだけシャープな余いがふわっと余韻を感じる・・・。


 おおう・・・・、オリーブ油のパワーというか、一気に煮干を明るい方向に持って行ったではないか!しかもそれは洋方向にへと!純日本的な煮干の味わいを、いっきに方向転換させてしまうその個性が凄いと思うし、煮干がこんなに華やかに結びついて塩味と化すとは想像を絶しましたがな! 正直言ってこの「パール」がそれほどにも問題作とは思っていなかったので、ちょっと後頭部をガツンとやられた位に、塩の世界の新たな可能性を感じさせていただきました。



<炒め感覚とフレッシュ感覚が入り混じる・・・不思議感覚>


 それにしても、この玉ねぎ以外の細かい浮遊物がまた別の特徴ですな・・・・。何やら炒め調理の後に生成される成分のようでもあり・・・・。実はこのスープには、オリーブや煮干、フレッシュ玉ねぎ微塵の他に、もう一つ特徴的な部分がありまして、それは「メンマの焦げ」具合(今回はたまたま)。メンマが炒まった部分が凄く芳ばしくスープに溶け出しており、それもまた塩味と結びつくようにまったりとしているわけであります。


 浮遊物をかき上げると、スパイスのような黒い残留物や、煮干の皮膚と肉繊維お細かい部分など確認できます。それらは、まるで炒め鍋で火を潜ってから来たかのような、香りにオーラを感じてしまう。チャーシューも肉がしっかりしていて旨そうだし、焦げの部分も芳ばしそう。そういった成分もこの中には溶け出していると凄く感じるのです・







【麺:スープの意外性と一転して・・・質実上品なのであります】


<この細麺ストレート感覚は、六本木時代と変わらず!>


 細麺は、茹で上げの時間コントロールが肝ですからね〜、こういうところ気になります。結論としては流石と唸るばかりです!やや多加水と思えるきめ細かい熟成度を感じつつ、麺の密度感もあり、延圧の加減も良さそう。なので、前歯お当たり方からして、クシクシとした感覚が楽しい。芯の無い茹で上げなのに、全体で弾力をもたせ、モチモチとまで華やかさはなくとも・・・・奥歯のすり潰しにおいて、均一に沈み込むような低反発。最後の断末魔の時点で弾力感を俄に感じる。思えば、関西転勤時代の東京出張にて、わざわざ立ち寄った六本木の楽観も、こんな感じだったかと思い起こされるのだが・・・・。




<透明感ある見栄えでさらにツルツル感覚も冴える>


 品の良さを感じる白い地肌が良いですな。その白さに透明感を感じる部分もあり、見映えだけでツルツルという個性が十分に伝わります。さらに、汁をゆっくりと吸い込むような気がいたしまして、食べ始めのクシクシ感が徐々に後半になるにつれてしなやかになり、スベリの抵抗力が軽減されるのが、「馴染む」とすら感じます。個性的なスープゆえに、こういう品ある質実な風合いとのコラボは光りますね!玉ねぎの微塵切りが引っ掛けて持ち上げられるのもまた、歯応えにアクセントが出て楽しい。上品さんとエンタテイメントさが入り交じる・・・・そんな麺さばきがナイスであります!!







【具:美しさの中にワイルドな演出ぶりなのです】


<チャーシューと言うより「肉トッピング」とお伝えしたい>


 微妙に炙ったようなロース肉でして、脂身排除な塊。そして、見た目以上に、肉の歯応えをしっかりと感じさせ、程よい塩気で食わせるというタイプ。昔ながらのチャーシューとは趣を随分違うので、個人的には、チャーシューというより、「肉トッピング」と呼びたい感覚。タレに浸ったというより、味が馴染んだという感じの薄ら味付けでして、スープに浸して食うと極端に旨味を増します!




<玉ねぎ微塵の思いっきりの良さが大きく貢献>


 六本木時代は、もう少し細かくて、量もこの半分くらいだったかと・・・・。これほど麺顔のメインにでてくるほどでもなかったけど、そこが新生「美麺屋 楽観」というポリシーなのでしょうか。粗く・・・・そして一面に散りばめられたそれは、まさにスープを「食べる感覚」にまで引き上げてくれて、麺にも絡まるだけでなく、最後の最後のスープの一すくいまで、その存在を示すほどです。スープのエキス以上に、具であり、歯応えの影の主役という感じですね・・・。







 総じまして、春の休日昼ラーの幸せな一杯。ダイナミック&問題作といった塩の一杯。私の知らない間に、また新メニューが誕生してますし(ベジポタ)、中々目が離せませんね・・・。さて、何と言っても・・・・立川駅近くとは言え、このロケーションはまさに独特。休日の駅からこちら側へ向かう人も少なく、何となく自分と同じような雰囲気をもった男どもが4名同じ方向に歩いてゆくのがとても異様。まさか・・・と思ってたら、全員、楽観を目指していたという流れでして、類は友を呼ぶとはこのことなり。こういう活動もほどほどにせんといかんなと・・・・反省するのでありました。でも、おそらくまた食べにくるのは間違いないのだがな・・・・。なので詠います!



   怪しくも
   存在微妙な
   ロケーション


   集まる男も
   同じく匂う



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!


  



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