ネーミングがいいよね!気になる屋号を訪ねてみたよ!
ちょっと前から気になってたお店。「空の青とひまわり畑」・・・まるでカフェみたい。とある週末にクルマ飛ばして訪問してみました。カーナビに住所入れて検索すると・・・あらら、村山ホープ軒のすぐ近くじゃないか。かなり葛藤を覚えましたが、初志貫徹でこちらへ。
あらら・・・本当に目の前が向日葵畑!?。確か春先に、村山ホープ軒行った時は、菜の花畑だったはずだが今は向日葵が力強くすくすくと成長しております。こりゃ、本当の盛夏のタイミングでまた来ないと行けないよね。益々興味をそそるじゃないか。ところで看板は「浜風食堂」。居抜きだと思うが、敢えてそのままなのか?。思いっきり多摩エリアで陸地ですが、店内はそこかしこに海感演出の跡を感じますな。こんな場所に、ロハスで洒落た空間がいいね。
<全体>淡麗な雰囲気にして丁寧な作り込み!崇高なオーラすら覚える鶏醤油麺
クルマで来てるからどうせ飲めないのだが・・・それにしてもビールはないにしてもシンプルなメニューラインナップ。醤油と塩とサイドメニューのみ。スモールスタートで地道に根付いて欲しいと思う次第。応援気分で今回は券売機ポールポジションの「醤油」とさせてもらいましょう。期待の一杯はこんな麺顔!。
おおお!和にも洋にも調和する、今風感覚の鶏醤油系に美しく整った麺顔!。正直言って驚きはないが、雰囲気は確かな作り込み感覚があり、安心安寧旨さの信頼感ってのが確かに伝わりますね。多少大袈裟に言うとオーラ感は確かにある。醤油の余韻を楽しめそうだし、スープの表層を見れば漂ようエキスなは鶏かんがありありだが、一部魚介感が集まって膜となり滲み出てるかな?。そして・・・ははん!と思わせるスパイス感も演出的ですな!。とまあ、予定調和な心持ちで食し始めたんだが・・・これは予想以上に旨かった!。
<スープ>重くないのにしっかりとコクを伝える地鶏エキス!肉エキス伝えるの謎物体がいい仕事!
実はツッコミところが色々ある!。不明なところもある!。自分なりに順に整理すると・・・まず、凛々しさと円やか伝える生醤油感覚!。どこもそうだが醤油は厳選されておりブレンドされてます。蘊蓄書きによると何と5種類。個人的感覚では、当然「なま」醤油感覚なのだが、香りが高い上にスッキリとした円やかさがあるイメージなので、生揚げかたまりがブレンドされてるのかもしれませんね。大豆100%の醤油が好きなもので!。
そして、ちょっぴり和風なスパイスを感じるエッジングがいい!。和山椒をちらしてますな?。これが柔らかいはずのカエシの輪郭をヴィヴィッドに仕上げる感覚で、決して尖りを見せないけど、凛々しい味の輪郭を仕上げておるようです。また、煮干!節系!昆布!浅利!乾物と魚貝の旨味が溶け込む下支えが素晴らしい!。節がしっかりとしてるとは感じており、煮干と鯖節中心と邪推してたんだが・・・。煮干エキスは、スープ表面に浮き上がると微妙に固まりを見せるので、実は見た目でわかりやすい。他には甘味から干し椎茸あたりもあるね。・・・ところが他にも色々!!。浅利と干し海老・干し貝柱まで使ってるとは、言われて納得。
言わずもがな・・・ベースの鶏もいい。これも蘊蓄書きをそのまま伝えると「京都・地鶏丹波黒どり」使用で、丸鶏として抽出とのことです。そう言われると、あのバターに近いような濃厚な鶏油を連想しそうだが、そんな厚化粧感が全くないのにコク深いのが素晴らしい!。旨味成分にリノール酸、オレイン酸が含まれてるとのことだが、文系の私にはよく分からん:汗。それらはてっきり、サフラワー等植物系に多く含まれてると思い混んでたから:瀧汗。
最大の謎はこれ!。挽肉を油漬けしたようなのが、香味油として投入されとります。これが皆目見当がつかないんだが・・・実にいい仕事をしておるじゃないか!。肉のタルトゥファータのようなまったり感で、エスプーマのような華やかさがあって、しかもデュクセルのような強さもありなむか??。結構なテクニシャンだよ!アイデアマンだよ!こちらの御店主!お若いのに偉い!。
<麺>うどん粉配合手揉み麺!品やかな物腰と滑らかな光沢感とスベリ!
