秋深まるほど・・・味噌旨し!
当面、土日のどちらかが多忙で潰れるようなので、定期的に水曜日午後にリフレッシュを取ることといたしました。なので平日なのにお気楽昼酒&極上拉麺を求めて・・・やってきたのが「鶉@武蔵境」さん。同じ武蔵野市の中で、水曜限定ブランドの店と激しく悩んだのですが、やっぱり秋深まると味噌恋しいと言う流れでございます。「味噌が恋しい」などと思ったのはこの数年のことで、それまではほとんど味噌麺を食わない男だったっけ。それを宗旨替えとも感じさせるほど、味噌麺に引き込んだのはこのお店ですよ。今回は定番の味噌を特製でいただきます!。
<酒> サッポロ赤星!ずしりとした苦味のコク深さ!陶器カップの地肌できめ細かい泡立ち!喉越し快感!
へへへ・・・味噌もいいが、やっぱりもう一つ私を惹きつけるのは「サッポロ赤星」。これを出す店は、必ずチェックを入れております。緊急事態宣言明けて、久しぶりのここでの赤星!。嬉しさのあまり身震いしますな。もう耳にタコができるほど、「ずしりとした苦味のコク深さ!」などと、この板で繰り返し述べておりますが、今回は泡に注目。
こちらのカップは「陶器」なのだが、見て分かりにくいがキンキンに冷やされてます。陶器だと注いだ時の泡立ちや流れが見え憎いので、画像的にはあまり面白くないのだが・・・実は陶器だと「泡立ち」がとてもナイス!。やっぱり陶器ならではのザラつきが、注いだ時の泡立ちに影響するのか?。妙に泡立ちが細かくてビールが甘く感じるのは、私だけだろうか?。赤星をこんな風に味わえる拉麺店は数少ないかと!。
あ!それとサービスお通しのチャーシュー切れ端が、プチ小皿とは言え溢れんばかりの山盛りは嬉しいね!。フツーに金取れそう(笑)。後で詳しく旨さは述べるとして・・・、お通しだと葱塩ダレみたいなのが垂らされており、それが妙に旨さをそそるではないか。これだけで軽く1本明けてしまったではないか。恐るべし旨さ。
<全体> 気分盛り上げる素揚げ牛蒡!素朴な味噌カラー覆う香り芳醇牛蒡香味油!ビシビシ伝わる質感高さ!
実に綺麗な味噌拉麺。味噌と言えば素朴さが全面に出そうなものですが、この牛蒡素揚げの芸術的な盛り上がりが、何回見てもワクワクとさせるし、壊すの躊躇われるほどです。そして牛蒡の香りがふわっと漂うのも素敵。これは牛蒡素揚げから香ると最初は感じたものですが、実は牛蒡の香味油が熱で湧き上がったような感覚。その土っぽい独特な香りが、日本人の食指をそそのかすようで、ワクワク感を通り越してゾクゾクと言った身震いすら覚えます。嗚呼、見た目でビシビシ伝える質感の高さはさすが!。
<スープ> 豚鶏煮出しの旨さしっかり!溶けて芳醇あぶたま味噌!華やかに広がる牛蒡香味がぐいぐい惹きつける!
ここ最近、辛味噌の方が好みだったが、妙に一周回った落ち着きというか、デフォの味噌の旨さを深く感じます。「あぶたま味噌」と言う七彩系で珍重されたブランドをここでも使用。甘味と麹感をしっかり伝える味噌が、まったりとした豚ゲンコツと鶏煮出しのベースに溶けこむようです。塩気は低くて旨味を甘味と感じ入るような味わい。重くないけど、サラサラとライトな系統でもなく、ちょうど濃ゆさはいい塩梅。
今回はたまたまなのか、単に私の体調のせいだったのか・・・いつもより牛蒡油の香りが芳醇と感じます。牛蒡の香りをどうやって移すのかは不明。だけどきっと植物系と思われる油がサラサラとしているところに、揚げの香ばしさと土っぽい牛蒡のフィーリングが嫌味なく溶けた感じがナイス!。味噌を深めるように広がりますね。
そうそう、今回も少しだけ味変化。テーブル山椒を後半に投入。辛味噌だと埋もれてしまうが、デフォの味噌だと山椒の風味を受け止めて広がるので割と好き!。
<麺> 自家製麺!大胆なピロピロぶりの極太手揉み!溶けるように優しい食感!出汁を吸い込み甘味を吐き出す旨さ!
