ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン3527】 東京味噌らーめん 鶉 (東京・武蔵境) 特製辛味噌らーめん大盛 〜素朴と上品の融合感に、冬麺類の王者なる説得力を垣間見る味噌麺!

こうも寒くては冷えたビールより熱々味噌麺で癒されたい!
 とある師走、日曜日の朝。布団に包まりながら、今日はどこのラーメンを攻めようか!ビールを充てるにはどんなラーメンが良いかなと考える。一週間で一番ストレスがない瞬間、これがあるから一週間を乗り切れる。ただただ・・・布団の中でだうだうだとねー。ところが、この日は特に一向に決まらない。その上、寒くて寒くてしようがない。歳取ると新陳代謝が衰えるのか、地の循環が悪くなるのか、年々寒さへの抵抗力が落ちて行く一方に思えます。ともあれ何とか閃いたのは「ピロピロ平打ちちぢれ麺」の姿。これに合わせるならビールだ!。なら・・・「くじら食堂@東小金井」しかあるまい。たったこんな単純なことを、ただ布団の中で1時間もかけて決めたオレは優柔不断〜。
 

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 ところが一旦外へ出たものの、寒いーーーーー!。ビール飲む気満々だったから、クルマで行く訳にも行かず、チャリをこいて向かったのだが、途中でこりゃ無理だ・・・などと弱音を吐いてしまいます。何がビールだ!凍えて死んでしまうぞ、熱燗だ熱燗!。ただ熱燗だすラーメン屋は滅多にないぜ。邪魔臭がらないで、徒歩バスと電車移動しときゃ良かったと深ーい後悔しておりました。武蔵境界隈まではね。
 
 

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 何気なくショートカット気味にチャリをひたすらこいて、武蔵境に近づいた頃、「東京味噌らーめん鶉」の前を通りかかります。ここも七彩系譜だったよな等と思いながら。しかしその瞬間、目を疑った。営業してる!!!。日曜日休業だったはずなのにやってる!!。ギョエーー、これは、「八甲田山死の彷徨」の最中に、一軒のラーメン店を見つけたかのような奇跡ですよ。これ行くしかねえだろ!!。チャリをぞんざいに店前に止めて、慌てて入店致しました!。嗚呼もうビールなんてどうでもいい!。ただ暖かい味噌と、それに浸ったピロピロ七彩系譜麺に、癒されたい一心。嗚呼、神は我々を見放さなかった・・・。
 

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 呆然としながら入店。その瞬間、メガネが一気に曇って何も前が見えない。横山やすしが漫才中に「ワシのメガネ、ワシのメガネ・・・」と探し回る不安定な気持ちが、そのまま私にも現れます。メガネを外して、なんとか券売機で食券を購入し、ぼんやりした視界の中を座席をゲットして、なんとかかんとか食券をスタフさんに手渡しました。
 
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白味噌の合わせでコク深く!素朴なようで上品味噌スープ!辣油は旨味含む辛さ!
 
 漸くメガネが温まり視界が開ける・・・・。あ!随分と訪問しないうちに、スタフさんが入ったんですね。開店当初は、確か奥様と二人三脚であったような記憶。甲斐甲斐しい接客と確かな味わいが非常に印象に残ってます。そしてラーメン店主とプロ野球選手には、不思議と可愛い奥さんが多いと思うのはオレだけだろうか。またその後、オレが訪問するタイミングでは一人オペだた機会が多く、ただでさえ手間が掛かりがちな味噌麺なのを、器用に回転させてたのも印象的でした。地道に人気を確保して、人を雇えるように安定してきたんでしょうか!うん実にいいことだね。他客を見渡すと不思議と女性比率が多い。近くに獣医さんの大学があるんだが、学生さんと近隣住人を感じさせる客層ですな。人間観察を一通り終えたところで、めでたくオレの震えた魂を温める一杯が、配膳されてきました。それはこんな麺顔です。
 

