<たんたん亭のベテランおじさんが独立開業〜〜の巻>
ラーメンデータベースの新店舗紹介欄に載っていて、ずっと気にはなっていたんですが、なんとあの「たんたん亭@浜田山」のベテランスタフさんのお店とは、驚きました。これは行かねばと当初のラーメン活動計画を変更して、突撃してみました。年度末は、妙に道路工事が多くて、渋滞ですっかり出遅れてしまいましたが、何とか開店時間には到着。10名程度の行列が覚してたんですが、すんなりと一巡目に入ることが出来ました。
なかなかいい雰囲気の店です。かなりコンセプトを練ってたんじゃないかな。全体的に今風の洋食キッチンみたいな感じで、夜は酒なども似合いそう。女性もオヤジも入りやすそうです。BGMは、バンジョーの音が響いており、なんとなくジェンダーフリーな感覚もあります。その後続々と客が訪れあっというまに満席になりしたー。
二杯づつの生産ロット。茹で釜の前にたつ店主の後ろ姿を眺めながら、平ザルの手さばきを研究しましたが、まだ上手く理解できないー。どこで活用するというつもりもないのだが、やはり、たんたん亭系だとそれが気になるのだ・・・・。
<相変わらずの美しき麺線・・・平ザルの妙義に魅了!>
ご家族経営っぽいスタフ陣。初々しいアルバイト的なお嬢さんから、誠にご丁寧に配膳を受けました。思わず、「いただきます」とこちらも丁寧な対応になります。配膳が終わると定位置へ戻る。私の席の真横なんだけど・・・・それがこんな麺顔です。
おー、ビューティホー!ヒューマンライフ!!これだよこれこれ!!!ボリューミーなニコニコワンタンがお行儀よく並んでおり、チャーシューの周囲は薄く紅がさしている。スープの穏やかさが気持ちを和ませるし、何たってスープから透けて見える麺線の美しさの見事なことよ。毎度毎度・・・このような麺線を見ると、柳生博の後頭部を連想してしまうのだが、頭から離れません。妄想を押し切ってまず麺から集中しましょう。
三河屋製麺製らしく、食べ慣れたモチモチ歯ごたえが、細い麺であっても明るく感じさせます。膨れっ面した角麺が、表面のツルツル感もあって丸い麺のように感じる舌触り。これだけでも上品に思えますが。少しスープを吸い込むんですが、むしろ麺と麺がとても纏まっているので、毛細管現象での汁持ち上げが素晴らしい。
前歯で千切る感覚もぷつりぷつりと柔らかく弾み、非常に食べやすくリズミカルに食い進めます。奥歯でクチリと潰した時のスープ味との一体感も染み入るような優しさ。嫌みが一切ないところが秀逸ですねー。大盛りでも良かったんですが、これは「つけめん」だとどのような雰囲気になるのか、さらに興味が尽きなくなってしまいます。
<なんとも心落ち着かせる鶏豚スッキリ清湯と醤油のまろやかさ>
スープも麺と同じく、美しくて優しい。醤油のブラウンさがとても柔らかい色合いで透明感もある。春先をイメージさせるような、明るさとウキウキ感がありますし、塩気がとてもマイルド。醤油の味わいは、バックアップに徹しているようです。
鶏豚の煮出しもさらりとしていて、クドイところが一切ありません。この優しさにはスパイス感が低く、むしろ魚介等の乾物のエキスがじわじわと効いているのかもしれません。飲み干しても胃がもたれません。ここで少し薬味のねぎを入れてみると、さっぱりとした苦味がいいコンビネーションです。
薬味といえば、こちら「ねぎ」と「メンマ」は客がお好きに入れるセルフとなってます。このシステムは、関西オリジンの私にはとても危険で、ばかすかばかすかと入れてしまいそうですが、ここではそんな野心は起こらない。むしろこのスタイルで「メンマ」があるのは珍しく、質も悪くなかった。お酒と一緒なら、思わず多めにつまんでしまいそうですが。
<もはや店のアイコン的存在のニコニコワンタン旨し!>
文句のつけようがありません。分厚目の皮にしっかりとボリュームの多い餡。豚ひき肉の方は、シンプルな塩味で、肉汁の素直な旨味が後から後から溢れてくるよう。エビにしてもプリプリ大ぶりのエビが丸々入っているので、奥歯でかじるときのエビの弾け方がたまらん!上品な汁を堪能です。
3つ目で調子に乗ってしまい、フーフーするのを忘れて一口でパクリ。猛烈な熱さに思わず口からレンゲで受け止めてしまいました。そのオヤジの見っともない姿を、横定位置のおじょさんスタフには、しっかり一部始終を見られたかもしれませんがー(汗)。
総じまして、「揺るぎなき王道のたんたん亭系ほっこりワンタンメン!」と言う感じでして、何も捻りないそのままの感想でごめんちゃい。井荻と言うスポットも、なんだか浜田山に似ているような雰囲気もあるので、いいんじゃないかな。落ち着いたご年齢の住人も多いだろうし、この味ならとても気に入ってもらえるはずだから。とても時間をかけて準備して開店なされたと思うから、末長く頑張ってほしいと思います。また来ます!とりあえず、応援を込めて最後にいつものように詠って締めます!。
如月の
風の流れも
緩やかで
ほっこり味わう
誇りのワンタン
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!