ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1641】 らーめん 恵本将裕 (東京・中目黒) 煮干ラーメン


 三連休を存分に楽しめなくなった中年オヤジ。この大変な時期に、3つも続けて何も考えずにほうけて休めるはずもなく、出勤です。本音というか、私の別の意識では、「別に今日一日でなくてもなんとかなるさぁ〜」とも思うのですが。でもやはり会社に出ることにこしたことはない。そんな後ろ向きな意識を前に向かせるのは、やっぱり往復の機会で、これぞ!という旨いものを食うというご褒美しかないね。いつもの通り、朝の始発電車に乗り込んで出勤。猛烈に仕事をこなして気がついたらお昼過ぎ。やはり邪魔や雑音がないから、休日出勤ってはかどる。しめしめ・・・・。帰り道に中目黒で旨い一杯食って帰ろう!


 本当は、中目黒で「sou」にて旨塩を食ってから帰ろうという予定でした。しかし、とあるSNSを見ていたら、中目黒駅近くで注目店が開店したような情報が目に飛び込みました。どうせ混んでいるだろう・・・・、ちょっと覗いていくかと向かってみると、待ち無しの丁度満席状態。・・・行くしかないよね。頭の中がたとえ塩モードでも。そんなこんなで、急遽煮干系を食いました。しかしながら、これが的中!あまり考えず、うろうろして食うのは外ればかりが多いけど、今回は明らかに違った一杯!


  











【スープ:極ニボらしい苦みのセンス!そして醤油の甘さに・・・薬味生姜が滲む】


<凪らしいさっぱり煮干苦味がサラサラと食える>


 でもね・・・、結構待ちくたびれたりする。これは致し方ない。だって、間借り営業だもん。厨房が「お好み焼き屋」スタイルなので、きっと麺の茹で釜と、コンロの数で苦労しておられるのだと推測します。そこんとこは、皆事情を察しているのか、気長にのんびり待ちムードな店内です。そして配膳された麺顔は、中々の面構え。どこが?っていうと、極煮干を思わせる、銀鱗思わせる表層の濁り方にです。







 啜り味わうと、やはり「凪系!」っていう、濃厚に見せつけながらも苦み軽やかな風合いが広がりますね。見た目に反して、こういうのをサッパリというのだろうか。苦みが旨味という感覚で、ニボシストな方にはなかなか訴えかける仕掛けになっております。それでも、極煮干という感覚でもなく、広く受け入れられやすい感覚。豚エキスの煮出しだって、軽やかそうに見えてしっかりとしている。後味に煮干が残る感覚は、ホドホドなのでこれまたウケる味わい。








<甘みある醤油ダレに生姜の風味が面白い>


 苦みが軽やかである一方で、醤油ダレもなかなか個性的。じっとりとしていながら、甘みが広がるタレ感覚。苦みと甘みがこれほどバランス良くマッチするとは想定外でありました。煮干=塩気で食わす!という先入観は捨て去りました。


 しかもトッピングに少し載せてある「おろし生姜」がこれまたGOODです。煮干の苦みと、醤油タレの合間に、ジリリと広がる清涼感が、新しい風味を産み出しているような・・・。これは、なんとの文章にしずらい風味の変化。生姜せんべいを連想するが、それともまた違う。ともあれ、煮干と醤油に割って入る生姜は面白いニュアンスです。













【麺:複雑なスープとは一転して、シンプルなストレート!シンプルに良く滑る!】


<気持ち良いほどまっすぐなストレート麺!程よい密度感で腹もち良さそう>


 丸い切り口のストレート麺。多加水系の中でもモチモチとさせず、適度にクシクシとした歯応え。前歯の千切りもスパスパと小気味良く千切れるし、奥歯でもクニクニといい感じ。ガッツリ系でもなく、まだ大盛りの設定もないのでしょう。あ、そうそう、まだメニューが一種類しかないので、並んでいては、呼ばれて座るのみという流れであった・・。軌道に乗ると大盛り設定あるかな〜と思えど、調理環境からして、間借り状態では当面細かい調整は難しいかも。








<高速にすべるつややかな地肌>


 見るからに光沢アリアリな地肌なので、スベリは高速に滑ります。そして銀鱗が貼り付くようなこともなく、するすると口当たりもよく、のど越しにも良いという寸法。スープの甘みと苦みは、染み込むといより、コーティングされて持ち上げられるというような印象。とまあ、抵抗感なくスルスルと食えるので、また爆食いしてあっという間に先客を食い越してしまった次第。いかんな・・・・最近、麺はほとんど飲んでいる感覚っす。







【具:ミスマッチかベストマッチか区別が難しくても、旨いものは旨い!そんなお上品チャーシュー】


<ピンク色したロースチャーシューがミスマッチなほどに繊細>


 またワイルドな煮干を演出させながらも、このチャーシューのピンク色は誠に魅惑的ですよ。煮干豪族のお姫様という感じ。唸るバカリズム。旨いにキマっている。周辺部は醤油タレの浸透を許すものの、中心部や全体は、ほのかな塩味で塩味と肉の旨味が区別できないほどの熟成度。下手なお歳暮のハムを凌ぐ勢いです。もっとくれ、もっとくれと、私の中の別人格が表に出て来ようとするのを抑え付けるのが大変です。ビリー・ミリガンな私。









<玉ねぎ粗みじんをシャリシャリ潰して食う快感>


 もっとワイルドな粗微塵でもよかったかもですが、この全体感にフレッシュ粗微塵な玉ねぎがあるのが本当にマッチしていますね。歯応え!ほとばしる汁!それらが煮干の苦みにとてもマッチするではないですか!おまけに生姜の味わいともハーモナイズ。玉ねぎ増しをお願いしたい気分。


 また、メンマのコリコリ極細タイプもセンスを感じさせます。また海苔も、普通にただあるようで実は風味がいい。麺を巻いて食ったけど、いい海苔です。







 総じまして、「週末限定の隠れキリシタン的な極上煮干!」。量産がきかないと思います。一日どれだけ供せられるか不明ですが、「凪」ファンなら一回食っとけ!的な一杯であります。開店間もない時期なので、相当に凪ファンが通っておられる様子。すでに常連の会話を横で聞いているばかりでしたが、軌道にのれば、限定も提供する予定だとか。また、週末祝日は定期的に開店ということらしい。川崎・尻手の極煮干も注目ですが、さらり系極煮干も中々な中目黒。しばらくニボシストの方たちの見解に興味津々であります。ああ、なんだかんだあった休日出勤だったけど、食えてよかった!なので詠います!




   うだうだと
   休日出勤
   動機づけ



   いいことあるさ
   煮干も食える




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!





関連ランキング:ラーメン | 中目黒駅代官山駅祐天寺駅