乙女振舞う大人気八王子ラーメン
ちょっと町田に出る都合があって、八王子経由、ＪＲ横浜線利用ということで途中下車。時間の余裕みて、８年ぶりに名店「タンタン」へと向かいました。平日昼間の短時間しか営業してませからねぇ・・・とても訪問ハードルが高い店。多少並ぶかな・・・と感じてみたものの、行列の凄さにビビッてしまう！。一見、並び少なく見えるがとなりに駐車場があり、その奥に大行列（瀧汗）。ざっと２５人前後の行列に連結です。ずっと時間を気にしながらやきもきしてたのですが・・・何とか１時間後に着丼。ギリギリ次の予定に遅れずに済んだという顛末でした（苦笑）。
以前の記憶の通り、女性２名のオペレーション。先代はおられず若返った様子ですね。テキパキとした動きが小気味よく、拉麺職人って風格すら感じるのは、若くとも貫禄といったところでしょうか・・・ナイスです。
＜全体＞ 穏やかな醤油清湯に浮かぶシンボリックな玉葱微塵！馴染み深いロールばら肉の展開！ほっこり＆ダイナミック！
行列で待ったが遅れずに済むという安心感からか・・・今回はガッツリ食うぜとやる気満々！。バラチャーシューメン大！そして味玉追加とさせていただきましょう！配膳されたのはこんな麺顔でした！
おおお！久々にノスタルジーを感じるような懐かしの雰囲気が溢れる印象！。深い色合いのメンマを見ると、昭和を感じるような落ち着き感が漂うよう。更に、敷き詰められた肉で豪勢さも感じ入ります。また、何と言っても醤油ブラウンがとても深い透明感。その一方で香味油が漂いキラキラ煌めく美しさも堪りません！。そう言えば・・・こんなに一気に豚バラロールのスライス肉を食らうのも久々！これは嬉しさが止まらん！。
＜スープ＞ 醤油のカエシがやや効きめ！豚の煮出し穏やかな清湯！コク深い香味油に刻み生葱が混じり円やか仕立て！
さてスープ！一口味わうと、記憶の通りに動物系の円やかでさっぱりした旨味が感じられます。イメージ的には豚系の優しい旨味がメインかと。少々鶏が入っておっても不思議ではありませんが、豚骨を丁寧に煮出した旨さという感覚です。実は豚と感じるのは、表層に覆う香味油の印象だと思うのだけど、たぶんラードかと！。しかしそれが軽やかにも感じるのが不思議な旨さです。
やっぱり、玉葱の微塵切りが効果的なのでは！？。軽やかで上品なラードもあるけれど、ここには玉葱のフレッシュさが、ラードのオイリーな部分を中和していると感じています。実は、私は関西生まれなので、青葱文化育ってきました。なので拉麺には九条葱！と上京するまで頑なだったのですが・・・この玉葱マジックを知ると、ラーメンの世間広さを知ると言ったところでしょう。
そしてカエシ。ここは以前の記憶が薄れていたが、やや塩気が効き目だったようなイメージ。決して塩っぺーじゃないので誤解なく。ここにも玉葱の微塵が効果的に働き、野菜の甘味と独特なフレッシュさが入り混じるとまた旨いのでした！。うう・・・偉大なり八王子ラーメン！。
＜麺＞ 田村製麺！今回もカタメ！クシクシ歯応えキープ！最後のひと口まで芯が残る風味の強さと痛快さ！
この店では必ず、事前に麺の固さを確認されますが、かなり自由自在。後客のオーダーが聞こえてきますが、普通とカタメ半々。その他「少し（カタメ／柔らかめ）」「超（カタメ／柔らかめ）」等・・・どなたかチャレンジしてみてください。カウンター越しに厨房を眺めると、麺の茹では中華鍋なのね。平ざるでの湯切りは強く、乙女の逞しさを知るといったイメージです。動作がかっこよく男前。
さて、今回もカタメにしました。それがまた痛快なほど風味良しでして、実に明快なるクシクシ歯応え！そして同時に広がる風味の強さ！。少し黄色みがかった地肌に醤油出汁が染まり・・・褐色が旨そうです。カタメなので麺線がキリリと映えるのもいい感じ。クシクシと噛み潰した後の断面を見てみると、しっかりと芯が残る仕上がりでした。
