名店「柴崎亭」の跡地に質実&ハートフルな新店舗誕生!
「柴崎」から「つつじヶ丘」へ移転した『柴崎亭』の跡地に居抜きで開店。名店の後ってのは、プレッシャーがかかるのか、はたまた縁起がいいのか。何れにせよ最初から応援気分で訪問しました。まだ少ないネット露出ながらもかき集めた情報から、この店その一杯はかなり好印象だった上に、女性店主が孤軍奮闘というではありませぬか。寒さに負けてクルマで移動し、現地までやってまいりました。割とひっそりとした駅なので、駅前駅近でもコインPがたくさんある・・・いやコインP銀座の状態ですな。いいのやら、そうでないのやら・・・。
開店時間過ぎに入店しましたが、もう先客が半分埋まってる感じ。自転車移動や気軽な服装から、地元の方と思われ、中には初訪問ではない勝手知ったる方もおられたり。徐々に固定客を掴みつつあるってな状況でした。店内のあちこちには女性らしさも感じてこれも好印象。細かいようですが、お店のお手製告知POPにも、和やかさが感じられます。こういう生活感があった方がほっこりするよね〜。
<サービス> セルフと言えど心配りが沁みる〜・・・まずはルイボスティー!
女性らしい気配りでもあり、女性ならではと言い切れないホスピタリティもありなむ。例えば、このお店ワンオペですからお冷はセルフですが、お冷以外にも「ルイボスティー」が用意されてて、これがまた旨くて温まる!。寒い日には大変ありがたし!。お代わりしてしもうたがな。時間によってはコーヒーもサービスだそうで・・・混んでない時にまったりと有意義に過ごせる店になっとります。
<全体&スープ> 鯖の香ばしさと程よい塩加減!薬味バランスが非常に高く計算されてる!
そんな状況ですから、ラーメンの種類は増やせないだろうと思ってはいましたが、提供するメニュー名は「二代目鯖そば」とのこと。おいおい・・・いきなり「二代目」かよ(笑)。初代を知らんから、まずそれが気になって仕方がないのですが、こちら「らーめん砦」系に属するのだそうで、きっとそちらで試行錯誤したということでしょう。いつかその辺りの経緯をご店主から伺えればなと思いつつ、細腕でテボを3つ掲げて順に振るい、慎重さが伺える手つきで丁寧に配膳されてきました。それはこんな麺顔です。
おおお!可愛い上にキレイ!そしてビシッと締まった雰囲気もある麺顔だ!。丼の選び方も好き。実は丸々渦巻きタイプのデザインが好き。そして何と行ってもスープ感がユニーク。ちょっと他に似たものとすぐには例えられんぞ。事前情報では焼鯖の出汁だとか。そのまま食った方が美味そうな気がしないでもないが、随分と面白い発想。鯖節じゃなくて焼鯖だもん・・・炭水化物に合うはず!。
そのユニークさの一番は「濁り」です。霞んだような穏やかさでもない。もちろん灰汁のような雑多さはなくエキス感が芳醇な感じ。表層だけ濁ってるわけじゃなく、全体的な軽い白濁が見事です。鯖の出汁と聞いて鮮魚系かと思ってまずは味を確かめ始めますが・・・実に香ばしい旨味と軽やかな塩気。別に塩鯖の味に近いわけでもありません。どうしても鯖をイメージしてそれに結びつけたくなりますが、「軽やかな魚介系」「さっぱりな塩味」「香ばしき旨味感」とお伝えしておきましょう。これを鮮魚系と言うのか訝しく思えるほど、それ系が苦手な方でも問題なくすすれるはず。
面白いのは「スープにざらつき感がある」こと。これが何なのか・・今でもわからん。香ばしさのアシストにフライドオニオンが薬味となって入ってます。また紫玉ねぎの薄いくし切りが入ってて、微妙な魚介の風味を色気に変えている様相。そこでフライドオニオンがスープに溶けて砕けているのか??と一度は思ってみたけど・・・ちょっと自信が持てません。何か擦って溶かしたような微粒子感覚が、実に面白くて旨さを感じさせるではないか!。
汁を味わいながら、これはオカズになるスープだな・・・なんて少し感じました。すると他客が「ダンクライスお願いします」と宣うではないか。要するにダンクシュートの「ダンク」。麺丼にライスを打ち込めと言う意味なんだろうけど、これが実に羨ましかった・・・・。後で現金精算してでも食うところだが、ほとんどスープに夢中で飲み干してしまった後ではどうしようもないね。実はこのためにもう一度来なければと、考えている最中です^ー。
<麺> 敢えて加水低めのきっぱりストレート麺!このセンスの良さが麺顔も引き締まる
しかし「ダンクライス」を見逃したとしても、麺が美味かったので満足度は高かった!。実にキッパリとしたストレート細麺。細麺とは言っても極細タイプとは違い、やや一回りほどサイズ感がある感覚です。しっかりと加水低めを感じるクツクツ感覚が明確で、カタメ好きにはたまらない。麺の角がしっかりと立っており見栄えがやや透明。中心部は芯が透けて見える。前歯で千切った断面も明確に芯を視認できます。
汁の鯖塩エキスと、風味よい炭水化物の香り。これを奥歯の咀嚼で潰しながら一体化させてゆく。ここに時々、湿ったフライドオニオンが紛れ込んだりして、豊かな味わいにさせます。もちろん後半になればなるほど、汁を吸い込むのですが、最後までアルデンテ感をキープしているような・・・。なので途中でチャーシューを挟み込んで食っても旨し。大盛りにしたいくらいだが・・・それだと「ダンクライス」が食えんよな。って心配したけどそもそも大盛ボタンがなかったー。ちょっと今後考えて欲しいかもね。
<チャーシュー> ちょいとレトロを感じさせる脂排除の肉!醤油が香ばしい〜!
最近の新店舗は、レア系の肉が多い中、こう言うティピカルな煮豚タイプのチャーシューは、何だかホッとさせてくれます。脂身排除な肉身主体の部位。ロース肉と言ったところか?。肉繊維を噛みしめる楽しみと、醤油系の浸しだれの香ばしさを感じます。これは白飯に絶対に合うタイプで、個人的には生姜味を後でねじ込んでもうまいかなと妄想が止みません。そう・・・醤油味の染みた肉の旨味が少し感じられるタイプ。安寧且つテッパンの安定度を感じる旨さです!。
総じまして「テイスティー&ハートフル! 心配りと質実ハイスペックなる鯖出汁拉麺!」
・・・と言う感覚。期待以上に美味かった!。ご家族もおられそうで夜営業はできなさそうに見受けるだけに、昼のみハードルが気になりますが、これはまた来たい!。ダンクライスと冷酒を次回リベンジさせてもらいましょう。きっと縁起のいい場所だから、今後の発展も合わせて期待と応援です。そんな気分のまま、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!