ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2359】 銀座 風見 (東京・銀座) 塩そば 白

<麺顔だけで銀座を感じさせるようなキレ>


 久しぶりに夕刻の銀座へやってまいりました。その昔、社会人で一番腐ってた時代に、悪い先輩と外回りしていて、午後四時すぎから美登利寿司に並んだことがあったけど、今は懐かしい思い出。今回はそんなにハメを外してないけど、午後六時には店の前に居たってことです。まだ明るい銀座で、路地裏をウネウネと探していると、突如小綺麗な店が現れまして、そこが今回の「風見」さんです。「篝」の関係て、こういう路地裏でのコントラストで捻る出店戦略って・・・感じるよね(笑)。


   






 これは外国人ラヲタに紹介したいかな・・・と個人的に思うような空間。小料理屋風の店内に、和の落ちついた威勢を感じる接客です。もう外国人を接待することはないけど、意表を突く個人接待には使えそうならーめん店です。最近つけめんとか、濃厚系が多いかもですが、この雰囲気なら・・・淡麗のメニュー展開でいきましょう!ということで「塩そば 白」とさせていただきました。過去、先輩レビュアーさんが報告しておられますが、極力自分の感性で味わってみました。


   











【仄かな塩甘さから、華やかさ・・・そして野趣へと変化するスープの仕掛け】


 白木が美しいカウンターだけで銀座って感じがしますね。座席の数だけ、木製のお盆というか、ランチョンというか、そんなのが置かれていて整然としています。ご店主始めスタフさんは、無駄口を絶対に言わないという凛とした空気感に包まれてます。もうそれだけで気持ちがいい。そして、配膳も美しい・・・・。単なる塩らーめんも、銀座で磨かれれば、これほどにも艶っぽくなるのか!というほどの美しさを感じてしまいました。ああ、君は薔薇より美しい・・・・、麺顔に心の中でそう思う。








 いろいろ突っ込みどころ満載ですが、まずはスープから。これが・・・冒頭から私の好みであり唸る!。淡麗な動物系は、鶏主体と思われ、じんわりとしたコクが滲むところに、和風の塩だれが支配するといった構図かな。その塩だれには、魚介が深く滲んでいるようで、甘い系の煮干しもあるようですが、個人的には節系の旨味が深くてハマってしまったかも。グイグイとスープだけ啜り混んでしまいます。







 しかし、配膳の冒頭で「薬味のプレゼント」を配されたりします。一つは生姜のジュレジュレって・・聞いたことあるねんけど、それ何やねん(笑)!。もう一つは、「ポルチーニ茸の何とか・・・(聞き逃した)」。正直言って、デフォルトで十分うまいから、薬味プレゼント返すから50円マケてくれよと思ったけれど、関西人の血がどうしてもそういう発想にさせます。ここが北新地だったら言えるかな・・・。ついでというかその変わり、テーブルセットの柚子胡椒を自由に使わせてくれと言うだろう。







 でもこの薬味が良かった・・・・、これで950円という価格が値ごろに感じたかもです。まず「生姜のジュレ」は、全くもって生姜由来のジリジリ刺激感が緩いです。甘酢系の上品さ。これが淡麗塩だれにからむと、どうなるかと言えば【華やか】が生まれる次第。魚介の淡麗という素朴な庭にあった味わいが、一気に都なりの風情に昇華するような錯覚。そして、「ポルチーニ茸の何とか」をスープに溶かし込むと、都風情から野趣あふれる秋のといった感じに変化するイメージ。ポリチー二恐るべし。一気に味風景を変えやがる・・・。








 ともあれ、ベースのスープも抜群な上に、味変化の趣向が抜群だったので泣きそうです。薬味のミツバとか青菜もいい仕事してスープに貢献してるのだけど、今回はそれ以上は割愛。


   











【実に丸みのあるエッジが鮮やか!淡白な歯応えと、ライトなスベリが上品】


 ひとしきり、スープ単体を味わうだけで、「もうこれ以上、泣かさんといて欲しいわ〜」と言う京極万太郎状態に成った私。ですが、次の麺でも、引き続きその京極万太郎状態に返り咲いてしまった。はっきり言って、麺もうまい。そして調和がすごい。








 極細丸形状のストレート麺。練り水の個性が非常に少なくて、その分粉の風味と味わいが引き立つ感覚。麺の密度感は、実に淡白ですが、茹で上げの妙というか、クツクツっとした歯ごたえがたまりません。つまりライト。奥歯へ運び込むと、一気にクチリと潰れこみますが、それでいて淡白な後味がいい感じ。







 すすり上げもイメージの中だけ、微妙なざらつきを覚えるんだけど、実際は口当たり良くて軽い。丸い麺という感じがすごく前に出ていて、すすること自体がいつも食っているラーメンの麺とは違うみたい・・・。そういうのも全部ひっくるめて「お上品」なすべり心地でありました。







【香ばしい揚げが汁吸って最高!レアチャーシューも文句なしの出来栄え!】


 炙った厚揚げスライスが、ナイスな発想!最初に麺顔をみて、これに意表を突かれたのかもしれません。カリカリの状態を楽しむのもよし。またそこをあえてスープに浸して、汁もろとも味わうのもよし。この発想は勝利ですね。








 それに止まらず、レアチャーシューの見事なこと。文句なしの肩ロース肉。できれば「玉乃光」でぐびっとやりながら食いたかった・・・・。柔らかさは言うに及ばず、味、温度感、舌に貼りつくような感覚など絶品。それが二枚あって、もう一枚は、バラ肉の醤油系のつけダレに染まったタイプ。・・・いやいやどうして・・・バラ肉もまた良い!















 総じまして、「銀座の風格感じさせる迫力塩そば」と言う感じでしょうか。個人的には値ごろ感を感じてしまいました。昨今、特製だと英世一枚オーバーすることもありますからね。ちょっと上品な特製を食ったと思えば腑に落ちる次第です。また来るか?・・・・当然来ますとも!まだ、メインの看板メニュー「酒粕」を頂いておりませんから!また外出機会を探って突撃を試みます。今回は、個人的に充実してしまったな・・・・。ということで、なので詠います!



   路地裏を
   抜けるビル風
   汗乾き



   淡麗塩だれ
   心潤す



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



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