いよいよ本格始動・・・年初の限定メニューを狙ってみたよ
麺処 しろくろ (東京・八幡山) 鯛煮干とエソ煮干の塩そば + 合鴨の低温調理 + サッポロビール黒ラベル生ロング缶 〜ラーメン食べて詠います
- <酒> サッポロビール黒ラベル生ロング缶:気持ちだけ妻夫木になり切って味わう
- <合鴨の低温調理> しっとりとしつつも上品なる野趣を味わう・・・酒が進む・・・
- <全体> 何とも雅やか!質感もさることながら色合いと飾り付けのセンスが良いね!
- <スープ> 鯛煮干とエソ煮干のコラボ!鮮魚系の風合い抑えめで香ばしさの中に甘味を感じる出汁感覚!
- <麺> 三河屋製麺:美しき半透明のストレート角細麺!汁を吸い込んで尚且つ小麦粉の甘味も何となく
- <チャーシュー> 贅沢!3種盛りの低温調理!どれ食っても唸る味わいの深さと旨味!
- <他具材> 出汁を吸い込んで大人の味わい!侮れぬスーパーサブ的存在感がいいね!
- 総じまして「今月中に一回食っとけ・・・甘系煮干の淡麗エキストリーム!魚介の円やかさはエキセントリック!」
最近、こちら「麺処しろくろ」さんが気になって仕方がありません。先日辛抱できず、2時半に訪問したんですが、仕込み切れなのか早仕舞いに遭遇・・・今回はそのリベンジです。
Twitterで、ボラの卵を仕入れたから仕込みに入るとの情報あり。からすみまで自分で作れるのか!この店主どこまで才能と経験があるねん!と気もそぞろ。実はそれを狙ってみたんですが、まだ仕込み中なのか・・・未提供(汗)。その代わりと言っては何ですが数量限定の「鯛煮干とエソ煮干の塩そば」があったのでそいつをゲットです。


<酒> サッポロビール黒ラベル生ロング缶:気持ちだけ妻夫木になり切って味わう
飲まずにおれんので、いつもの通りビールもチョイス。いつもの通り「サッポロ黒生」。冷蔵庫からセルフで調達するシステムで、そんなところも妙に、自宅のような気軽さと馴染みを感じます。
いつもの味わい・・・学生時代のバイト先でしこたま飲んだ銘柄で、あの頃が懐かしく思える味わい。気持ちだけは若い気分に戻って、せめて妻夫木気分でじわじわと味わい楽しませていただきました。
<合鴨の低温調理> しっとりとしつつも上品なる野趣を味わう・・・酒が進む・・・
数量限定・・・って文字に弱い。こちらのチャーシューは寿司ネタのように大切に扱われ、仕込みの丁寧さを感じさせます。豚たんと合鴨が数量限定で、早いうちに来店ならこれ狙うのは当然です。前回は豚たんでしたので、今回は合鴨!。
合鴨は万能!。酒にも飯にも合うだけでなく、その野趣なる風合いが肉類の中では優しく、どんな酒にも合うと言うものです。今年になって日本酒もラインナップされましたが、ワインでもビールでも日本酒でも最高に合うよね。
低温調理なので、肉の繊維質の柔らかさは抜群でその範囲が全体的。出汁は少し甘めな感じでそれが脂身としっかり結合。ゆったりとした分厚い旨味となっております。また肉繊維は荒ぶるようでしなやか。噛むと旨味を吐き出しながら、一本一本千切れてゆくような感覚を脳裏で覚えます。あっさり見えて脂はこってり。けどしつこくなし。皿には脂がべっとりで旨味の濃ゆさが見て取れます。この店来れば、何か肉をつまみにしなければ、勿体ないっすよ!。激しくオススメ!。
<全体> 何とも雅やか!質感もさることながら色合いと飾り付けのセンスが良いね!
酒とアテを味わいながら・・・厨房を眺めて過ごしますが、こちらの御店主は素材に対する真摯さがいいですね。すべてにとても丁寧な扱いをされてる。ラーメン店主と言うより料理人という感覚。オレも明日からの仕事にも、丁寧さとか畏敬を与えないといけないなと軽く自己反省です。そんなタイミングで配膳。それはこんな麺顔でした!。
おおお!何とも柔らかく明るい麺顔!扇型に美しく盛られた肉は3種と贅沢で、幾らの薄紅と三つ葉の青さが実に補色関係で鮮やかなイメージ!。芸術的じゃないですか。そしてスープは穏やかな透明感。鯛煮干という鮮魚系風合いかと予想したが、クリアーなスープ感が淡麗にも思わせます。そしてアニマルオフらしい、魚介系の脂の浮きがほんのりと表面を漂い・・・豊潤さがありありな麺顔です!。
<スープ> 鯛煮干とエソ煮干のコラボ!鮮魚系の風合い抑えめで香ばしさの中に甘味を感じる出汁感覚!