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 おおお!如何にも辛味を感じさせる辣油の「パッションレッド」と言いたいとこだが・・・全体的に落ち着きがあり「茜色」と呼びたい風合い。それにチャーシューのレアっぷりは「蕾紅梅」か薄い「バラ色」と言った感じじゃないか。ベースの味噌は、少し可愛ゆく馴染みぶかい茶色をたたえており、なんとなく薄い方の雀の羽色を想像してしまいました。あ・・・雀じゃなく「鶉」の方が良かったかな。
 

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 これは少し前には何度か食い続けた味噌味でして、相変わらず旨いのです。味噌は色々産地により、素材により色合いや風味が随分と違ってきますよね。また甘さ・辛さ・熟成さも多岐に渡るので、これこそがラーメンブロガー泣かせなのですが、この店は「東京味噌」と冠にあるように東京都内の産地の味噌をご使用なのだとか。如何にも合わせ味噌という安定して、甘さ・辛さ・香りのバランスが素晴らしいのです。一言なら「まとまり感の崇高さ」でしょうか。味噌ラーメンってワイルド感あるのが多い中、どことなく気品ある麺顔に見えませんか?
 

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 ここに辛味を代表する「辣油」が一気に投入されております。さてこの辣油・・・滑らかさとザラツキの両方の良さを兼ね備えてます。表層はまさにカプサイシンが溶け込んだ、赤く悪魔的な刺激!そして痛快さを演出!!。まあ馴染みやすい辣油のイメージそのままですがねー。そして一方では、香味系のザラツキを感じる粉感を遠慮なく残しています。一時期流行った食べる辣油の具材感を、荒削りしたような印象ありなむ。そして既製品かどうかは知らぬが、ハンドメイド感ある辣油のザラツキが、スープに漂って好印象で、麺と絡むこともあって一気に楽しい仕掛けを繰りなしてきます。
 

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ベースの鶏ガラ優しさ!野菜の炒め香ばしさ!そして甘み!これだから味噌ラーは嬉しい
 
 何も味噌と辣油だけがキャスティングじゃありません。ベースの出汁とトッピングの汁気。これが如実に存在感を表すのが味噌ラーメン!。中華鍋の魔力!。他のラーメンのようにタレを使うでなく、野菜を炒めながら旨味を作り出し、そこに味噌とベーススープを投入し、炒めの香ばしさと甘味を一網打尽にスープに吸着させます。野菜が炒められて焦げと香ばしさが生まれ、それが丸々スープに溶け込むかのようです。味噌ダレ攪拌系の味噌ラーメンを否定しませんので悪しからず。「炒(チャオ)」の魔力を伝えたかっただけ。
 

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 なのでベーススープはあまり主張しすぎることない、穏やかなエキス感がいい。頼りなくなるといけないので質の高い清湯でないとね。野菜は主にモヤシですが、合間に見えるニラがモヤシとコラボして、甘味に香味をプラスしてます。またニラも本当は中心部に甘味を保つから、モヤシには合う。歯ごたえが好対照なんだけど、それがいいかも。
 

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「七彩」系譜とは言え大変お見事なるピロピロぶりであ〜る!
 
 この日の朝方、布団にくるまって悶々と食べたいと考えぬいた麺・・・それがこの「ピロピロ麺」です。七彩系譜の麺というだけで、興奮してしまいます。店先に製麺室があって、日々ここで丹念に制作しておられるのでしょう。職人気質が乗り移ったかのような、最強級ピロピロ状態でした。
 

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 非常に「肉厚なピロピロ麺」です。太さと厚さは、出自や系譜の中では、一番図太いのではないでしょうか?。麺の密度というよりも、歯で千切るとモチモチさの中に粉感すら妄想する「麺の風合いの濃ゆさ」です。濃密な味噌スープの中でも麺の風合いを着実にキャッチ。中のグルテンがそのまま味わえるような雰囲気で、そこに味噌味がゆっくり絡む味わいがナイス。徐々に味噌スープを吸い込んでゆきますが、これと同時進行してスープにも麺の風合いエキスが溶け出します。するとスープに心なしかトロミを感じ始め、そうなると余計に麺とスープが絡みやすくなる。滑らかなる好循環が生まれた瞬間!
 

