ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2393】 Tonari (東京・神泉) 塩煮干し鶏そば

<どにを見てもホテル街!艶かしいエリアの淡麗鶏そば>


 しっかし、円山町のど真ん中ですからラブホ街を突っ切るしかたどり着けないロケーションです。高級料亭っぽいのもありますが、非常に怪しいエリア。こう言うところに旨い店があるものでして、小粋なバルや焼肉もあったりもします。この辺りを闊歩する人間観察も楽しいかもです。金の匂いがいたします。








 それでも突き進むラヲタ根性でして、ラーメン求めて「Tonari」さんへ。夜はBARタイムなのでしょうが、ラーメン食いたいとご店主に申し上げます。数あるメニュー表が一斉に片付けられ、ラーメンメニューを丁寧に説明いただきました。最初はノーマルの鶏そばのつもりだったんだけど、説明内容で妙に「塩煮干し」が力が入ってたようなので、直感的にそれをいただくこととしました。まだ混む前でよかったわ。小粋な雰囲気で、おっさんひとりズボボボボーーとラーメンすすり食って興ざめにしたくなかったしー。


   











【キッパリ塩気と煮干しの柔らかい香ばしさの両立! 揺らめく鶏ガラストックも凛々しい仕上がり!】


 普通なら「塩煮干しそば」でいいわけだが、あえて「塩煮干し鶏そば」なのです。ここにアイデンティティを感じます。気分的には淡麗な一杯なのですが、きっちりピントが決まった感覚と、穏やかな出汁感覚がいい感じで両立した一杯です。配膳を受けて、まずはレンゲでひとすすり。最初に感じるのは、「塩気」の輪郭。大抵の場合、甘みと塩気が融合しているものですが、塩気の主張を少しばかり感じさせます。塩そばのアピールかな。決して尖った感じがなくて、それでもきっぱりとした塩気が爽やかに感じさせる味風景。久しぶりの塩清湯感覚が嬉しい味わいです。







 しかし二口めから、ほのかに感じる煮干し感覚。じわじわと広がります。甘い系統の煮干しではありません。塩気と旨味に響くような煮干しのタレ加減。極煮干しとは対極的な煮干し流派です。徐々に煮干しの香ばしさすら覚える豊かな味わいがいいね。店内の雰囲気とはまた違った和風な淡麗さが広がるイメージです。








 さらに喜ばせてくれるのは、鶏コクの豊かさ。後半になると、鶏のベースストックの旨味が感じ取れるという構図です。何気に味わいの三段仕込みが時間差で伝わるような感覚に支配されまして、こりゃ旨いぜ!と心の中では小躍りが始まります。いやーーー、日本一のラブホ街で、このような質実真面目な塩煮干しがいただけるとは! このミスマッチ感もミステリアスなほどに興奮を覚える私は、変態なのかもしれません。












【なんとも粉感の風味が豊かなことか!軽いザラつきも覚えて風流さを思う麺】


 麺が美味かった。意外な組み合わせでした。細いストレート麺という見栄えは一般的な組み合わせ。されど「風味の豊かさが濃ゆい」麺です。太麺以上に粉の感覚をしっかりと伝えてくれます。パツパツとした雰囲気でもなく、淡いクスクスとした切れ味。例えが紙一重なんですが、博多系で「粉落とし」を食った時の半分生っぽい時の熟成感覚を彷彿とします。決して生ではないので悪しからず。例えの話。







 密度感はそう高くない。後半は汁を吸い込んで滑らかになるかな・・・と思いきや、意外にクスクス感覚をキープし続けます。最後まで風合いを楽しめる点では、とてもいい印象。また、ツルツル過ぎない地肌感覚がいいかも。軽くザラついてさえ思えるすすりの抵抗感です。


 暗い店内だったので撮影には苦労して、ピンボケの連続でしたが、白い麺で流れるようなフォルムは私の好みでありました。







【コンテンポラリーな半レアっぽいチャーシューに、深みのあるメンマのコンビ】


 トッピングはシンプルで良いです。チャーシューはロース肉。これも熟成をなんとなく感じさせる逸品で、レアかと思うほどに肉の風味と味付けの軽やかさがいい感じ。スープ熱で軽く変色しますが、それもまた味わいのうちで、耳たぶのように柔らかくて、それでいてサクッと千切れる所作がとても上品です。まさに今風のチャーシューだなーって思います。








 その一方、メンマは古風です。醤油ベースのタレが深く染み込んで、塩気を含んで香ばしい。見栄えはクラシカル。肉のコンテンポラリーとはとても対比。麺顔が一気にコントラストを覚えます。







 総じまして、「崇高なる〆にふさわしき淡麗塩煮干!」と言うそのままのひねりない感想で大変申し訳ない! 基本的に昼訪問したほうが良いけど、夜ならこれは飲んだ〆として食うべきですね。話は全然変わるけど、ここのお水がとても美味しかったんですけど気のせいだったのか・・・。また来るか?と問われると、渋谷で買い物ついでなら是非!とお答えしたい次第。なんと期間限定の冷やしもあるみたいだし、ラーメンを片手間でやってるような雰囲気ないし。ただし、嫁は連れてこれないロケーションだな・・・。ということで、なので詠います!



   大人たち
   色めく街の
   登り坂



   高揚気分を
   鎮める塩そば



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!





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迷宮の花街 渋谷円山町

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