<入れ替わり早いアナザーブランド>
所詮私はそういう男。・・・・ちっぽけな制覇欲の塊。楽観ブランドは、何だか制覇しておかないと気が済まなく、これまであちこちと仕事や週末を利用して潰し込み訪問しております。ところがここ立川の別店につきましては、なかなか落ち着かないというか、あえてそうしているのか、テーマの入れ替わりは早くて追いつけていません。「赤」→「煮干し」→「白菜」という変化を遂げた、こちら「白菜タンメン 楽観」さんに突撃してみましたー。いえね・・・本当は立川のビックカメラでN天堂の新しいゲーム機を買いに来たついでですが(大汗)。
それにしても立川は、いつ来てもどこか工事してるか、エロいかざわついてますねー。楽観は線路の北側ですが、南側の「そうだ、○ンガがあるじゃないか」のデカデカ看板だけは何とかしてほしいものです・・・・。そんなことをぼやきながら、開店直後に入店してみたら、先客2名という少し殺風景な感じです。いらっしゃいませ!の掛け声で、店内の雰囲気に火が灯るという感じ。スタフさんは、若いねー・・・。最近の飲食業は、若いパワーに溢れておるような感覚で、日本の第二次産業とは平均年齢がえらい違いだと痛感致しますー。ウチはどんどん若い奴が辞めていくー。
汁:「仄かさじんわり〜優しい甘味から、オロチョン変化へと幅広変化が素晴らしい!」
改めて思うに、テナントビルの2階フロアの、「エレベータホール」と「居室」をぶち抜き一つのフロアにした作り。非常階段がメイン入口に変更という面白い作り込みの店舗ですな。おっさんな私には思いつかないリノベーションです。なんだけど、入口から春とはいえまだ肌寒い空気が流れ込み放題だから、ユニクロジャケットを着たままで席に着きます。まず目につくのは綺麗に並んだテーブルセット薬味。博物館のように間を作って展示されたような置き方。上の方に薬味の使い方が解説されております。ささっと斜め読みして暇つぶし。タイミング悪く、先客の生産ロットが動いたばかりのようで、それに私のオーダーが間に合わず・・・少々待たされた10数分後に配膳が完了です。実は白菜のラーメンは、本店の限定で一度食っており、あまり特別な印象が残っていないのだが、今回はいかに・・・。
テーマは、「白菜」と「タンメン」。大衆メニューのように思えて、実は楽観らしいスタイリッシュさと面白みを感じる一杯ですな。やはり「しゅっとした男前」なタンメン。スープは実に透明ですが、白菜炒めのエキスが溶け込んだ油が細かく浮いており、サラサラ感があります。味わうと・・・実に白菜の甘みがいい感じ。優しいという言葉しか持ち合わせない語彙の少なさが悔しい。塩気も入っているけど、甘みを際立たせるだけの対立軸に過ぎない存在感。炒めた豚肉ですら白菜の甘みに支配されとります。そんな春の風景のような味風景が広がる。これは無限に食えそうな軽やかさ。そして炒めの焦げが味わいに香ばしさを移す。麺顔の中央にあって存在感を示す生姜の摩り下ろしの刺激は、意外におとなしい。そこもまた柔らかさを強調するもう一つの対立軸で、甘さを「塩気」と「苦味」で際立たせていると感じております。しかし、正直言うと後半には単調に感じるかもしれない。そこを計算したかのように、薬味の使い方が記されております。おすすめは「オロチョン風」と言うアレンジメント。
最初は「生姜酢」を投入して深みを作り出す。酸味が新たな甘みに変化するところがみそ。その次はオリジナルスパイス「楽観サンバル」なる自家製辣油っぽいオイルを足し、これでパンチを与えて大きく変化。すごく辛そうに見えるけど、そんなでもない。爽やかな辣油のキレを感じる程度。最終的に「山椒ペッパー」を加えて爽やかな痺れを加える。和山椒と淡いペッパーの合わせ技でこれも刺激が高くない。総じてオロチョン風の出来上がり。とは言え「上品」な味わいに、一気に衣替えさせてゆきます。これは個人的には好きな味わい。
この「オロチョン風」は完成度が高い。ならばこれを最初からこのスタイルで出せば良いのに・・・。でも、デフォルトも否定できない。ならば二本立てメニューでもよかったか?。色々考えてみたけど、顧客目線で言えば一度で両方味わえて、さらに自分の好みに合わせることができればもっと良い。ここがこの一杯の「ストーリー戦略」なのかもしれません。やるな楽観!。オレも戦略スタフに混ぜてくれ。中途採用してませんかねー、飲食業におっさんのパワーを・・・。
麺:「やや密度ある定番ストレート細麺のミスマッチ感覚!これも面白い!」
端的に言えば、タンメンという大衆的なメニューには、ミスマッチと思える崇高系なストレート細麺。だけど楽観なりのスタイリッシュなタンメンスープ感があってか、結局マッチしてしまうという楽観の豪腕さを感じます(褒める目線しか持ち合わせてないもので)。でもこの相性は面白い。
幾度もお世話になってる、ややクツっとした密度感じる潰し込みが、歯ごたえにアクセントを与える一方で、白菜の根に近い部位の歯ごたえの入り混じり、とても複雑さを感じさせる。このカオスっぽい演出は、どんな料理でも旨さを感じさせるポイントですよね。奥歯へ運び込んでプレスしても、同じように白菜の甘みと麺の風合いがすり潰されて旨し!。
すすりあげは、ズボボボボーーーっと気持ちよく行きたいところだが、白菜が邪魔して結局ハグハグとすくい上げるようにして食うしかない。それはそれ、これはこれで分けて食っても良いわけだが。
具:「白菜の軽く焦げたところが甘香ばしい!」
しっかり中華鍋で炒められた白菜が印象的。白菜と言えば「煮込まれ」がイメージ先行しますが、炒めの香ばしさが加わるとちょっと未知な風景を感じました。豚肉も入っておりますが、肉の方がマイナーな存在感。こちらも焦げがうっすらと入って香ばしさあります。これは妄想なのだが、ここに少しでも青梗菜が入れば、面白い味のコラボが完成するかも。白菜タンメンの可能性は広がりそうです。・・・白菜タンメンの可能性は広がるが、食ってる私の可能性は狭まる一方。所詮私はそういう男。
総じまして、「変化を楽しむ自由自在の白菜タンメン! 」と言う感覚でしょうか。いやー、これは実は計算高い展開かも。ここは、もう少し夜は腰据えて飲めるようにするか、もしくはもう一つ柱のメニューがあると、随分と利用価値が上がると思うのだけど・・・。白菜タンメンと揚げ餃子だけで、いろんな誘惑が多すぎる立川で踏ん張るのは厳しいかもですが、是非とも頑張ってもらいたいものです。本店にも負けないでね!。結構好きかもこのお味!。今度、ゲームソフトを買いにくる時は、またお世話になるかもです。もう春めいてきた気候に白菜の甘み!応援気分で詠います!。
白菜の
仄かな甘味
春の海
オロチョン刺激
春の荒海
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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