ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン5816】らーめん 高尾(東京・荻窪)油そば 生玉子 板海苔 + まかないチャーシュー皿 + メンマ皿 + サッポロ赤星2本 〜武蔵野系と一線画す素朴さ!艶かしい生卵と凛々しい板海苔!コントラストが食欲そそる!

youtu.be

懲りない男の聖地巡礼!「らーめん高尾」で溺れる赤星と絶品油そばの無限ループ地獄(天国)!

 
暦は10月。先日、休日返上で馬車馬の如く働いたので、その代休を平日にねじ込むことに成功いたしました。世間様がカタカタとキーボードを叩いているであろう白昼堂々、自分は自由の翼を広げている。とはいえ、溜まったタスクがエベレストの如くそびえ立っている現実は変わらない。未返信のメール山・・・そう、やるべきことはまだまだあるー。しかし、この解放感の前では、そんなものは霞んで見える。
 

 
「ああ、最高だ。今日はもう飲むしかない…。」己の労働への対価を噛みしめる。そうだ、こういう時こそ「拉麺活動」じゃないか。これは権利だ。日本のラーメン文化の発展と、俺自身の精神衛生を守るための、崇高なる権利の行使!。そして、拉麺活動とくれば、当然、黄金色に輝くあの「命の水」と絡めるのがジャスティス。そう、麦酒である。
 

 
 
 

<サッポロ赤星> ガツンと来る苦味の後に広がる甘み!濃厚なのに後味スッキリな赤星は最高の食前酒!

 
カコン、と小気味良い音を立ててカウンターに置かれた、褐色の中瓶。そこに輝く、一点の赤い星。そう、「サッポロラガービール」、通称「赤星」。これこそが、これから始まる宴の開始を告げる号砲であり、俺の荒んだ心に火を灯す聖なるトーチなのである。グラスにトクトクと注げば、きめ細やかな泡が立ち上り、黄金色の液体が姿を現す。ゴクリ、と喉を鳴らして一口。
 

 
「クッ…!うめぇ…!」まず最初にガツンと来る、このズシリとした重厚なインパクト。これだよ、これ。これぞビールだ!と言わんばかりの、潔いまでの苦味。だが、この苦味は決して野暮じゃない。むしろ品格すら感じる、「高貴なる苦味」とでも言おうか。アルコール度数は特別高くないのに、この満足感は一体何なんだ。
 

 
そして、その衝撃的な第一印象の直後、舌の上にふわりと広がる微かな甘みと、麦の香ばしい風味。ここが赤星の真骨頂。プレミアムモルツのような華やかな香りが一気に花開くタイプももちろん素晴らしいが、赤星の魅力は、その後の「引き際の見事さ」ですよね?。あれだけ強烈なインパクトを残しておきながら、後味は驚くほどスッキリとキレが良い。まるで、舞台で圧巻のパフォーマンスを見せた名優が、カーテンコールの後、何も言わずにスッと舞台袖に消えていくような、そんな粋な潔さがある!?。
 

 
 
 

<まかないチャーシュー皿> タレが深く染みた刻み肉に辣油を回しかければ背徳の味が完成!

 

 
赤星という最高の相棒を得て、次なる刺客を迎え撃つ。店員さんに「いつもの」と目配せすれば、すぐにやってくるのがこの「まかないチャーシュー皿」。これがまた、ビール泥棒として指名手配レベルの逸品です。
 



 

へへへ・・・見てくれ、この極粗に刻まれた肉片の雄々しい姿を。ただのチャーシューの切れ端と侮るなかれ。一つ一つが、店の歴史が染み込んだであろう秘伝のタレを、これでもかと吸い込んでいる。タレの浸透が深いがゆえに、醤油の香ばしさが際立ち、噛みしめるほどに肉の旨味がジュワリと溢れ出す。しっかりとした歯応えがまた、野生を呼び覚ますようでたまらない。
 

 
俺流の儀式だ。卓上の辣油を、躊躇なく、むしろ愛を込めてたっぷりと回しかける。肉の下にはシャキシャキの茹でもやしが隠れており、この辣油をまとった肉ともやしを一緒に頬張るのが、まさに天国への階段気分ですー。
 

 
 
 

<メンマ皿>作りたての温かみが嬉しいあっさり仕立て!辣油と胡椒でホットに味変!最高の麦酒アテ!

