ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン867】 麺屋ごとう (東京・池袋) ラーメン中盛

【きっかけは?: 池袋の学生さんが少ないうちにマイペースで食いたかったから・・・】

 本当に早いもので、東京に住み始めてからもう半年になるのです。以前は、東京本社に勤めていたから、まんざら分からない土地でもないのだけど・・・。実は少し前に、大勝軒系に興味を持ち、そればかり狙って食していたときに、諸先輩から、参考として進められたのがこの店。 でもとても混雑するイメージがあってなかなか腰が上がらなかったのですが、これまた、懇意にしていただいている、レビュアーさんの最近のレポートで、学生さんが居ない時期だから客が少ないとの情報を発見し、ではと実行に移しました。

 駅からだと丁度丸井池袋店の裏方向。少し古いマンションかビルの半地下という、少し変わったロケーションながら、店の内部が丸見えで、何と先客が1名というガラすき状態でした。 これならゆっくりと味わえると、心の中でほくそえんだりします。食券購入後、オープンキッチンの奥から出てきた店主に手渡し、座りながらしばし静かな店内の空気感を楽しむ。自然と壁に目をやると、かかった修行時代の写真が、このお店の系譜を物語っています。その写真の背景は、東池袋大勝軒旧店舗。大体、出てくる一品の品質が分かってきます。 

 呆けていると、短い電子音が茹で上がりを告げます。そこから一気にテキパキと兄弟二人息があったような流れ作業が始まり、瞬く間にアタクシの目の前の高台カウンターに運ばれました。いただきます・・・・と丼を受け取りながら、店主に告げます。




【スープ: 魚介傾斜のバランス系醤油スープ!うっすら豚コクと塩のエッジングが柔らかい!】

 麺顔を見て、実に奇をてらわない、オーソドックスさが逆に店主の自信の表れのようにも感じる「堂々とした」存在感を感じますな・・・。これは一目見て「期待が出来る」一杯とわかります。敬意を感じながら、レンゲを沈め、スープを味わいます。その感想は・・・、


「旨いがな!(*゜0゜)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「言われて見れば・・・大勝軒の風合い、キッチリとした仕事を感じるバランス感覚が光まっせ〜!」


1)甘味・旨味: 魚介のにじみ出る感覚とすっきり豚コクのバランス感

  一口目から魚介が香る味わいですが、全面に魚介を主張するでもない感覚で「にじみ出る」ようなと表現させていただきました。いわゆる「煮干しを使ってまっせ〜」というようなふわっとしたアピールとかが少ないわけで、しっかり出汁が利いているのに大人し目というような印象を受けますな・・・・。また一方動物系はというと、豚コクのあっさりした脂というかコクを感じまして、豚骨をスッキリ煮出したような透明感を覚える動物系のコクですな・・・。ゆえに、「にじみ出る魚介」と「あっさり豚コク」がお互い喧嘩し合わないというようで、なかなか「バランス感覚」を感じるスープ感です。

 ところで、厨房の壁をみるとそこには、東池袋大勝軒ポートレート!いわゆる「東池袋系」なスープとくれば、神田大勝軒のような「まったりしたライト系の豚骨魚介」を連想するのですが、こちらは、すっきりとした醤油系に傾斜したイメージの大勝軒系ですな・・・。こういうところ、またとても勉強になる一杯でございました。


2)塩味: しっかり旨味に寄り添う程度の味わいとわずかな醤油カエシ

  バランス感覚だけで説明終わると、非常にあっさりした一杯で終わるようですが、さにあらず!実はしっかりと味が濃い一品と申せまして、塩味の出し方にも特徴があるとふんでおります。例えば、醤油由来のカエシを僅かに感じますし、単独の塩分とはまた違った味の輪郭を覚えます。そして、塩味全体のボディー感はしっかりと出ておりまして、魚介の旨味成分と化合してそれを補強しているかの塩分・・・実は、旨味と塩味の区別も既にできなくなっております。豚コクよりは、魚介との結びつきの方が大きく感じるのは気のせいか、体調のせいかは不明・・・・。


3)風味・香り : ふんわり魚介に薄く引く醤油!薬味ネギほのかに〜

  香り系の特徴としては、実は最初は・・・お恥ずかしいことにわずか〜に生姜??みたいなエッジングを感じてしまったのですが、食するうちに消えてなくなりましたわ(笑)。きっと薬味ネギの当たりがあったのかと察しております。そのほかメインの風合いとしては、やはり魚介が香る合間に、うっすらと醤油カエシの風格を感じる程度でしょうかね〜・・・・。このあたりは、具のメンマの影響も少し感じるのですが・・・。結局、じんわりと控えめな魚介と感じながら、その魚介のじんわりとした存在感に惑わされて、香りも全体イメージも魚介一色になってしまったというのが・・・・、何となく皮肉にも感じるのですが(苦笑)。





【麺: オーソドックスな中太ストレートは大勝軒を彷彿! ツルモチッとした感触は万人を魅了!】

 やはり、この一杯を語るとき大きく評価されるべきは、コストパフォーマンスです。ラーメン並で650円も中々のコストバランスを感じますのは麺が200gもあってのことだから・・・。しかし、その一つ上を行く「ラーメン中」は、1.5倍の300g!しかも、価格は並と同等の650円!!いやはや・・・・これは安い!良心的とすら思いますよ!お客さんには、安くてもお腹一杯になって欲しい・・・・という山岸氏のサービス精神はここでも継承されているのでした。


