<奇跡の駅前、久我山トライアングル>
私が転勤から再上京したての頃(2011年?)には、かなり目立った人気の名店「中華そば、つけめん 甲斐」さん。今回は、突然思い出したように突撃訪問してしまいました。なんだか最近、新規開拓とか、はたまたJust Now!! な人気店を追い求めるのに疲れて来たし、加えて加齢と、疲れと、邪魔くささが入り混じってしまってます。それならば、以前「ここは!」っと思ったところを再評価してみようと言う流れ・・・・。長年食いまくって、一周回った面白さを感じたかったのかもしれません。
そんな感じでやって来ましたら、いやーー相変わらず店全体に漂っている哀愁が素晴らしいねー。井之頭線の急行が停まる駅。その一等地と思える場所に、古びた狭小トライアングルの土地。そこに店がピッタリと建っている。それは図鑑に留めておきたいほどの、プチレトロ感。レトロと呼ぶほど古い店でもないのに、そのプレゼンスの重さはありありです。店の扉を開けると、誠に余計な力が抜けたいい感じのオヤジが「いらっしゃいー」ってご挨拶がいい。すぐさま後客が入って来て、席が空いているのにオレの真横にぴったり座ったりして・・・、オヤジとオレと後客の狭いトライアングル状態が、店内でも形成。古びたトライアングルの中に、また暑苦しいトライアングルができちゃった。
<オーディナリーな煮干風と見せかけて・・・意外なスパイシーさは相変わらず>
とても狭いから、厨房の息遣いがカウンターにも伝わります。そんな驚く仕草もなく、流れるように麺釜、丼の準備からタレ投入、そしてベースストック注入など、とてもスムースです。そしてさらっと気取ることもなく、配膳がされる。おお、見るからに定番の「中華そば」です。麺顔が雑然としているのが、むしろ狙いかと思えるほどの殺風景。そこが落ち着きを感じるところでもあります。
スープは、いかにも魚貝出汁を効かせた醤油系と思わせますが、いやいや実は煮干し以外のエッセンスが印象的なんです。煮干しの苦味は完全にオフ。むしろ甘みを確かに効かせたタイプに近いのだけど、そう思わせといて少し動物系にフレる。そしてさらに・・・「スパイシー」な余韻に浸らせてくれます。チャーシュー生成の豚肉エキスが芳醇で、さらに鶏ガラも淡くしのんでいると思いますが、魚貝と動物系が「6:4」でバランス取っているところに、スパイスのシャープさが余韻として残ります。なので、後入れの調味料は一切不要です。
温度感がまたいい。日頃、ぬるいと許せん!と思う性格ですが、「熱すぎない」ところも好印象で、エキスをじっくりと味わう余裕を与えてくれます。ちょっと温度感については、再認識してしまいました。
<何気にボソボソ感が病みつきになるようなボコボコっぽいストレート麺がナイス>
自家製麺でしょうか。普通の玉子麺のように見えて、オーバーに言うとボソボソっとした感触がとても印象的です。密度感はほどほどに低め。それなのに妙に引き締まりを感じるのでして、見栄えと裏腹に反発は低め。スパスパっと小気味好くちぎれるところは快感です。
そして風味が良い。スープもあっさり目なので、バランスが良いと言うことか?。麺の風合いが崩れないで最後まで楽しめるのが良いです。奥歯でプレスするとそれをすごく感じますし、啜り上げる抵抗感に、若干に外固感覚があってズボボボボーーっとバキュームするには好都合でした。
<何よりも海苔の三角形で「甲斐に来た!」って気分にさせる>
ああ、この参加系で思い出す。甲斐は確か三角形の海苔。特にこの店しかやってない訳でもないけど安心しますね。だけどすぐにスープに溶けてしまう代物です。
チャーシューはバラ肉タイプ。タレの浸透も深くて三層に分かれて解れます。それぞれ解れた部位で、肉繊維の密度や風味が違うから、タレの浸透度合いが違うのを楽しむのがいい。脂身の甘さも嬉しいが、肉質の部分もそうやって相当楽しめます。
総じまして、「時計が止まった感が堪らなく心地よい店とその一杯」と言う、なんだかいつも抽象的な感想ですが、ごめんちゃい。でもやはり、時々来てみたいと思う。雰囲気?味わい?ロケーション?・・・そんなエッセンスが微妙なバランスでブレンドされているとしか思えない(笑)。特別さはない。ただほっこりと旨い。そして探せばあるようで・・・実は思いつかない。だからまた行くのだろうね。次回は、そろそろ未食の「塩つけめん」あたりを狙うつもりに、すでになっております(笑)。ラー活の曲がり角で、いい店に訪問できて満足させていただきましたので、感謝を込めてちょろっと恒例で最後に詠って・・・もう寝ますー。
心地よく
すっぽりハマる
狭小さ
猫の気分で
啜る拉麺
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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