 
まかないチャーシュー皿の興奮冷めやらぬ中、もう一つの名脇役、「メンマ皿」が静かにその存在感を放ちます。多くの店では、メンマは常温か冷たいまま出されることが多い。だが、この店のメンマは違う。皿に触れると、ほんのりと温かいのだ。
 

 
この「温かみ」。これが、この店のこだわりを雄弁に物語っています。おそらく、毎朝作りたてか、注文ごとに丁寧に温め直しているのだろう。だからこそ、味わいが非常にライトでフレッシュ。余計な味付けでごまかさず、メンマ本来の風味が生きている。さっぱりとしたスープで軽く煮られたであろうその味わいは、コリコリ、ポリポリという小気味良い食感と相まって、いくらでも食べられてしまいそうな危険な魅力がありありかと!。
 

 
もちろん、このままでも十分に完成された逸品ですが、完成されたものに少しだけイタズラをしたくなります。ここでもまた、辣油と、今度は胡椒をガリガリと振りかける。あっさりとした素材の味に、ホットな刺激とスパイシーな香りが加わることで、メンマの持つポテンシャルがさらに覚醒。このホットになったメンマを口に放り込み、すかさず赤星で流し込む。ああ、俺は今、生きている。この小さな皿の上に、宇宙の真理を見た気がしました・・・。
 

 
 
 

<全体>武蔵野系と一線画す素朴さ!艶かしい生卵と凛々しい板海苔!コントラストが食欲そそる!

 

 
さて、前菜という名の本気のおつまみでエンジンは完全に暖まった。いよいよ本日の主役の登場である。「油そば、お願いします!」というコールと共に、俺の目の前に、その威風堂々たる一杯が着丼です。もはや裏メニューというには、あまりにも多くの客が注文しているこの油そば。中央線沿線で「油そば」と聞けば、多くの人が「武蔵野系」の、あのモチモチとした太麺と整然と並べられた具材を思い浮かべるだろう。だが、この「高尾」の油そばは、似て非なる、独自のオーラを放っている。
 

 
その佇まいは、一言で言えば「素朴」。しかし、それは決して「手抜き」や「雑」という意味ではない。むしろ、無駄な装飾を一切排し、味だけで勝負するという、職人の自信と潔さが生んだ「機能美」かと!。
 

 
丼の隙間から覗く麺の風貌からして、すでに武蔵野系とは全くの別物。多加水で白く輝くモチモチ麺とは対照的に、こちらはまるで日本蕎麦のような、落ち着いた褐色の麺が横たわっている。中央には、これから始まる官能的なドラマを予感させる、艶かしいまでにツヤツヤと輝く生卵の黄身。その周りには、シャキシャキ感を約束する刻みネギの白い雪原と、クタッとした優しさを持つもやしの丘。そして、それら全てを守るかのように、丼の縁には家系ラーメンの如く、板海苔が黒々とした城壁のように凛々しく聳え立っている。
 

 
 
 

<麺> タレと出汁を吸っても失われない風味!心地良いザラつきのある麺に生卵が絡みつく!

 
さあ、いよいよ実食。まずは、この一杯の心臓部である麺を確かめねばなるまい。ズズズッ…!一口啜れば、まず口の中に広がるのは、素地の力強い風味と、噛みしめるほどに増す自然な甘み。この褐色を帯びた中太麺は、見た目通り、加水率が低めなのだろう。クシクシ、ワシワシとした、実に小気味良い歯応えが最後まで続く。決して硬すぎるわけではないのだが、一本一本にしっかりと芯があり、麺そのものの味わいが非常に強い。
 

 
そして、その麺の表面の質感だ。ツルツルというよりは、どこか「心地良いザラつき」がある。この微細な凹凸が、丼の底に潜む油とタレ、そして先ほど決壊した生卵を、余すところなく絡め取ってくれるのだ。麺が主役の油そばにおいて、これは最も重要な才能と言えるだろう。出汁を吸ってもなお、決して風味を失わない。むしろ、タレと一体化することで、その素朴な甘みをさらに引き立てる。ああ、なんて正直で、力強い麺なんだ!。
 

 
 
 

<生玉子>割って楽しい混ぜて美味しい!濃厚な卵黄が全ての具材と麺をまとめ上げて味わいを昇華!