「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
「この中太麺の和やかさと、そのボリュームに・・・・大勝軒系の顧客への愛情を感じますな」


1)見映え: 丸麺チックな中太ストレートが穏やか

  麺を最初に撮影用に引きづり出して・・・・もうその瞬間にその穏やかさに惚れますな(笑)。この白い地肌と艶やかさ、そして礼儀ただしさすら覚えるストレート感が、中太というインパクトと、丸麺チックな余韻で、穏やかと感じた気持ちにだめ押しをするようですよまるで・・・。まさしく、こういう麺は、ラーメン専門店でしかお目にかかれない、丁寧な麺の品質を感じます。あぁ・・・いいラーメンで良かった。そう胸に落ちるものを感じます。


2)感触: モチモチ弾力の中にわずかな芯のあるような〜

  いよいよ麺を味わう段になって、その前歯のファーストタッチから心が弾みます!というか、麺が弾みます! もちもち弾力がまた心地よいわけでありまして、前歯でプツリプツリと切って行くときの「プリ!」とした感覚がたまりません。そして、奥歯のすり潰しで、その弾力の性能を十二分に感じることになります。多加水にやや傾いた中加水?といった感覚でして、単に全体がぶよぶよしているわけではない。なにか見えない芯みたいなものが、麺に中心に入っているような・・・・・錯覚を覚えます。


3)スベリ:  表面のツルツルさそのままの滑り良さ

  モチモチ度も優れているのだけど、この「すべり」も中々負けていないのです。というより、このスベリがあるから。モチモチ度がよりよく感じるのではないだろうかと思いますが・・・。単なるモチモチ感と、力を入れるとたちまちすり抜けそうなるモチモチ感と、どちらが艶かしいかと言えば、それは後者。まぁ実際にすり抜けるわけではないのだけれど・・・・・、スベリがあってこそ、モチモチ感も引き立つということを、この麺で言葉として認識整理できたのかもしれませんな・・・・。まことに、麺というのは・・・・飽きません(笑)。いまでも、発見に満ちあふれています。 






【具: チャーシューも実に質実なれど、メンマにも勢いを感じる高品質】

1)チャーシュー

  肩ロースにあたるのだろうか・・・・、この肉を丁寧にスライスしているご店主(お兄さんの方?)の後ろ姿が印象的。それは、とても大切そうに扱われるから、そういうのを見せつけられると、チャーシューも恭しく思えてしまいますよ(笑)。でも期待させておいた分だけ、結論として「美味かった」わけです。柔らかさは言うまでもないですが、「崩れ落ちることなく」「繊維に対して垂直に歯をいれてもすんなり千切れる」ところがさすがといいましょうか。また余計な脂身が抜けているというところが、古風と感じたり、また今風にヘルシーと感じたり、捉え方に迷うな。やや塩味的にスパイシーに感じるところも、単体としてもとても美味しく、またスープに浸してもとても美味く感じる一品です。厚さ大きさも問題なし。次回は、麺の量を押さえてチャーシュー増しで食いたいと思っております。


2)メンマ

  これまたニクイ!と思わせるのはメンマの出来がいいのだ!これは、メンマラーメンとしても、絶品と思いますが・・・。極太で材木メンマになっているわけでもない、普通の味付けで、コリコリとクニャとした柔らか系の丁度中間といった歯ごたえ。それが、どこなく全体に「凛」とした風格を感じまして、表現はふさわしくないかもですが、瑞々しくすら感じる品質がナイスと思えるのです。デフォルトでも、結構な量が投入されとりまして、とても得したと感じる食後感もあります。これは中々いけます!うーーーん・・・・次回、チャーシューメンにするか、メンマラーメンにするか、とても迷わせます(笑)。


3)味玉と海苔・薬味ネギ

  まぁ、これらはあまり深く語るところでもないのですが、一応礼儀として少しコメント。味玉の固ゆでは、今では少しノスタルジックすら覚えますが、なるほど・・・・大勝軒系だったのかこのお店は・・・というオリジナリティを感じるところだから、素直に受け止めたい箇所です。黄身のトロミがどうのこうの・・・・と大勝軒系で語るとちょっと気の毒に思えますね。そして海苔は・・・ご愛嬌なサイズとその正方形な形。別に無くても?と思うけれど、食していて、一口だけ海苔の磯の香りを感じる・・・という遊び心があって良いねと前向きに評価したいです。そして・・・・最初生姜の風味と勘違いさせた・・・薬味ネギ。思い返すと・・・それほど分量なかったのね。どうして最初に苦み風味を感じたのか不明。まだまだじゃな、アタクシも・・・・。




 総じまして、 短く言うととても・・・「いいラーメン」。「いい」というのが、いろいろ含まれています。

  奇をてらわない質実さが、「いい」
  コストパフォーマンスが、「いい」
  系譜を感じさせる確かな味わいが、「いい」
  たくさん食べてもらおうという愛情が、「いい」
  ご店主達の息が合った作業が、「いい」

・・・まだまだいろいろな「いい」があるかも。 修行ってどこかつらいイメージがあるけれど、下積みがあってこそ、こういったいい物がいろいろ産まれるのだね・・・・・。なので、詠います!


  懐かしき
  ポートレート
  写真には


  苦楽を分け合う
  修行の毎日


お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。 




東京都豊島区西池袋3-33-17 東武西池袋サンライトマンション

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