祝10周年!
2025年1月にめでたく開店10周年。遅ればせながら訪問です。本当によく頑張ったと思います。この店箱の前の前の閉店してしまったのも拉麺店だったけど、それもこのマイナーなロケーションだと仕方ないかと思ったあの頃。
数年後いきなり味噌麺専門店がオープンとあって正直当初は心配してたっけ。若夫婦の独立って感じで初々しかったのも覚えている。そしてラーメンヲタクをやっていて、「とまそんさんですよね?」って初めて店主から呼ばれたのは、この店だったか、阿佐ヶ谷の店だったか。
そして質感高く旨くてびっくりしたのだった。だって元々味噌系は食べない人だったので。旨さに感動して流行る前はそこそこ定期的に通っていたのでした。近年はTRY味噌名店部門に入るなど、堂々たるプレゼンスです。最近は、並び状態が休み時間に適合せず、休日か有休消化のタイミングでしか通えていません。今回は、時の流れをしみじみと感じて定番メニューの「味噌らーめん」をいただいてまいりました。
<サッポロ赤星> 定番の旨さに加えて冷えごろ抜群!陶器のざらつきできめ細かい泡立ち!「お通し」も素晴らし!
ビールの冷え具合がまた良い。軽やかにキィーーーン!と感じる冷え心地。より別格な味わいに感じます。そして陶器のコップもまた口当たりが違って感じるし、またガラスとは違った泡立ちも演出しますから、妙に特別な旨さに感じるじゃないか!。
サッポロ赤星で600円でサービスお通し付き。このお通しの「チャーシューぶつ切り」が非常にナイスです。肩ロースの低温調理ですが、端っこをカットした部分。ここに刻みネギとブラックペッパーが振りかけられただけですが、これがめちゃ旨い。
<全体> 崇高とすら覚える存在感!質実味噌出汁に漂う芳醇牛蒡香味油!素揚げ牛蒡見栄え良し!
全体的には素朴。なのに立体的な美しきも感じる。それが、箸を入れるのも戸惑ってしまいそうな蒡素揚げの盛り上がりです。牛蒡の香りがふわっと漂うのも素敵!これは表層を漂う牛蒡香味油の仕業。
そのどこかしら土っぽい独特な香りが、まさにそそります。すでに配膳の瞬間で食べ手を魅了するではないか。
<出汁> 厳選ブレンド味噌糀感覚!独特の甘みと辛さで心地良し!野菜甘みと豚骨旨み広がる!
以前説明に失敗したからしっかり伝えておこう。練馬区中村橋の蔵「糀屋三郎右衛門」。赤味噌と白味噌の2つのブランドを合わせたとのことです。辛味と麹感を少し増した感覚で、糀独特の甘みと辛さで心地良し。そして中華鍋で炒める野菜の甘味が溶けます。これがまた健康的な甘さを味噌に溶かすって感じでかなり好き!。一方で副次的効果で味噌感の頼もしさがそそります。
その味噌の表現も素晴らしいが、動物系のベースもしっかりしてます。豚のゲンコツなのか??その丁寧な煮出しに、野菜炒めの甘味が溶けてとてもマイルドな味わい。さらに挽肉が結構入っており、その旨みがじわじわと全体に広がります。また下支えに乾物類も溶かし込んでるようで、複雑に滋味が絡むような味わい。ほんのりと口の周りにぺっとりと脂を感じさせるのもコク深い。重さを感じさせないのは、野菜だけではなく、牛蒡抽出の香味油の余韻と思われます。
<麺> 大胆なピロピロ極太手揉み!溶ける優しい食感!出汁を吸い込み甘味を吐き出す旨さ!
やっぱりピロピロ極太手揉み麺は、この店のアイコン的存在。東京では七彩系と言った方がラヲタには通じるかも。この系列の中では、太さやワイルド感では一番かな?って思う反面、優しさや甘味でも一番かもしれません。
出汁をまとってヌルつきを感じる滑り感覚。イメージとしては薄皮一枚感じるような、前歯の歯切れはとても緩やかで淡いモチモチ感覚です。奥歯で噛み締めると、素地の風合いより甘味の方が先に感じるような味わい。出汁を吸いがちなのもいい展開で、素地の甘味に味噌の旨味が混じって一体感が素晴らしい。加えてやっぱり牛蒡香味も貼り付くようで、時折牛蒡素揚げも混じるから、余計に牛蒡の旨さも滲む展開がたまらんわ!
<牛蒡> これもこの店のアイコン的存在!牛蒡香味油とコラボし独特な風味感を生む!?
これですよこれ!。牛蒡と味噌の相性の良さを楽しむのがオリジナリティー。これだけで随分と味わいとイメージがレベルアップします。牛蒡は想像の通りハードなチップスに匹敵するパキパキとした歯応え。そしていきなり鼻腔に広がる牛蒡ならでは、土っぽい素朴ないい香りが広がりる。既述だがそれだけでなく、香味油にも牛蒡エキスが溶けてるようで、湯気で感じる香りとコラボした旨さが広がります。
少し出汁を吸い込んでパキパキ感がしなった感覚もまた素敵。ピロピロ太麺に存分に絡めて食らい倒しました。
<チャーシュー> タレと肉汁の旨味が一体化したジューシーさ!燻製感が香ばしく滲む吊るし焼豚!
しっかりと燻しの香ばしさが際立つ上に、ふかふかとした肉の柔らかさが残り、肉本来の旨さも表すのが実に秀逸。脂身は、舌の熱でとろりと柔らかく感じる仕上がり。そんな中で、タレと肉汁の旨味が一体化したジューシーさが広がります。また赤身部分は吊るしのスモーキーな風合いがダイレクトに伝わりそれが非常にビールを欲する味わい!。
そう!かなりスモーキー!。あまりにも濃ゆい香ばしさの中に甘味すら感じてしまうかも?。味噌の濃ゆい味わいから抜きん出て香らせる香ばしさは一度体験すべき味わいですよ。
<もやし> 炒めて出汁に浸されて・・・絶妙なクタり加減に滲む甘味が味噌に合う!
味噌系ならもやしは必須アイテム。中華鍋で軽く炒めてしなったところに、出汁を引いて煮ながら炒めると言う感覚。それでモヤシ本来の淡い甘味が出汁にも浸透しWin Win な関係です。
<味変> 山椒を途中で振るのをオススメ!タレに香りがまた復活!
あまり必要性もないかもですが、テーブルセットに市販の山椒があります。辛味噌じゃなくノーマル味噌なら、試してみる価値あるかと!。汁系だったらオススメです。赤麹の華やかさに慣れたころあいに、また新たに香りが復活するような感覚で楽しめますので!
総じまして「素朴なのに逞しい創造性!麗しい味わい深し!東京トップクラス極上味噌麺!」
・・・と言う感動の嵐!。味噌麺一本勝負で10周年も頷けます!。百名店どころかビブグルマンあたり狙えそうな感覚!?今後も応援続けますねー。激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!