 
汁なし系の麺において、生卵は神の采配かも!?。この一杯は、その持論が絶対的に正しいことを改めて証明してくれるかのようです。何よりもまず、卵黄が割れて麺や具材に絡みついていく、その光景の妖艶さ。丼の底の醤油ダレ、豚の旨味が溶け出した油、それらが卵黄という最高の仲介者を得て、見事なまでに乳化し、一体感のあるクリーミーなソースへと昇華していく。塩味、油分、旨味、それら全ての要素を、卵黄がまろやかに包み込み、全体の味わいを一段も二段も上のステージへと引き上げてくれるのようです。
 

 
混ぜているうちに卵黄と白身が容易に分かれてしまう。だが、それもまた一興。濃厚な卵黄は麺にネットリと絡みつき、一方の卵白はもやしやネギにトゥルンとしたコーティングを施す。
 

 
結果として、一口の中に異なる食感と味わいが生まれ、より複雑で楽しい体験かと感じます。この偶然の産物すら、美味しく楽しめてしまう。それが、生卵というトッピングの懐の深さなのでしょうねー。
 

 
 
 

<ネギとモヤシ>ネギの清涼感とモヤシの甘みが名脇役!麺に絡めばザクザクとした歯応えが楽しい!

 
自他共に認める「ネギ星人」。もはやこの店の店主にもバレバレ。何も言わずとも、明らかに標準より多い量の刻みネギが、丼に盛られている。この心遣いが、オヤジの心を鷲掴みにいたします。このネギは、辛味が少なく、むしろ甘みが強いタイプ。そのザクザクとした食感と、鼻に抜ける爽やかな清涼感が、濃厚な油そばの味わいの中で、最高のアクセントとして機能!。麺と一緒に啜れば、麺のワシワシ感とネギのザクザク感が口の中で楽しい歯応えの競演を繰り広げるられます。こいつらがいるからこそ、最後まで飽きずに食べ進められるのだわー。
 

 
そして、もやし。これもまた、決して侮れない名バイプレイヤー!。シャキシャキ感を残した茹で加減で、なんともノスタルジックな雰囲気を醸し出してます。淡いザクザクとした歯応えの後に感じる、さらに淡い甘み。それが、濃いめのタレと辣油の刺激を、ふんわりと優しく受け止めてくれる。派手さはないが、いなくてはならない存在。それが、このもやしなのだわー。
 

 
 
 

<板海苔>凛々しい!肉厚で風味豊かな板海苔!麺を包んで食べる楽しみも与えてくれる!

 

 

油そばのトッピングとして、刻み海苔が使われることは多い。だが、この店は違う。横浜家系ラーメンに匹敵するほど、立派で肉厚な板海苔ですよ。この選択が、この油そばのキャラクターを決定づけていると言ってもいいかと。まず、磯の風味が非常に豊か。パリッとした食感を残したまま、麺と一緒に食べれば、醤油ダレと豚の旨味に、海の香りが加わり、味わいの奥行きが一気に広がる。
 

 
さらに、この海苔は「食べるための道具」としても機能。一枚づつ剥がし、それを使って麺とネギ、そして卵黄が絡んだチャーシューの欠片を包み込んで、一気に口へ運ぶ。これはもはや、手巻き寿司ならぬ「手巻き油そば」!?。海苔のパリパリ感、麺のワシワシ感、具材の様々な食感が一体となった「完璧な一口」が完成!。海苔一枚でインタラクティブなアトラクションへと変えてくれるようです:爆!。
 

 

 
 

<チャーシュー>脂が抜けたクラシックな仕上がりが逆に良い!醤油ダレが芯まで染み込んだノスタルジックな味わいがたまらない!

 
いかにも「昔ながらの中華そばのチャーシュー」といった風情を。しっかりと煮込まれ、余分な脂がある程度抜けた、赤身主体の豚バラ肉。一見するとパサついて見えるかもしれない。だが、それがいい。それがいいんじゃないか。
 

 
この「ちょっと脂が抜けた感」こそが、このチャーシューの最大の武器なのだ。脂が抜けたその繊維の隙間に、逆に店の命である醤油ダレがグングンと染み込んでいく。口に入れれば、ホロリと崩れる食感と共に、肉の旨味とタレの旨味が一体となって溢れ出す。噛みしめる喜びがあるチャーシューです。何周か回って、むしろこれが新鮮に感じる。我々のようなオヤジ世代の琴線に、ビンビンに触れてくる、愛すべきノスタルジーな仕上がりかと!。
 

 

 
 

<タレ>豚旨味と円やかな醤油が溶け合う滋味深い味わい!終盤は辣油とお酢でキリッと味変!

