【東京都内の格安天津麺シリーズ その7】
<今でも現役黒電話!昭和を写すゲキシブ街中華!>
朝日でなくて「朝陽」。何となくそれだけでずーっと前から引っかかっていた店何です。ちょっと入るのが怖いような街中華屋でして、夜だけしか営業していない。だからこれまで行けてませんでしたが、こうも金欠で、「航海屋@阿佐ヶ谷」でワンコインラーメンでも食おうかと思った今回の流れです。しかし・・・「朝陽」でもワンコインでも食えるのでは?そしてひょっとして・・・・「天津麺あるか?」と思って駅前でネット検索したら、何ともあやふやな情報ではあるが、どうも「天津メン」があるらしい。今は天津麺にハマっているのだから行くしかないでしょ!と決意しての突撃です。
着いてみると何だか以前の印象とは違って、看板と暖簾が整った感じ。シンプルで小さく可愛らしい店構えです。磨りガラスでよく見えないながら、思い切って扉を開けたら先客ゼロ。暇だったのか、店の大将は古い二時間ドラマに熱中している最中でして、何だか邪魔をしてしまいした。空調が芳しくないのか、茹釜の蒸気で一瞬に私のメガネが曇ります・・・まるでミストサウナじゃな。
単なる古臭い店かなと思ってたら、結構整然としていて油ぎったところもなく、清潔な方でした。店内もシンプル。好感が持てるなーっと思っていたら、一点だけ劇渋いのを発見しました。こちら、未だに古ーーーい黒電話が現役です。私が子供の頃に使っていた実家のより、もっと古いタイプでして、電電公社が全国に電話網を敷き終わらないときのものでは?。いやー、懐かしいので写真に収めたかったのですが、言い出せなかった・・・・。
<注文聞いて玉子割るまで 0.5秒!手慣れた早業が見事で香ばしい!ご飯がススム系の中華玉子焼きがナイス!>
曇ったメガネをタオルハンカチで拭きつつ・・・天津メン650円の表示を発見し興奮。それを抑えつつ、おもむろに勿体ぶって口頭で注文をいたします。するとスゲー、あっという間に卵を取り出してすでに割ってますよ!。その時間差1秒もないと思いますよ(爆)。少し粗めにかき混ぜて、まな板に向かって具材をタンタンタンって何やら取り出して刻んでます。それらを速攻で中華鍋で炒めて、あっという間に卵を投入。多めの熱々ラードに卵が投入された瞬間の音と香ばしさが、たまりません!天津メンが何と5分少々で配膳と相成ります。それがこの麺顔です。
全く普通な感覚です。餡がないタイプで「かに玉風」と分類すべき、カニがないので中華卵焼き・・・と言う感じ。変にカニ身が入ってプライスアップするよりは好印象ではあります。具材は、「しいたけ」「水煮たけのこの千切り」「薬味ネギ」と言う3種で、それだけで十分でございます。まさに必要十分条件。しいたけは干したものの戻しタイプですから、旨味で全体を深めますし、ネギの薬味がまた炒めで香ばしくも甘みを増すところが、なかなかやります。また水煮タケノコは、そう量は多くもないものの、卵焼きのボリューム感、厚みなどをましてくれる役割と、歯ごたえのサクサクさで、とてもいい仕事ぶり。この三つで大満足でコスパの立役者ですね。
玉子の焼き具合ですが、炒め油がよく玉子に染み込んでいるのが印象的でして、そこが香ばしいと思わせるポイントかと感じます。油でベトベトすることもなく、玉子が吸い込んで風味アップに貢献していると受け止めました。それだけに、玉子のフワフワ感というより、玉子焼きの密度アップを感じたりしますが、それもまた一興かと!。
<普通の大衆的中華麺ながらも・・・マイクロ平打ち型切り口がナイス!スープにも具材にも馴染む!>
天津麺だと、玉子焼で全体のイメージがほぼ決まってしまうので、麺とスープは軽めにスルーしがちなのですが、今回はこの麺が気に入りましたよ!。別に有名店のそれではなく、全体的には馴染みある中華麺なのですが、何が気に入ったかって「マイクロ平打ち型」なところ。ピタッと寄り添うところが気持ちよい上に、角が柔らかさが舌の感触で明確に感じ取れる。その上、汁を吸いがちな上に滑らかな滑り心地で、玉子焼の片割れと一緒に食うのが天津麺の醍醐味何だけど、麺だけをズボボボボボボーーって啜り切る。
箸で多めに持ち上げて、口へと運び前歯を差し込むとブツブツブツッと順列的に千切れるような錯覚あり。奥歯へ運んで潰してもクチリと淡白に潰れるのみ。なのだけど、長方形が横に倒れて口の中を駆け巡る感覚?・・・どう表現したらわかりませんが、舌に張り付くようで、すっと駆け抜けてゆく感覚が嬉しかったわけです。これは、普通のラーメンを一回食って見たいと思う次第です。ラーメンは500円。嬉しい設定だから、餃子も絡めるか(笑)。
<しっかりめの醤油エッジングと明るい鶏ガラ感!玉子風味が滲んでもキッパリな味わい!>
天津麺のスープは、これまでの調査から仮説としては「少しだけ濃ゆいめ」に設定されていると思います。玉子のエキスはどうしてもまろやかに傾けさせますが、それだとぼやけるのを嫌うのか・・・・醤油感をプラスしているようなのが、私のイメージです。こちらもそんな感じで、ベースの鶏ガラのエキス感は、色気すら感じるものの、醤油カエシのきっぱり感が鋭いようなイメージ。
玉子焼きのエキスはどうしても加わるので、やはり後半は濁るのです。しかしそのエキスも味方にするような塩気に近い旨味が、玉子風合いに完璧に結合。この汁だけでもご飯が食えそうな気がします。
総じまして、「卵の焦げ目と味わいで・・・昭和ムーディーに包まれた夜」という感覚の今回の天津メンかしら。何だか訪問してから気分がホワっとして、まとめきれずにごめんちゃい。この店、いいですよ。人見知りの私でも、ビールと一品でまったりと一時間過ごせそうですもん。ただ最寄駅でもないし、駅から少し歩くし、休日昼間はやってないし、どうもハードルが高いのですがねー。大衆酒場みたいに、ハムエッグをつまみにして、酒をあおりたいものです(笑)。いや・・・駅前の鳥貴族の誘惑が大きすぎるのだが。。。。。いずれまた訪問させていただきます。その時は、飲みモードでよろしくです。そんな約束を胸ぎ刻みつつ、最後にまとめでサクッと詠って締めますー。
秋宵に
少し鄙びた
街中華
レトロな味は
時空を超えて
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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