ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1144】 めん屋 平右衛門 (東京・東小金井) 塩ラーメン


 実にカオスな一週間でありました。職場が4月から新体制になって一週間目は、目新しさとかいろいろキックオフとかで過ぎ去る。旧体制との齟齬があっても来週に持ち越し気分も少しある。そしてその来週が現実にやってきたのがこの一週間でありまして、あれこれと調整させていただきました。相談窓口がわからないとどうしても従来の繋がりで問い合わせてしまうのは仕方ないとして、どうしたものかと不安になる。されど、見方によっては、新体制が実質十分に立ち上がっていないとしても、何がなんでも進めなければという気合いもビシビシと肌で感じます。口では文句いっても使命は果たそうとする人が意外と多くて、ちょっと面白かったりする。そんな一週間がすぎさった土曜日は、スッキリ晴れた良い一日でございました。

  




 ・・・・などと考えながら、日頃できなかった家庭の雑事をこなし、自転車のパンクを修理し、伸びた髪を切りにゆき、子供を塾に送り届け・・・・・気持ちよく作業をこなす休日の午前でした。その後、本を読んだりしながら、気がつくといい時間。少し早めのランチタイムとなり、嫁はんに「食って帰る」とメールして・・・・・「平右衛門」さんに突撃です。なんとなく、完成がしっくりとくる近場の一杯。テクニックも感じるところもあるし、醤油の次は塩だという感じでトライですよ!

  
 








【スープ:甘みがクリアーに広がる塩ダレという意外さ!】


<良い意味で予想外しな甘みがナイス>


 前回訪問の「生醤油」も好印象な麺顔は、引き継がれていますね。何気ない配置の中に色のバランスを感じます。予測通り、今日の青空を連想させる澄んだ色合いの塩スープが食欲をそそります。朝飯を抜いた胃袋にきっとジンワリと染み渡ること確実です。ところどころ白ごまが浮いているのが意外な存在感でしたが、おそるおそる・・・・レンゲですくったそのスープを味わう。


 すっかりと頭の中が「塩」の「淡麗さ」を図ろうと準備していたから、その瞬間は軽い戸惑いを覚える。塩辛さとは全く無縁とも思える甘味が広がる!それも極自然な味わいでして、旨味と甘みが同化したような輪郭。この甘味は何ぞといろいろ食しながら考えてしまう(笑)。


 出が関西人な私は、甘みと言えば魚介を連想し、いりこ出汁に結びつけてしまう。だけど純いりこ系はこの辺りで遭遇するとは思えず、またそのいりこ出汁のような色気とも違うような味わい。もっと純朴で質実な感覚。えぐ味の極端に少ない煮干に椎茸の出汁を存分に合わせたのか? はたまた昆布が利いて落ち着いた味わいになっているのか・・・。突き詰めると味醂が隠し味だったりして(笑)。こういう面白味あるスープなら、安易に柚子に染めなかったセンスがまたいいね!と心の中のホットスイッチが押された気分がいたします。






<丁寧さ伝わる豚コクのスッキリ煮出しも優しくクリアー>


 塩ダレを濁らせないベーススープも感服するところですな。豚鶏ガラのあっさりスープにジンワリ魚介がバランスとっており、何系とも判断できかねるバランスを感じます。それだけに、豚鶏の動物系の出汁の取り方にも丁寧さを感じるし、塩ダレのユニークさも映えるというもんです。


 食べ進めて行くうちに、胡麻が潰れるたびに仄か〜〜〜な芳ばしい甘みを引き出してくれる。スープの脂もだんだんと豚のエキス感が高まるのはトッピングのせいかも。チャーシューの一方のほうの醤油だれも徐々に影響しだして、最後の最後まで、味の特徴の正体が分からなかった(笑)。ともあれ、良い仕事ぶりは深く感じたね!








【麺:ゆるやかなウェービィーな細麺が上品!千切れも切ないほどに・・・】


<優しくクリチと千切れる多加水やや縮れ>


 一見ストレートかと思うと、ゆるいウェーブがかかっており、白い地肌が上品にも映える麺。一口すすり多加水系と判断するものの、モチモチっとした系統ではなく、どちらかというとクチクチ、クチリ!っと粘度の低いグルテンを楽しみたい。前歯の当たりもよくスパスパと小気味良い切れ味。奥歯のすり潰しも抵抗感少なく、それいて残念感なくどちらかというと上品とさえ思える。




<汁を少し吸い込み味わいも滑りも馴染む>


 やはり、少しだけ汁を含んでくれたほうが、この麺の特性が生きるきがしますな。コシがゆるやかになるというより「しなやか」となり、表面の滑り方もやや高速系に変化するようだと・・・。良い麺です。さらに、やっぱり嬉しいから何度でも言うが、大盛り無料サービスはいい!この麺で大盛りならお得でしょ!210gが大盛りの基準らしくて、程よい分量感だわ、私にとってはね!







【具:相対するチャーシューは物語を感じるほどに旨し】


<よく出来た対象的な肉 ^_^ >


 今回は、早めに頂きましたよ!レアチャーシュー!できることなら、洋わさびでいただいても旨かろうと思える仕上がり具合。こういうのもう本当に普通にでてくるから最近の新店はまいるね(笑)。そして一方のチャーシューは、極めて定番なる味付け調理法でして、食ってみて「ああ!これこれ!やっぱりこれだね!」と素直に頷ける醤油ダレと芳ばしさなのだ。チャーシュー界の「ケインとアベル」と申し上げておきましょうか(例えになっとらんか:笑)。





<ふのりがアクセント?>


 実は、ふのりが好きなたちでして、すまし汁に入れるともう堪らんのです。今回もこのちっぽけなトッピングで凄く印象がいいかもしれませんでして、特にスープに投入して少し酸味の影響を与えるところが非常にナイスと言えましょう!







 総じまして、晴れた春の休日に・・・日頃の垢と申しましょうか、そういうものを落とさせていただきました。ラーメン一杯で安いものであります、この開放感(笑)。そういえば、最近、日頃道を歩く時でも地面とか足元とか見ながらの時が多かったような気がします。すぐにマイナス思考に陥る性格なのか・・・・・今回は、空を感じながら歩くことが多かったかと・・・。しかしその一方で何を得たわけでなく、天気がよければすべて良しというこの単純さ。散髪したての襟元を過ぎる風を涼やかに思う。春爛漫。ああ、また来るんだろうなこの店、この一杯・・・・。この思いを肴に夜は冷酒でもちびりちびりとやろうかなと・・・・その後、酒屋に向かいました(笑)。なので詠います!




  春うらら
  髪も短く
  サッパリと


  澄み切る空に
  塩ダレ想う



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!




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