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 ここで少しアイデアを。後半に少しだけ、テーブルセットにある「粉山椒」をふりかけてみるのもいいかも。辛い味噌味に山椒は着実に合いますし、麺に降りかかるとちょっと刺激が生まれて食欲が加速する!。因みに、こちらは七彩系譜の流儀そのままに、大盛りまで料金均一。ここがまた武蔵境周辺の若者にも受けるポイントと思われます。武蔵境(鶉)&東小金井(くじら食堂)共々、ピロピロ麺縮れ文化が発展しそうです???(妄想です)。
 
 

 

 
 
純和風な味世界に、一見洋風にも感じる薄スパイス感と、肩ロース肉の芳醇風合い!
 
 味噌ラーメンは、素朴さとワイルドさが馴染みを誘う一品。なのに何故かこの一杯は、かっこいいし整ってる。関西のおばちゃんなら「しゅーっとしてるでぇ!」と言うのだろうか。因みにこの「しゅー」っというのは「男前」という意。今や最先端から完璧に流布している「半レア」なチャーシューですが、本当にこんな肉ばかりが近年増えてきました。行き着くところに行き着いた感がある肉トッピングでしょうか。でもこれ以上のラーメントッピング進化ってあるのだろうかとすら思えます。
 

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 まず醤油よりも、塩味やスパイス主体の浸しが今風でしょうか。ハーブなんかも効かせる肉も珍しくない。もはやラーメンは、国境やジャンルを超えたと思えるのは、チャーシューが最先端なのかもしれません。特製の場合3枚配されるようですね。断面がまた・・・美味そう。一度諦めたビールの誘惑が、ここに来てゾンビの如く復活しますがな・・・。
 
 

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 脂のサシ具合と、赤身のバランスが素晴らしく、また周囲のペッパー感が全体にも浸透しており、これは美味かった。この季節なら化粧箱に入れるならお歳暮にでも通用するかも。またナイフとフォークで食するにも値するかも。私の野心を伝えるなら・・・特製でチャーシューを増した上に、さらにチャーシュー増しをと投入したい!。次回訪問のメニューはこれで決まったな。
 
 

 

 
 
嗚呼、味玉にハズレなし!じっくり染み込みマチュア甘味!熟成タイプが味噌に合う!
 
 味玉のことを忘れてたはずはなく、しっかりと堪能させていただきました。まず、「あっさり薄浸透」か「じっくり深浸透」かと言えば、後者。深い浸透が如実に伺えます。そして熟成度で言うと、「浅く玉子本来味」か「深く熟成した甘味」かと言えば、後者。通常こういった「深浸透」&「熟成甘味」だと濃ゆい目の色合いなんでしょうが、白身はミルクティーに近い明るいクリーム色です。
 

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 それだけに辛味噌の中にあっては、箸休め的に貴重だったし、辛い&甘いの橋渡し役にもなっていたかと。なかなか優れものの味玉と、その全体の味センス。嗚呼、やっぱり今回も味玉にハズレなし!。
 
 

 

 
 
総じまして「素朴と上品の融合感に、冬麺類の王者なる説得力を垣間見る味噌麺!」
 
 ・・・と言う感覚でしょうか。調べてみると休業日が変更され日曜日から木曜日へと。これは嬉しい。実は夏は冷やし中華が旨い店。夏が過ぎれば少々寂しくもあるけど・・・くじら食堂みたく、夏以外は「油そば」もありかもよ(ご店主に嘆願)!。そんな妄想が本当に尽きないほどに質実な実力店。応援気分が尽きないままに、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
 

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 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
 
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