スープで食わせる店かと思いきや、実は麺にこだわりがあるようで、手揉み麺と、ストレート麺を選べるようになってます。こちらも蘊蓄書きを素直に読むが、文面ではストレート麺の方がそそる感覚!。で、素直にどっちがオススメかと訪ねたら、最初は手揉みがいいとのことだったので従いました。
この麺が旨かったのだった!大盛しなかったのを恥じる。出汁を吸い込み優しい歯応え!後に残る素地の甘味が上品!いやぁ〜とっても優しく明るいモチモチとした弾力!そして後味に残る小麦粉の甘味のような錯覚が心地良いね!出汁をたっぷり吸い込んだ後半の旨さもナイスで、出汁の旨味成分と、うどん粉特有の甘味が一体化した旨味が素晴らしいです。
さて「うどん粉」って何?。以前、NHK見てたら香川県の学校給食が紹介されてて、うどんを自分で茹でて食らってたっけ。学校にも「うどん部」があってそれも紹介されてたが、「中力粉を使うといい」と言ってたのを今でも覚えております。ざっくりと中華麺は強力粉を使うことが多そうだから、フツーに甘味と馴染み易いのはうどん粉なのかもしれませんね・・・。金と時間があったら、うどん打ちの勉強もしてみたいー。
<チャーシュー>肩ロースとロース肉の淡麗2種スライス!ピンク色の赤身に出汁染みる旨さ!
すでに出汁と麺の旨さで情報過多な状態で、頭は疲れてたんですが・・・それでも、肉は旨かった。今風なお店なので、流行りの低温調理かと思ったんだが・・・微かに香ばしさも漂よう感覚で、ローストタイプでしょうか。実に赤身がしっかりと弾力を感じさせ、噛み締めると肉本来の旨味が力強いじゃないか!。脂身もしっかりとしており、蕩ける前のプルンッ!とした弾力すら感じるほど。
また、脂身が多めに差している肩ロースと、脂身が少ないためロース肉だと思っているんだが・・・2種を味わえる感覚がいいね!。共に出汁を吸い込むだが・・・その加減に違いがみられるところを味わうのが、実に楽しい!。
<具材>若竹にも近い上品な歯応えのメンマ素晴らし!そして不思議な果実感??
メンマですが、福岡県には「糸島メンマ」というブランドがあるそうで、それを生産者さんから直接仕入れているとのこと。穂先メンマか?と思うスタイルですが。引き締まりと柔らかさが両方あって・・・例えが難しいけど質感ありありです。食品と言うより製品と伝えたいクオリティの高さ。メンマの素地自体の味わいがこんなに柔らかいのかと思うかもです。
さて・・・メンマと対極の位置。味玉の右側に添えられてる物体が分からん!。最初は、筍か大根の端っこ程度に思ってたんだが・・・食らうと仄かなコリコリ感があって、ほの甘いのだった。これが何物なのかが皆目見当がつかん!。いずれまた塩ラーメンを食いに再訪問するからご店主に伺ってみたい。筍のようで???柑橘系の繊維質でもあるようで???果実に近い甘いも滲むか???。
<味玉にハズレなし>素朴で優しくちょっぴりハードな仕上がり!出汁の円やかさが深く浸透する旨さ!
味玉の仕上がり具合って、一番店のセンスが現れると思います。近年は「トロトロ蕩ける」タイプ、そして「出汁の浸透が深い」タイプが多く、その組み合わせのレベル感で楽しさが広がる。そんな中、今風な感覚なのに、ちょっとハードめな仕上がりなのが興味をそそります。
白身は実に、そそる醤油出汁が浸透して仄かに褐色に染まってる。白身だけでも味わい深くて酒にも合いそうです。卵黄はトロミは中心部に残るがほぼ全体がハードな仕上がりで、見栄えは素朴さを残すイメージ。ねっとりと言うより、しっとりと舌に崩れるように絡む味わいです。それが・・・出汁の円やかさをとっても伝えるのね。意外なほどに。卵黄の本来の味わいも残る程度の下味濃度。これもどうせ来店したなら激しくオススメです。
総じまして「地鶏!なま醤油!上質乾物貝エキス!見事なるバランス感!芳醇極まる鶏醤そば!」
・・・と言う感動の嵐!。いや〜、ネットやグルメ系SNSでの評価や露出はそこまでってな感覚ですが、シンプルに今回は旨いと感じて唸ってしまいました。ちょっと利便がいい場所とは言いにくいが、村山団地の方々ならホープ軒の他にとってもいい選択肢ができてとってもラッキーじゃないかと!。これからどのように展開?発展?してゆくのか、激しく応援しながら静かに見守りたいと思います。また行くぜ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!