「富山ブラック」じゃないよ石川だよ・・・地名でもないんだが・・・
- 容赦なくハンパねぇブラックペッパー!山椒の刺激と絡んで塩気と酸味旨味を加速させる汁!
- やはり低加水極細ストレート麺が合う!個性的なスープをしっかり受け止める風味感高し!
- ペッパーまみれの肩ロースのレアチャーシュー!偶然なる産物のようなうまさ!
- 総じまして「ハンパなくワイルド!だけど憎いけが何となく纏まり感じる計算高さ!」
ラーメンSNSで、その一杯の画像を見て、もう目が釘付けになってしまいました。その名は「石川ブラック」。個人的に、我が一族は石川県に由来しておりまして、最初は「富山ブラック」に対抗したブラックラーメンか!とマジで思ってしまいました。近年、地元名称つけたブラック麺も多いですから・・・。しかし冷静に考えると、店の屋号が「いしかわ」だっただけのようですね。いやいや、早とちりもいいとこ・・・。
しかし表面に、ゲリラ豪雨の如く降りそそるブラックペッパーの量が、ハンパないっす。まさしく胡椒の海。今は無き「天華@品川」の「コショウそば」に匹敵するヤケクソ的胡椒の量。独身時代、金のない時は、卵も買うのも億劫で・・・白飯にコショウとマーガリンと醤油をかけ混ぜて食ってたオレ。実は無類のコショウ大好き「コショウ星人」。人間として故障しているとしても良い。これ絶対に食いたいと、わざわざやってきた次第です。
そして「意外に安い」。変態的ラーメンで700円はリーズナブル。なのでトッピングで派手にやらかしてやろうと券売機を見回しますが・・・・勿体無いなー!酒のアテ的なものしか見当たりません。今回はクルマで来たもんですから、禁酒ゆえに、このままデフォルトの「まま素顔で」いただきましょう。Jusut a way we are・・・。ちなみに現金精算で味玉入れようとしたけど、10円玉が不足でお詫び入れられました(泣)。
容赦なくハンパねぇブラックペッパー!山椒の刺激と絡んで塩気と酸味旨味を加速させる汁!
ちなみにこの日も「店内空調弱い」ので・・・とのこと。いえいえもう秋ですから、そんなにお気を使うことなく。以前領主書をもらい損ねてたら、今回はしっかりと券売機に「領収書」ボタンができてるじゃないか!。細かい指摘はしっかりと忘れずに潰しにかかってる。サービス業というより、製造業的にも対応の無駄取りが感じられ、リーン方式かシックスシグマか改善が見られます。素晴らし!。明日の朝礼のネタにでもしてやろうかと思ってた(ウソ)ところで、丁度配膳が完了です。それはこんな麺顔!。
おおお!美しい透明感と麺顔をあえて崩しにかかるペッパーと山椒のぶちまけ感!。ラーメンでこんなアンチテーゼは見たことない。雪舟の水墨画に、サイケデリックな装飾をしたら、草間彌生の水玉アートに変化した?かのような変貌ぶりですよ。言いたいことは、破壊ではなく創生。これもアートですな。しかし時間が経つと見慣れてくるのか知らんが、まとまりを感じてくるのはなぜだ・・・。ラーメンを浮世絵気分で眺めているオレが、そこにはおりました。
汁をレンゲで透かして見るとそれは宇宙。濃口醤油の闇が暗黒の宇宙のようで。あちちのペッパーがラックホールのようでもある。そして山椒の欠けらの白さは白色矮星のようなきらめき。ベースの鶏ガラ系のエキスはホワイトホールか何かのスパークのように眩しすぎるほどに煌きます。
味のキレが複雑でどれも素晴らしい!。当然最初はブラックペッパーの洋風な刺激ですが、塩気が実は薄いと感じられます。明るい香ばしさが強く駆け抜けた後、軽い痺れを残して通り過ぎるのみ。つまりもたれない。後腐れが一切ない刺激感。そこに後追いで山椒の痺れ感が襲って来るのです。この山椒の痺れは、濃口醤油の「酸味」と強く結びつく。塩気で結びつこうとしてた醤油の酸味は、強引に山椒の痺れに巻き取られ、ジリジリと山椒が痺れさせる度に、酸っぱさを淡く残してゆく!。濃口醤油とブラックペッパーと山椒。この三位一体の味構成が実に見事としか、言いようがございません。
実はこれ食ってるとき、後から喉がめちゃ乾くだろうと覚悟してたんですが、それほど騒ぐことなしでした。マックで100円コーヒーくらいの水分摂取で余裕。また、記憶として最後まで汁を飲み干した後の、ブラックペッパーの丼溜まりを写真メモで残しておきましょう。かなりの量が溶けて食って無くなった後でもこの分量。素晴らし!。コショウ大好き「コショウ星人」としての誉れ。
やはり低加水極細ストレート麺が合う!個性的なスープをしっかり受け止める風味感高し!
こちらの店に来る楽しみは、味もそうだが見栄えも良いから。それは麺の綺麗な折りたたみと麺線の美しさが、訪問モチベーションを高めます。今回もその期待を外すことは微塵もありません。平ざるスタイルではなく、テボを器用に利用して端で支点作って一気に回すのね・・・。今度自宅で和蕎麦茹でるとき、トライしてみます。
さてこちらの極細ストレートの、低加水麺が実に、この変態的スープには合っている!。万能ですね、このタイプの麺は。あれだけ個性的な汁の中で泳いでいて、麺の風合いがしっかりと感じ取れ、咀嚼で醤油出汁のエキスと混じり合わせる。しっかりと噛んで炭水化物と汁エキスを融合させましょう。
すごく面白いのは、細麺の隙間に片っ端からブラックペッパーと山椒が、入り込み強く張り付く。なのでその咀嚼のたびにこれらをを麺と一緒に噛み潰すことになります。いつも食ってるラーメンならすすっと喉奥へと、さっさと落とし込むところでしょうが、これは噛んで刺激が「淡く」生まれ、それを馴染んでから飲み込むように、食べ手を誘導してゆく・・・。旨し!実に楽しい刺激感ある麺啜り!。
ペッパーまみれの肩ロースのレアチャーシュー!偶然なる産物のようなうまさ!
もうほとんど、スープと麺の刺激とコラボ感覚で、頭がいっぱいでした。なのでさらっと肉を食ったのかもしれません。しかしこれも実に旨かった。なぜチャーシュー増しのトッピングボタンがないのかが不思議。
近年定番の低温調理の、豚肩ロースのレアチャーシュ。普通にうまいのだが、濃口醤油の出汁がにじめばさらにうまい。醤油と肉は世界一相性が良い。またそこに醤油スープに浮遊しているブラックペッパーが張り付く。コショウと肉は世界一相性が良い。さらに山椒が軽く香る肉となっているわけだから、実は美味すぎる肉なのです。ここまで計算に入れているのだかは不明ですが、偶然と思ったほうがより美味く感じられる?ああ・・・せめてクルマでなかったら、後追いで一口ビールでも追加オーダーしているところだった。
総じまして「ハンパなくワイルド!だけど憎いけが何となく纏まり感じる計算高さ!」
・・・と言う感覚でしょうか。コショウや山椒などは「スパイス」としてではなく、「出汁の素」として扱っているような、少し他とは違うイメージも濃ゆい。これは変態的とか、実験的とか試行的とか、そんなレベルじゃないことは確か。何にでも好き嫌いがあると思うけど、ちょっと冒険してこれにトライしてもいかが?と広く進めたいです。そんな痛快気分を共有したく、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
国領の
青い空下
黒い汁
シビカラ刺激
旨さが沁みる
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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