【今週のラーメン２５２２】おおむら（東京・吉祥寺）ラーメン

＜吉祥寺駅南口降りたらズドン！！誰でも目にする好立地大衆ラーメン！＞

　吉祥寺の人気ぶりは分かるようで分からないのですが、住みたい街には違いない。そんなある注目を浴びる吉祥寺駅から、井の頭恩賜公園へ抜けようとするなら、誰でも１００％遭遇する場所に、そのラーメン屋はあります。いかにも「坪単価なんぼやねん！」という大衆系ラーメン店「おおむら」が、今回のターゲット。意外とここの大将・・・資産家やったりして（裏山www）。ともあれ、この夜は、苦手なお付き合いのお酒の場がありまして、一次会でバイナラーって別れてとっとと家路に付きますが、小腹が減ったわけです。井の頭線を利用したから乗り換えでちょうど好都合な場所にある。改札口から３０秒。いわゆる、一人で「〆のラーメン」ってなわけです。

　ここは常連さんで賑わう店かも。入店時満席！。たまたま一つだけ空いて滑り込んだ。いかにも、吉祥寺に来たらここで飯！というような感じで、慣れた感じで追加注文やら、瓶ビールのオーダーが飛ぶ感じ。客層の平均年齢が高そう。ちなみに、一番人気は「もやしそば」のようですー。私は、さらっと食いたい気分だったので、「ラーメン６００円」をいただきました。

　「こういうことだよねー・・・気取らないラーメンって！」

　配膳を受けたその麺顔の印象です。いかにも食堂ラーメンという感じで、香味油で化粧するとか、チャーシューで色気をアップするとか、一切考えないトラディショナルでティピカルなラーメンスタイルが流石！。これが現代的なラーメンだったら、「醤油の色合いがまるで琥珀みたいやがな・・・」と彦摩呂的に持ち上げたいところなんですが、気が抜けるような雰囲気が、心からホッとさせる何かがあります。ちょっと立ち寄って、さらっと食いたいラーメンにピッタリ。味は、ひとことで言うとライトな醤油系なんだけど・・・・、

　「テーブル胡椒を投入することを前提としているライト醤油感！」

　と個人的には思えてしまう。私は入れませんが、しっかり味が好きな方ならそうするに違いない。また胡椒と醤油の混じり合いも大衆ラーメンならではの味風景ですし、それにはもってこいのラーメンです。ベースは鶏ガラとか野菜、豚肉と多少の調味料など、ごく一般的な素材感が、食べ手を悩ませないで嬉しい味わい。本当に素直なさっぱり味。この薄さをどう捉えるかで、印象が変わるでしょうね・・・・。

　麺は、つぶさに書くまでもないと言うのが正直な印象。でもこの一杯の世界観にはマッチしている感じです。バランスがいいと言うのでもなくて、「このコンセプトならこんな麺であるべき」的な説得感があるかもね。業務用のようなクニュリとした腰つきが、密度感の低さを感じさせるけど、グルテンの淡白さにかん水の影響を感じたり、粉風味の薄さを感じさせたりするけど、仮にこれを全部裏返して実現させても、アンバランス。このままで良い。頑張らないのが実に良い。

　そしてチャーシューは、久しぶりに懐かしい肉片を感じました。どこの部位かも分からないようで、腕肉の特定の部位のようなイメージ。そして今の価値観では小さめの一切れ。憧憬のラーメンは、チャーシューなんてこんな体積が当たり前だったような気がします。噛むと・・・意外にも柔らかくて、スープの吸い込みと脂身の甘み、そして漬け込みの塩気に肉の味わいが、じわじわじわーーーーって迫るけど、小さいから一瞬で終わる（笑）。食いえたあとは、メンマと戯れるけど、これも意外にしっかりした歯ごたえとシャクリとした歯切れ感。そして、海苔がちゃんとしてて・・・後になるほど印象がアップするかもです。

　総じまして、「構えて食うと肩透かし、気軽に食うとうまいかも、酔い〆で食うと染みる麺！」と言う感じでしょうかねー。これで５００円だったら、今回は悶絶したんでしょうが、そこんところは吉祥寺価格？（それでも安いか！）。ラーメン本に紹介されるばかりが、ラーメン屋のプレゼンスではないわけですよと、なんだか酔った頭で考えました。疲れたからもう寝ます。その前に詠います！アップは翌朝ね・・・。

　　　冷える月
　　　付き合い酒の
　　　悪酔いを

　　　覚まして食らう
　　　年の瀬らーめん

　お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！