ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2695】 一圓 三鷹南口店 (東京・三鷹)もやしてんこ


<中央線沿線の光と影>


 所詮私はそういう男。・・・・見栄っ張り。3月となると色々歓送迎会やらが増えて、しかも歳食ってる分余計に払ったりする。つまり見栄をはる。だからこの時期はいつも懐が寒くなる。春なのに。しかも、会社を辞めて行く奴の送迎会というのは、感謝する働きがあればこそなのだが、最近の若い奴っていうのはねー。まあ、ここで毒づいても仕方がないのだが。そんな感じで、実に久しぶりに、最寄りの三鷹駅界隈で、古くからお安くてうまい名物「一圓」の「もやしてんこ」をいただいて参りました。今回は「三鷹南口店」です。








 ところで、三鷹は、国鉄時代から車両基地があったり、始発が出たりしてそれなりに昔は一歩早く発展してきたのだけど、実はそれは道路事情によるらしい。三鷹駅の西に線路を潜って南北に走る大通りがあるのだが、そこがポイントで、このおかげで古くから南北行き来がしやすいため、割と早くから発展したらしい。ところが現代になって急に鉄道は高架線を走るか、地下に潜るかを迫られるパラダイムシフトが起こる。そこで中央線は高架の方を選んだわけね。そうすると駅舎も高層化が進み、そこに「アトレ」なる商業施設がはびこりサービス業が発展する。一方、三鷹駅は近くに車両基地もあるし、南北を走る地下くぐり抜け道もあるから、高架化をする必要がないしできない。そんな感じでなんか開発化が遅れた駅前になったのらしい・・・・・親戚の話によると(酒を酌み交わしながらの話)。そんな感じで、一圓のある三鷹南口は、商業施設はあるのだけど、吉祥寺や武蔵小金井に比べてパッっとしない。武蔵境と東小金井には勝っているが、その内抜かれるのは間違いない。


 ・・・・夜の一圓 三鷹南口店の前に立つと、そういう話が走馬灯のごとく蘇ってきた。微妙に閑古鳥の鳴き声が聞こえてくるようでもありました。


   











汁:「単調な大衆系に見えて・・・実はもやしは天才!汁が何が何でも優しくまとめてくれる!」


 店内に入ると、嗚呼・・・いつものアットホームな空気感。壮年後夫婦の夫婦船経営スタイルで、元気な学生や疲れたサラリーマンなど、誰でも一緒にくつろげる雰囲気が良いのです。一圓とくれば、「一圓らーめん」「手前味噌らーめん」、そして支店所在の住所らーめん・・・北口店なら「西久保らーめん」、南口店なら「三鷹らーめん」。それらが有名なのですが、私の一番気に入っているのは「もやしてんこ」。だいたい一圓の支店ならどこでもあるのではないだろうか。つまりもやしがてんこ盛りになっているだけのらーめん。







 ところで、もやしのラーメンといっても色々あるねー。神奈川エリアの餡かけ風のもやしラーメンもあり。二郎のヤサイマシマシ呪文の実際の中身はもやしが90%程度あるはずだ。関西エリアに目を転じれば、細もやし入りのラーメンは結構当たり前で、その上に金を払ってでももやしを追加したなら、かなりのもやし山脈が築かれる。大田区蒲田に行けば、もやし入れ放題なるサービスもあって、自ずともやしラーメン化してしまうことになる。そんな事業環境の中、まるでゼロベース思考で「もやしラーメンはかくあるべき」と堂々たる仮説をたて打ち立てたのようなお姿です。








 スープは、いたって普通の醤油ラーメン。デフォルトのスープは少し塩気があるのと、調味料のエッジも感じるのだが、この「もやしてんこ」は、もやし炒めの油と、もやしからほとばしる汁気でかなり自然派な味わいに変化していると思います。すごく優しい味わい。その分醤油タレのパンチが失われますが、個人的には好み。豚骨メイン鶏ガラ補助的な動物エキスは、ほどほどスッキリしていて、全くエグ味を感じさせない。その一方でライトな味わいに感じさせます。その上にもやしのさっぱりさがプラスされるから、見た目以上にとてもあっさり食える一品に仕上がってます。意外にさらりと食い尽くせる。












麺:「あえてストレート細麺なのか!もやしといろんな面のコントラストが楽しめる」


 実に久しぶりの「一圓@三鷹南口」なのですが、麺も悪くない。やや黄色っぽい地肌で細身なフォルム。加水はやや多めといった感じでモチモチというより、スパスパと食える感覚がいい感じ。風味も楽しめる。ライトなスープは吸い込みやすいのか、汁吸いの加減もなかなかよくて、麺の炭水化物感とのハーモニーもなかなかよろしいです。







 通常ならズボボボボーっと軽快に啜り上げるところですが、この一杯だけはもやしの量が半端ないので、もやしを絡めあがらハグハグと食い進めることになってしまいます。そのあとの咀嚼のコントラストが楽しい。麺を千切るプツプツとした感覚と、もやしを潰すザクザク感とほとばしる汁気。それらが口の中で渾然一体となった味わいが実に面白い・・・・まるでカオス。













具:「本当にもやしのてんこ盛りなのである!肉片すらない潔さ」


 ちゃんと中華鍋で炒めたものなので、安っぽさがまるでなしです。そしておそらく・・・巷のスーパーで売られている一袋分は投入されているだろうと思われるボリュームが気持ちよいです。独身時代、金がなくて腹が減ったら、卵かけご飯、醤油マーガリンご飯、もやし炒め・・・・・究極はタバコでごまかす。その中で一番お世話になったのは、間違いなく「もやし」でありましたので、これがなかったら、浦和のとあるアパートの一室で餓死してたもしれません。感謝な素材ですよ。そういう個人的な思いもあって、この「もやしてんこ」というラーメンには魂を感じています。







 それにしても、肉片が全くないというのは、残念というマイナス思考より、潔いというプラス思考が勝りますねー。







 総じまして、「金ない時のもやし頼み!味わいと財布に優しい一杯!」と言う感じでしょうか? まさに感謝の一杯です。まだあと今月が終わるまでに、公の宴会が3つもあります。経費で落とせたのは今は昔・・・遠い思い出。今はコンプライアンスは大切。春分なのにまだ寒いですが、皆さんも体調崩されぬよう・・・・。自分の心配もしながら詠います!。 



   疲れ果て
   体力尽きて
   金尽きる



   麺と宿題
   てんこもり也



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



   



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