素揚げ牛蒡もそうですが、やっぱりピロピロ極太手揉み麺も、この店のアイコン的存在です。喜多方オマージュと言うより、東京では七彩系と言った方がしっくり来ますね。この系列の中では、太さやワイルド感では一番かな?って思う反面、優しさや甘味でも一番かもしれませんね。
全体的に薄皮一枚感じるような、ヌルつきを感じる滑り感覚。前歯の歯切れはとても緩やかで淡いモチモチ感覚。そして奥歯で噛み締めると、素地の風合いより甘味の方が先に感じるような味わいです。出汁を吸いがちなのもいい展開で、素地の甘味に味噌の旨味が混じって一体感が素晴らしい。加えてやっぱり牛蒡香味も貼り付くようで、時折牛蒡素揚げも混じるから、余計に牛蒡の旨さも滲む展開!。ちなみに大盛無料。
<チャーシュー> 柔らかさ抜群!タレと脂身の甘味深くタレと吊るしの香ばしさ抜群!質感上等豚肩ロース!
赤星のお通しで堪能済だが、やっぱりここは肉も上手だから恐れ入りますな。全く隙間がない。ほんのりとピンク色が残る微妙なレア感。とてもきめ細かく脂身が差しており、スライス面の手切りの包丁の波が、出汁を貼り付けたり舌触りを感じたりで、旨さを演出するようです。赤身肉本来の滋味にタレがしっかりと浸透した旨さ。そして脂身がほんのりと溶け出して軽い甘味を加えます。
とっても全体的にしっとりしてますが、周いはスパイス感あって燻しっぽい香りもあるかないか?。非常にジューシーなんだが吊るしのような風合いも残すのも特徴です。実はこれに少しだけパリパリ牛蒡素揚げを巻いて食らうと旨いのだが・・・画像に残すの忘れた(笑)。
<具材1> 見栄え大胆華やぐ牛蒡素揚げ!麺と絡んで歯応えカオスな旨さを演出!
もうすでに、牛蒡素揚げの素晴らしさは既述ですが、香りの他に歯応えも演出的なのですね。案外と汁に濡れてもへたらず、パリパリ感は終始キープしてくれます。なので、淡いモチモチ歯応えの麺と絡むと、歯応えにコントラストが生まれて面白いかと。モチモチ歯応えにクリスピーな感覚が混じり合ってカオスな旨さを演出するようです。金出すから余計に牛蒡素揚げをいつか追加してみたい!。
<具材2> ベースストックが深く滲むモヤシと挽肉!相乗効果で出汁にも旨さを演出!
中華鍋で軽く炒め煮られるモヤシ。出汁に野菜ならではの甘味を与える一方で、出汁の旨さを吸収するようです。クタクタになり切らず、微妙にシャキッと感も残すようで、挽肉と混じり合うところを噛み締めると、思わず白飯を欲する旨さ!。麺顔には顔を出さないけど、肉と挽肉の下にしっかり埋もれておりますよ!。
<味玉> あゝ今回も出汁感がしっかりと浸透!濃厚濃密な甘味と卵本来のコク!味噌に混じると尚旨し!
出汁の旨味を深く浸透させる、近年王道のマチュアで旨味を演出する感じです。下出汁は薄目で仕上がりは柔らかめでしょうが、しっかりと濃密感ある甘味でその深さがナイス!。しかも、ねっとりと絡みつき、味噌味に慣れてしまった感覚にも嬉しい甘さが広がります。そして白身の旨さもまたしっかり浸透しており優しい旨さ。また性懲りも無く、スープに少し沈めてから味わいますが、卵黄白身とどっちもしっかりと堪能!。嗚呼、やっぱり味玉の旨さは全く飽きないわ!。
<ランチチャーシュー丼> 米粒が立つ仕上がりで旨し!葱塩ダレ絡む極上焼豚と相性よし!更に出汁を垂らし旨さテッパン!
麺を大盛にしようか、それともサイドメニューにしようか・・・。最近、このランチチャーシュー丼を選びがちです。150円ってのがまた嬉しい上に、サイズ感がオヤジ的にはちょうど良い。また嬉しいことに「米」が旨い。米粒が立つような感じで、一粒一粒旨味あり。そしてトッピングは例のチャーシュー細切りに、ネギダレ??が少しかかってます。
それだけでも旨いが・・・へへへ。多少お行儀が良くないかもだが、残った味噌スープを垂らしかけ。旨いに決まってるのです。少しブラックペッパーを振りかけても旨いかも。今気づいたので次回覚えてたらやってみようかと!。
総じまして「見目麗しく味わい深し!秋深まるほど旨さも深まる極上味噌麺!東京トップクラス!」
・・・と言う感動の嵐!。ビジネス街でもなく比較的牧歌的な武蔵境で、ずっと味噌一本勝負!。実は密かに百名店くらいはゲットしてもおかしくないないと思っております。一気にビブグルマンあたり載ったりしませんかねぇ〜。決して私、関係者ではありませんが旨さゆえシンプルに激しく応援!激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!