 
ここまで具材について熱く語ってきたが、それら全てをまとめ上げ、この一杯の根幹を成すのが、丼の底に静かにたたずむ「タレ」です。このタレは、決して声高に主張するタイプではない。豚を煮込んだであろうベースの出汁に、角の取れた円やかな醤油が溶け合い、そこに仄かな甘みが加わった、実に滋味深い味わい。この絶妙なバランスのタレが、麺や具材の個性を殺すことなく、むしろ最大限に引き出している様子。
 

 
そして、食べ進めるうちに、このタレは丼の中で刻一刻と変化していく。まず、麺から溶け出した小麦の風味が混じり合う。次に、ネギやもやしから滲み出た野菜のフレッシュな水分が加わる。そして、卵黄が蕩けて全体にコクとまろやかさを与える。一杯の丼の中で、壮大な味のドラマが繰り広げられているのだ。
 

 

 
 

<味変> 終盤に辣油と酢を投入!ピリッとした辛味!キリッとした酸味!一気に引締まる味わい!

 


辣油と酢が加わることで、それまでまろやかだった味わいが一気にシャープに引き締まる。これはもはや予定調和の味変かもしれない。だが、この店の麺やタレが持つ個性が強いため、巷の油そばと同じ味にはならない。
 

 
パワフルな味わいはそのままに、爽快な後味が付与されるのだ。特に、全体に絡んだ生卵が、酢の酸味を少しだけ和らげ、絶妙なバランスを生み出す。やはり、辣油と酢は、油そばを楽しむ上での「三種の神器」。試さない手はない!。
 

 
 
 

<スープ割> 底に残った旨味の塊が優しいスープで蘇る!円やかな玉子風味がほっこりと締めくくる!

 
麺と具材をあらかた食べ終え、丼の底には、タレと油、そして卵黄や肉片の旨味が凝縮された「黄金の泥」が残っている。これを残して席を立つのは、あまりにもったいない。日本の「もったいない」精神に反する行為。ここで高尾店主に「スープ割り、お願いします」と声をかける。すると、丼に温かい割りスープが注がれ、最後のお楽しみが始まる。
 

 
この割りスープが、また優しい。おそらく、ラーメンのスープとは別の、野菜や昆布から丁寧に取ったであろう、非常にあっさりとした出汁だ。このクリアなスープが、丼の底に残った濃厚な旨味の塊を、優しく溶きほぐしていく。するとどうだろう。先ほどまでのジャンクでパワフルな油そばの面影は消え、まるで、円やかな玉子スープのような、ほっこりとした味わいのスープに生まれ変わるようで心からほっこりと感じさせます。
 

 
凝縮されていた豚と醤油の旨味が、温かい出汁によって再び蘇り、溶け残った卵黄が全体にコクを与えている。これを一口、また一口と啜れば、高ぶっていた食欲が静かに鎮まり、胃の腑に温かい満足感がじんわりと広がっていく。強烈な体験の後に訪れる、穏やかなエンディング。このスープ割まで含めて、「らーめん高尾の油そば」という一つの作品なのだと、しみじみ実感いたします。気負わず、シンプルに、最後まで美味しく食べさせてくれる。やはり最高ですー。
 

 
 
 

総じまして・・・「具材を我儘に乗せて楽しむ素朴な油そば!まさに旨さ自由自在!」

 
素朴!なのに決して安っぽさがない。むしろ、芯の通った本物の質感がそこにある。そして、客の「こう食べたい!」というワガママを、全て受け入れてくれる懐の深さ。トッピングで遊ぶもよし、卓上調味料で味を変化させるもよし。その楽しみ方は、まさに自由自在。なので何度食べても飽きが来ない。更にこの店には赤星という最強の相棒が待っている。油そばを一口、ビールを一口。この往復運動だけで、永遠に幸せでいられる気がする。特に、我々のようなオヤジ世代には、この店の持つノスタルジックな空気感と、実直な味わいが、心のど真ん中に突き刺さるはず!。激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!
 
 

 
 
 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!

関連ランキング:ラーメン | 荻窪駅