<名店「八雲」譲りの質実ワンタン麺!絵になる麺顔!>
外の会社ではどうやっているんでしょうねー。ネットでの会議って。ボイスカンファレンスは、昔っからやってますが、やはり顔や資料みてタイムリーにやりたいと、システムが導入された。どうも時々調子が悪い。このご時世にね・・・。自宅で会議ってやりたくないけど、そういう時代なのでしょか。そんなこんなで、やはり外出して相手と面と向かって話をするというのは、大事だと改めて思う次第です。そしてその帰りに、麺と向かって対峙するー。
最近、蒲田経由の外出が頻繁にありまして、昼飯には大変重宝です。しかし、思うことはみな同じのようで少し出遅れると、もう目当ての店は一杯になってしまう・・・。なので、一駅移動したところのいい店に行こうと、2店舗に絞りました。ひとつは「にそう@蓮沼」。煮干しもいいかなと思ったのですが、ネットではあいにく休業中らしき情報が流れてました・・・。なぜ!?寂しい。そして次の候補が「いそべ@矢口渡」でして、事前に調べたら休業日でもなく、そのまま突撃訪問してみました。
やはり蒲田とちがって、矢口渡は雰囲気からして長閑。昼飯タイムピークといえども、慌てず席が確保できました。入店すると右手にあるは「製麺機」。まだ新しさが残ってるし、掃除も行き届いています。左手に券売機があって、黒か白かをまずは選ぶボタン配置。前回、たしか白を食した記憶なので、今回は「黒」バージョンでいかせてもらいましょう。「黒旨にこにこワンタン麺」とさせてもらいまいた。ここに来れば、ワンタンを食わない手はない!いくらケチな私であっても。
<単なる"あっさり"とも違う円やかなコク!動物系と乾物の旨味がシルキーにまとわりつく!>
券売機をよく見てなかったんですが、つけ麺が新たにリリースされているのですね。座ったとたんに私の隣客にそれが配膳されて、めちゃ美味そうです。つけダレの器に金魚が泳ぐみたいにワンタンが浮いてて、それがかわいいー。などと他人のことを羨むばかりではいけません。私に配膳された麺顔もすばらしいではありませんか!それはこんな感じ。
ううう!とっても絵になる!!前回「白」の時は、君はバラより美しい・・・などと心境で叫んでいた記憶あり。今回の醤油も見事なプレゼンスを保っております。漆黒のようで柔らかい色合いを保つ醤油ブラウンに、器の文様がシンプルで映える。ワックスをかけた煌びやかとは真逆に、全体的にしっとりとさせる柔らかい雰囲気が如実です。
そんなスープをまず一口。濃口醤油を使用とあって塩気をイメージしていたら、塩気のとがりなど一切ない円やかなフィーリングです。見た目しっかり醤油色。やや霞んだような風合いでどちらかと言えば半濁の状態。それがかえって柔らかい印象を与えますが、味も右に倣えです。豚の柔らかい旨み?鶏の深み?どちらとも判断つきませんが、あっさりのようでしっかり深みを感じるエキスがあります。そこに乾物系と思われる出汁の甘味がじわじわと滲んで、とっても全体的にはシルキーな醤油スープ感となっとります。これぞゴクゴクと飲み干しても、ひっかかりがないスープ。
また薬味の三つ葉が存在以上の役割を与えてます。シルキーな味風景に凛とした空気が立ち込める感じで、ゾクっとくる。食い続けるに従い、麺の風合いもスープに移りだし、甘味感をゆっくり増していくなか、三つ葉の清涼感だけは、初心忘れずクールな輪郭を残します。
<実にしっかりと味わいある自家製麺!密度感・風味・汁すう味わいなどハイバランスでうまし!>
記憶というのは儚くて・・・ここがこんなに麺がうまい店だとは、正直忘れておりました。自家製麺もダテじゃありませんね。今回はワンタンにたどり着くまえに興奮してしまいました。見た目はよくあるネオクラシックなストレート麺なのですが、箸をリフトし啜った瞬間に、おおお!と驚く。歯ごたえがプツプツと小気味よいものだが、そこにどこか心地よい重さを感じる。密度感が高いと感じて、グルテンの風味が濃ゆいのだろうと思うが、熟成が深いのかスープとの相性がよいのか・・・・味がしっかりと感じ取れて旨しなのです。スープの吸い込みもほどほどあって、微妙なしなやかさも緊張感を与えます。ずぼぼぼーっと豪快にすすることも遠慮され、味わうようにゆっくり啜りだして奥へと運びます。
奥歯でのつぶれたあとに感じるスープとの一体化ある旨みがこれまた最高。ワンタンがチュルンとした滑りを楽しませるなら、一方麺は、クッシリとした歯ごたえで喜ばせる。見た目も一本一本しっかりとしたフォルムを保ち、エッジが立ち麺線もきれい。表層はぬめりもないのに、滑らかなイメージ。全体的に非常に質感の高い麺だと思いますので、これはつけ麺だとどんな風になるのか、大変期待ですね。
<てるてる坊主で完璧なるエビと肉のワンタン!その他パーツも質感高し!>
本題のワンタンですが、旨くないはずがない。綺麗に揃えて並べたエビと肉の二種ワンタン。見ただけでニコニコしてしまう2個2個ワンタン。どっちから食いますか? まずは味が淡泊と思えるエビからいきましょう。一口で食うのは惜しいのですが、肉汁が漏れるのは興ざめなので、まずは全部をパクリと食らう。あえて最初から奥歯で潰すのです。するとエビ身がブリン!っと弾けながら潰れた感触が楽しく、またほとばしるエキスとふわふわなすり身が、泣けるほどうまい。皮との一体感はいうまでもなし。そして肉ですが、うすしお味で肉本来の旨いが洪水となります。あえて粗いひき肉感なのでしょうが、これも奥歯で潰すのが旨い食べ方。すっかり興奮して覚えてないけど、軟骨などコリコリ感で楽しむというより、肉質全体でじんわり楽しませるタイプと記憶です。
また鶏の胸肉のチャーシューもなかなかいい仕事です。非常にあっさりとしているのだけど、スープを吸い込むところがあって、以外とジューシーに楽しめる一品。スパイス感など低めなのがかえって、すっぴんの旨さと思えます。さらにメンマが旨い。材木系のそれですが、大きくて太い。そして繊維がこまかくて、しゃくりと容易にちぎれる歯切れが最高。これだけでも十分に酒が飲める。
総じまして、「東急多摩川線、いや大田区随一の本格的ワンタン麺ならここ!」と言う感じで、これは旨かったと今思い出してもよだれがでそうです。これはまた近いうちにまた寄りたくなってくるー。めったに使わない東急多摩川線ですが、遠回りしてでも行く価値はあるかと。次はもう、つけ麺を食うことに決まっているはずだったのだが、やはり看板の「白」も捨てがたい・・・。ええい、両方食ってしまえばいい!そんな野心にかられます。未だ正月太り解消されず、脂肪は雪国の根雪のように深くこびれつく。それでも食いたいワンタン麺。そんな欲望に包まれながらも、とっとと詠っていつものように締めたいと思います!。
氷雨抜け
乾燥続く
冬晴れに
旨しにこにこ
てるてる坊主
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
これでいいのか東京都大田区 (地域批評シリーズ日本の特別地域 9)
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