ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2433】 一富士はりたや (東京・中野新橋) 中華そば

<和食極めた大将が、好きが高じた粋な店とその一杯>


 今日は、業務研修がありそのまま外出先から直帰です。まだ宵の口に西新宿で自由を得ますが、軽く引っ掛けるには、スタートダッシュが遅かった様子。軽く冷酒と冷や奴などをいただいて、そのままラーメン活動に繰り出すことにしました。ちょっと気になってる店があったのを思い出すと、居ても立っても居られない。中野新橋へと移動です。






 しかし良い街だー、中野新橋。焼き鳥屋や居酒屋がいい感じだし、飯屋もちらほらあって、とてもいい雰囲気ー。これなら中野新橋で呑むんだったと後悔してしまいました。今回のターゲットは、「一富士はりたや」。和食の経歴ある店主が腰を据えて、じっくりと仕事に取り組んでいるという情報に、ピン!ときてしまった。着いてみるとなかなか予想通りの店の展開。小綺麗な店内と厨房。そして、年季を感じる職人肌の店主が、ニコニコと微笑んで短い挨拶。朗らかさと、優しさと、凛とした緊張感が交錯する店内は、かなり居心地が良いです。


   











【優しいだけでなく深みもある味わい!鶏と野菜の甘みに、ゆったりな魚介出汁!】


 先客と店主の会話が、どうしても耳に入るので参考にさせてもらった。どうも和食職人経験者同士らしい会話が花咲くみたい。そっとしておきながらも、私の分の調理は手が止まらない。お二方とも真面目な方で、ああ真っ当な料理人だなーと感じていたところで、いきなり配膳が完了して、少々驚いたりしました。さてその麺顔。気取らなさの中に、格好良さを含めたような感じ。海苔は大判でピンと縁に立って張り付くけど、トッピングと薬味はカジュアルな面持ち。中華そばたる、わきまえがある感じです。






 スープの色合いは透明感ある醤油ブラウンで、仄かな明るさがあります。そこには、香味油の色気ギラギラ感はなく、基本的にはトラディショナルな風合い。醤油ダレのカエシの風合いは丸く、動物系のエキスにしっかりと結びついていて、優しい味わいです。この優しさは、それだけではなく、鶏ガラのスープ感や、野菜の煮出しにも通じるところで、一貫性があります。鶏のエキスはサラリと感じて下支え的な立ち位置かも。







 魚介が印象的。始めは、ジンワリとした節系の天然アミノ酸がいいなと感じているのですが、そのうち煮干しの甘さも加わったような、深い落ち着きを感じます。鶏、節系、煮干、それぞれが非常にバランス良いので、楽しいカオス感が長く持続するようなー。しかも薬味がいい。ネギも三つ葉もありふれた食材なんですが、非常に細かい包丁刻みでして、スープに漂う美しさと、そのエキスの溶け具合が絶妙です。







 気がついたら、スープを飲み干す寸前。底に溜まるエキスの粒子も非常に細かい。コショーもあるけど、これはそのままデフォルトで優しさを堪能してほしいなー。







【極細麺の歯応えと軽やかさ!そして汁吸ってからの品の良い腰つきと風味感!】


 細麺がいい。隣の客も同様に思っているらしく、店主にいいねと語りかけます。すると店主が言うには、スープとの絡みを重視したとのこと。縮れ麺と迷ったらしいのだけど、細麺ストレートが生み出す毛細管現象の方を重視して、あえてこれに方針変更したとのことです。ああ、感じるところが私と似ているー。






 極細でも歯応えに妥協はなく、クツクツしているようで、多少なボソッとした前歯の切れ味が印象的。そのあとの奥歯でプレスする際は、仄かなグルテンの風合いを感じたりします。そして徐々にスープを吸い出して、後半はクチっとした短いタップで潰れる感覚。細麺の口当たりは、丸みを帯びているのでとってもライト。啜りあげても軽いので、ズボボボボボボーーっと、そば感覚で啜り切ります。店主の計算通り、スープの絡みがいいので、〓み潰すとでんぷんの甘みを連想する味わい。












【定番なる豚ロースもどこか懐かしく、薬味もキリリ!】


 海苔は肉厚でスープに溶け出すそぶりを見せず。風味良くさすが関東の海苔と感じてしまうかも。またメンマは割り切ったような大衆性で、くにゅりとした柔らかい歯切れと薄味がいい感じ。スープとの相性がよいね。さらに、既述だけど薬味の細かいネギと三つ葉もいい印象を与えます。


 チャーシューが、気取らない高品質という感じで好印象。ロース肉でも脂身を含む部位で、ツケダレを感じる脂の抜けた赤身部分と、甘く感じさせる脂身のバランスがいいね。ライスと合うというより、酒の方が合うかも。チャーシュー麺にしても英世を超えない価格設定なので、次回はそれにするかも。











 総じまして、「キャリアの積み重ねと、味わいの積み重ねが見事にシンクロした崇高中華そば」と言う感覚でしょうか?。店主が、和食職人である先客と話しながらも、ラーメンは好きが高じてやってるだけだからーー、とおっしゃる。いえいえ、趣味というより、ガチなこだわりを感じますよ。結局、妥協が許せないんでしょうね、仕事も趣味も。そんな印象ですが、この味わいの優しさに、すっかりと私は気分を良くしてしまいましたよー。これは、また来ると思います。あまりメニュー展開を増やそうという感じはないけど、地元のファンを掴みつつある感じ。地元らしい先客も帰り際には、店主の顔見て「また来ますー」ってみな挨拶しながら帰って行った。行列店になるかもですね。週末は家族連れが増えそうだし・・・、この優しい味わいなら流行るわ。ということで・・・なので詠います!



   穏やかな
   スープと大将
   出迎える



   心安らぐ
   一富士ラーメン



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!


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