この芯が最後の一口までずっと続くのが実に秀逸！実に痛快！。元々熱ダレに強い麺のカタメ仕様ですから、強い風味が続く様子でしょうか・・・カタ麺主義者としては本望です。自分の咀嚼で出汁の旨さと麺の旨味を併せてゆく楽しさがいつまでも続きます。
＜チャーシュー＞ 脂身に染み入る醤油ダレ！赤身はスープを浸透！懐かしの豚バラロール肉の大判スライス！
チャーシューメンは「ロース肉」。そのバラ肉仕様が「バラチャーシューメン」。どこかで見たメニュー構成だと思う方はかなりの八王子ラーメンラバー！。”みんみん”と同じですね。タンタンは、みんみん創業者のご両親が開業とのこと。大崎御大のＲＤＢレビューで確認できます。
バラ肉を選んだのは脂が好きだから。俗に脂が甘いと言いますが、それを一番体感できるのが、ラーメンチャーシューでのバラ肉です。醤油ダレが浸透した脂身は、乳白色っぽい透明感に仕上がっており、外周部分はそのタレが浸透して飴色に染まっております。まずこの部分が辛甘くて堪らん！。まさにトロトロで噛まずとも舌の上で溶けてゆくようです。そこに赤身部分が解れて交わり、肉の旨味として一体化！。白飯にも合う味わいですが、やはり麺と絡めて食らいたい！。半分は麺に巻き付けて食らいました。
また赤身は解れる前の割れ目から醤油出汁が浸透する部分が旨い。出汁感の肉味もこれまた秀逸！。ホロホロと崩れたあとは、麺と麺のスキマに挟まりながら、麺と一緒に持ち上がります。炭水化物と一緒に食らう肉味は実に旨し！。やはり昔から食べ慣れてるのもあるが、バラは脂と赤身をバランスよく両方楽しめるから好き！。
＜メンマ＞ 深い醤油出汁の浸透！スープも吸い込んで優しく円やか！麺に絡めて旨し！
一番レトロと感じるのがこのメンマかも。関西オリジンな私からすると、いかにも関東流儀のメンマという感覚で、何と言っても醤油色に染まった深さが渋くていいね！。醤油の風合いと素材感、そして出汁の旨さがしっとりと浸透しており、あっさりとした旨さ。クニャとしたは歯応えでサクサクと食える気軽さもあります。また麺と絡めて食らうのにも適した柔らかさで、クシクシとした麺の風合いに合わせる手食らうのが旨いのです。もしお酒があったらこれを合わせてじっくりと味わいたい質感です。メンマ追加ボタンもリクエストしたいところですな。
＜味玉にハズレなし！＞ 深い色合いだが卵本来の風味も残すフレッシュ感！あっさりだけどコク深く味わえる逸品！
味玉あるイメージが無かったので、思わずボタンを押しましたよ。だって唯一の追加トッピングメニューですから、食わずして帰れませんぜ。結論を先に言うと、思いのほかフレッシュなタイプで、醤油出汁と合わせて食らうと旨しでした。
色合いが深めの褐色なので、濃密濃厚マチュアな甘みを放つ味わいかと思いきや、卵本来の味わいをしっかりめに残す感覚で、ジュレ部分が多い割りには柔らかさがあり、ライトにネットリとして舌に絡みつきます。少し冷たさがあったのはご愛敬として、温かみを足そうと出汁に沈め絡めましたが、ちょうどいい塩梅となって実に旨し！。やっぱ味玉は旨いわ！。
総じまして「素朴さに力強さすら覚える偉大なるレトロ系中華そば！八王子市民の重要無形文化財拉麺！」
・・・と言う感動の嵐！。個人的には八王子も拉麺の街って感覚なんだけど、八王子系と言ってもそれぞれ個性もあり、流行もあったりします。でも少し訪問ハードル高いけど・・・八王子系好きならいつか食して頂きたい質感とその旨さ！激しくオススメ！旨し！なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います！。
お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！
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