<フラれ落ち込んだところに最高過ぎるリカバリーショット!>
前の日は、埼玉を大遠征して2軒もハシゴ食いしたものだから、翌日は大人しくブログ記事をまとめようと思ってたのですが、天気が良いものだから朝からうずうずしてしまいます。少し疲れてたのもあって、軽く都内でいいのを食おうとアテもなく、中央線に乗って訪問店をスマホで物色しておりました。新宿駅で降り損ねたのをキッカケに、「中華そば にし乃」で新作「山椒そば」でも狙うこととしました。ところが・・・たどり着いたら休業日だった。かなり痛い。この一帯は日曜日休業な店が多いもので、渋々引き返すことに(号泣)。
でもここからが凄かった。大江戸線に飛び乗って、行列覚悟で向かったのが「若松河田駅」。今、東京でのりにのってる注目店舗「麺庵ちとせ」へと向かいました。完全に出遅れー・・・。ところが、店に着いて見ると、行列3名と少ない状況だ。ウヒョー!捨てる神あれば拾う神あり。ショックと歩きで疲れた私は、疲労困憊コンパニオンガール状態・・・・。
何を食うかより、「酒あるか?」と言うのが気になる。そもそも今回は飲む気もあって電車で来たからねー。「特別純米伯楽屋」って冷酒があったから、まずその券売機を押しましょ!(ちょっと高く思えたが)。そして、そこから迷うに迷ったのだが・・・・結果的に「塩 煮玉子」をチョイス。酒だったから、汁なし系で攻めようと思ったのだけど、ビールだったら汁なし担担麺は合うと思うが、冷酒と担担麺ってのが、相性良さそうに思えなかったのでね。
<冷酒:特別純米伯楽屋?>
それにしても、こちらの店主はお若いねー。私の甥っ子よりも若いけどしっかりしてそう。女性スタフ(彼女さんだったっけ?)の対応も素晴らしく、かわゆく、非の打ち所がない接客が気持ち良いー。
「よろしければ、お酒と一緒にどうぞ」と差し出してくれたのが、レアチャーシューの厚切り。あっちゃー、これ含みでこの金額設定ならお得ですぞよ。隣客さんの視線を感じつつ、優越感もスパイスとなってか、これまた異様に美味い。「よろしければ」なんて言うけど、是非是非とこちらからお願いしたいくらいだ。滝川クリステルのおもてなしよりも、ずっとレベル高いっす。
さて「伯楽」だが、券売機には「伯楽屋」と読めるけど「伯楽星」なのかどっちかわからない。あとから写真整理して気がついたから、聞けなかったー。なかなか新酒のように爽やかな芳醇さがあって、やや辛口っぽい感じがするが、基本的にはジューシーな印象がいいね。キリッと冷えててキレすら感じます。吟醸のようにスッキリしている一面もあり、なかなかナイスです。・・・などと知ったかぶってますが、普段は、人工的なアルコール味のしか飲んでませんー。
<鶏ガラ+乾物類+こだわりの自然塩の融合素晴らし!逆に塩を主張しないナチュラルテイスト!>
昼酒というのは、どうしてこんなにまわるのが早いのだろー。座ってラーメンが配膳される本の数分で、かなり気分がいい感じになって、呂律すら危うい。脳梗塞でないことを祈る一方で、配膳された麺顔はこんなでした。
うう・・・絵になる!。バランスと色合いが何と調和しとることか!。スープはおとなしく黄金に輝くといった感じで、その質感と透明度から琥珀か鼈甲のような落ち着きを感じます。そして、チャーシューのピンク色にもフレッシュな肉の息吹を感じますし、メンマの姿が何と凛々しいことか。味玉は乳白色にマットに光ってます。
塩はかなりこだわりの様子。もはや塩ラーでは有名な「粟国の塩」。海塩だね。そしてジャムツダウス。初耳だったのでネットで調べたらモンゴルの岩塩らしい。そう言えば焼肉屋で見たことある。ミネラル豊富だから、最近足がつる私にはもってこいだ。そして「白たまり」だと・・・・白醤油のことかな?。ここまで前情報でいっぱいだと構えてしまうが、実際に味わうと「塩!」という存在感があまりない。旨味と塩気が一体化しているようで、とてもナチュラルな味わいだからすごいねー。塩気の味を駄舌で探して見たら、鶏ガラと乾物系の旨味を感じ取ってしまう。