ひとくち啜ってオレはイチコロ。個人的には冒頭はエソ煮干の甘味がインパクトです。魚介系の中でも脂の旨味が少し濃ゆくて円やかなイメージ。塩そばと銘打ちながら、甘味のイメージには肉厚さを少し感じます。それにトッピングのイクラがナイスアシスト!。単なる飾りではなく、これが鮮魚っぽい旨味へと誘う風味を冒頭で感じさせます。そこがエソの風味へと繋がるのか・・・。
味に慣れてくると、そこからは鯛煮干の輪郭を認めます。鯛って淡麗のようではっきりとした味わいもありましょう。日本人ならその味に華やぎを感じてしまいますが、ここでは影の立役者な存在?。焼き煮干のような香ばしさであり、鮮魚系のイメージ通りです。鮮魚系って焼き煮干で炊き上げるのもありと聞いたことありますし、その香ばしさと煮干本来の旨味が両方濃厚に滲み出ております。
終盤になると、麺の吐き出した風合いや、トッピングの肉たちのエキスも溶けてくる?。合鴨の脂も溶けますし、豚肉のスパイス感も部分的にスープに感じるところが実に面白い!。三つ葉と柚皮が、独特な煮干風合いに清涼感を与えますし、食い進めるほどに味風景も移ろうといったところか・・・こりゃ旨すぎるぜ。
<麺> 三河屋製麺:美しき半透明のストレート角細麺!汁を吸い込んで尚且つ小麦粉の甘味も何となく
毎度毎度の三河屋製麺。これは汁を吸ってなんぼ!ってな感じのうまさですね。冒頭から汁との一体感が素晴らしく、汁浸透が始まっているようです。角細ストレート麺なので、口当たりもライトでしなかやさもありズボボボボボーーーーっとすすり上げるにはもってこい。麺同士も寄り添うからスープの持ち上げも得意そうです。
前歯でプツプツスパスパと切れやすいリズミカルな歯応え!。奥歯でプレスすると、束になったそれは順列でクチクチクチと口の中で潰れてゆきます。その瞬間に出汁と麺の旨味が一体化して昇華!。鯛とエソの香ばしさと甘味!麺の風合いがベストマッチでございます。漂ったイクラも時々絡まり、それも一緒くたに食らうのが絶品!。煮干の旨味が引っ張り出されて麺の味わいに絡むうまさですよ!。そんなことを思い返せば・・・実は汁のエキス感だけでなく、麺の風合いもしっかりしてたんだなーっと回想しております。
<チャーシュー> 贅沢!3種盛りの低温調理!どれ食っても唸る味わいの深さと旨味!
3種の低温調理肉が、これだけ質感あってボリュームと美しさがあれば、880円って設定に値頃感すら覆う。鴨胸・豚肩ロース・鶏胸の3種が愛おしいです。低温調理肉に少しスープが絡む。浸透する部分はゆっくりとピンク色を変化し始めてゆく。その刹那が食べごろ。どれから食おうか迷うがやっぱり合鴨だよね。冒頭で食ったそのまま状態も最高だったが、少し熱が入り汁を纏った肉も間違いない旨さです。少し脂が溶けてあっさりした風合いも旨いと思います。
豚肩ロースはほんのりとした塩味系ですが、周囲に少しばかりスパイスがかかっており、ここを齧る瞬間はこれまでの味風景とは一気に変化!。結構大判ですし、脂の差しも控えめなのもあって汁を吸い込む味わいがあっさりと感じられます。肉味と魚介味の崇高なバランスを楽しむが良い!。
鶏胸肉はあっさり肉の境地。淡麗なスープならどれにもマッチしましょう。軽く引き締まりもあるので、バクバク吸い込むことはありませんが、淡麗滋味な肉味わいに色がさすように、鯛煮干とエソ煮干の旨味が浸透・・・。和風な肉味とはこんな感じを指すのでしょう。嗚呼、これも飽きずに無限大に食えそうです。
<他具材> 出汁を吸い込んで大人の味わい!侮れぬスーパーサブ的存在感がいいね!
その他、穂先メンマも汁を吸い込みがちで美味しい!。粗いようでしなやか、柔らかい繊維質のスキマに、出汁と本来旨味が深く浸透します。あっさり目の下味もセンスいいですね。
そして団子?すり身の天ぷら?のようなのがとても小さいんだけど実に旨い。魚肉のさつま揚げのような物体。北陸地方の一部では、魚介すり身の揚げ物を天ぷらって表現するんだけど、ひょっとして鯛の身が練り込んであるのかもしれないかな???。割と歯応えの中に鯛焼き物の舌触りに似たものを感じましたが・・・自信なし。
総じまして「今月中に一回食っとけ・・・甘系煮干の淡麗エキストリーム!魚介の円やかさはエキセントリック!」
・・・と言う感動!。月毎に限定が出せればなんて、御店主のTwitterをみた記憶もあり、これは数量限定なのもあって、気になる方は早い目に!。のどぐろ好きな方なら必ずハマるはず。激しくオススメ!。それにしても味と表現の引き出しが多そうなこのお店・・・2020年の注目店になること必須。行列が激しくなるうちに早い目にどうぞ!。そんな応援と期待が高まったところで・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
関連ランキング:ラーメン | 八幡山駅、芦花公園駅、上北沢駅