動物系の味も、いかにも丸鶏というアピール前のめりな感じもしません。上質な鶏エキスの上澄みをこしとったかのようなスッキリとした旨味がいい感じ。その一方でで「鶏塩そば」なるシンプルな味の構図ではなく、魚介を含んだ乾物の旨味すら感じる落ち着いた味わい。薄く煮干が忍んでいるか、はたまた昆布系のアミノ酸がじんわりと響くような味風景が素晴らし。
温度感もいいね。熱すぎないから風味が飛ばないし、温めの残念感は皆無。ちょうどゴクゴクと飲み干せる飽和点といった温度感が、満足度を高めてくれます。ううう・・どうもこの一杯は隙がない。
<汁吸ってしなやかさ抜群!それでもグルテンの旨味淡く広がるか〜〜>
自家製麺でしたよねここは。天才ですなご店主は。スープも唸るが麺にも唸る。若干全粒のカケラが打ち込まれているけど、ほんの少しなので、5%もないと思います。ところどころ斑点が見られ、かん水の少なさが感じられる小麦色の自然な色合い。加水は中程度で全体的にしなやか。スープを若干すいがちなところに、上品なモイスチャーを感じます。
啜り上げはとてもしなやかでシルキーに滑る。前歯で千切るとそれは、ふわっと感じさせる弾力あり。そしてスパスパと小気味好い切れ味が快感に近いです。奥歯でプレスすると、麺の風味とスープの旨味が一気に合体する旨味の洪水状態。嚥下するシルエットは、とても柔らかいです。
こんなことなら大盛りにしておけばよかった・・・・。大盛り110円です。その中途半端な価格設定に、緻密な原価計算が見え隠れすると感じるのは、職業病ですな。
<味玉(煮玉子)にハズレなし!>
利益は客に還元しようとしているのか? 味玉(煮玉子)がこのご時世で70円です。一方「ネギ増」が120円でして、逆じゃない?と個人的には思えてしまう。ネギをバカにしているわけではありません。むしろ私は敬愛を覚える「ネギ大好きネギ星人」ですから。
しかも煮玉子は安っぽくありません。白身はまるで・・・焼きカスタードプリンのようにフルフルして、色合いが薄い褐色に染まる。タレが浸透して味わいがあっさりしているようで深いのがいいね。そして卵黄は、「スカスカとした部分」から「トロトロ〜なジェル状態」まで、グラデーションが見事です。当然タレの味が浸透して、濃厚にして塩気を甘く感じてしまうほど。やはり今回も確信します。【味玉にハズレなし!】と。
<何の躊躇なくしっとりと噛みちぎれる繊維の柔らかさ!酒に最高に合う!!>
冷酒のアテでも提供してくれた低温調理のチャーシュー。今は流行りのタイプですが、これって手がかかるよね。調理時は言うにおよばず。提供するにしても、切り落とした瞬間に酸化が進みやすいタイプなので、注文を受けるたびに手切りしなければならん。非常にデリケートなチャーシューです。
すでに既述だが、肉繊維の非常に柔らかいことよ。マグロの刺身に匹敵するシルキーな歯切れが素晴らしすぎる。ナイフ・フォークがなくとも、箸でちぎれるタイプです。脂身が舌の熱で溶けてゆくように甘い。農耕民族のオレは、過去の狩猟民族だった頃の太古のDNAが呼び覚まされる思いですよ。
総じまして、「もはや淡麗系コンテンポラリーラーメンの完成形!?なるプレゼンス」と感じ・・・・正直言って感動してしまいましたー。お酒で酔っ払ってたのも影響してたらごめんちゃい。しかし、淡麗淡白な塩ラーで、ここまで迫力を感じさせる一杯と言うのも、広い東京でもそんなにない。人気が出るのも頷けます。これから、このお店がどのように、更に進化してゆくのかと空想すると、ゾクゾクしてきますー。でも地道に頑張って欲しい。ちょっとこれから、訪問頻度を上げたいと思います。「ごちそうさま」とぶっきらぼうに言って、退店しようとしていたら、爽やかな「ありがとうございました」と言う言葉をもらい、背筋が伸びてしまったー。若い人から教わることも多いのだな。そんな感じで、そろそろ感動を忘れないうちに、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
休日の
都会の空は
青く澄み
ちとせの塩は
ゆるり澄み切り
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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