ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2173】 三番亭 (東京・武蔵砂川) ラーメン ~大衆系ニュアンスと郷土麺の素朴さが織り成す、最高の安定感

 いいアイデアが浮かばない。日頃そういう訓練をしていなかったからかなと、つくづく自分が嫌になる。しかし、オフィスの自席でウンウンと唸りながら「あ!ひらめいた!」などという光景や体験はないわけで、大抵の場合、全く関係のないシチュエーションでひらめくものです。そんなわけで、仕事外の環境に身を置くことだけに専念しても、それは単なるサボリになるわけで、難しいものです。考えているようで考えていない・・・、ぼーっとしているようで瞑想に耽っている・・・・。坐禅でもしようかしら。


 そんな時、ふと風景を見ていると心が落ち着くことはないでしょうか。通勤電車で車窓をただぼーっと見ているあの瞬間です。満員電車で揺られていて、大抵寝てるか、本か新聞を読んでるかでしょう? 私の場合、大抵座れないので寝れないし、また移動中に活字を読むと気持ち悪くなるタチなので、それも長い間続けられない。だから流れる風景をただ眺める。そんな瞬間に、稀にひらめきが生まれたり、また考えが次から次へと浮かんだりするんです。良いアイデアなんか、evernote に簡単に打ち込んだ入りして。


 さて週末だ。そんな時は、わざわざ通勤電車に乗り込むことはないので、どうするかというと・・・・これが一人ドライブなのだ。鬱陶しくない道を選んでただ、タイヤがアスファルトに接する音を聞きながら、ただクルマを流す。こう言う時も稀にひらめきが生まれるものなんです。そんな気分で五日市街道と西へ西へと流しました。





<家族経営的な安心感、立川だけど八王子系譜>

 ・・・・などと考えつつ。週末に国立で私用があったため一人クルマで外出。滞りなく用事を済ませて・・・フリータイム!午後3時を回ったところでしたが、ちょいと軽く一杯食えないかと五日市街道まで移動して、さらに西へ西へ。しかしここで渋滞にハマってしまい、福生のある店まで行くのを断念いたしました・・・・。いたし方なしと、空腹を抱えて飛び込んだのがのが、ここ「三番亭」さん。「八王子ラーメン」という文字に思わずハンドル切ってピットイン! そして入店してまずはおトイレに直行! 実はお腹が痛かったのだ・・・。救われた気分でようやっとカウンター席へと座ります。半端な気持ちだったから、取り合えず「ラーメン」と伝えます。




 でも実にこの店は落ち着くぞ!壇上のテレビの音がBGMになているが、厨房もカウンターもテーブル席もそこそこゆとりがある。そして、家族経営なのか、壮年夫婦と若いお兄さんが実に丁寧で明るい接客をしてくれる。街道沿いの中華屋たる鄙びた感じもなく、これを落ち着きと呼びたいような充実しつつも静かな空間。いいね〜!これは個人的には、いい発見をしたかも!


   




【お手本のような八王子系!醤油スープはまるで鏡面のように輝く!】


 とっても中途半端な時間ですから、アッと言う間に配膳。しかし驚いたことに、分かってはいたんだけど、これが美しいほどに八王子系ではありませんか!煌めく醤油スープの色合いは、深い鼈甲のようで飴色のごときの醤油ブラウン! チャーシューとメンマ・海苔の次には結構な投入量の玉ねぎ微塵切りがドバドバっと投入。意外な展開でこれこそ嬉しい悲鳴と言うものをあげそうです。表面を薄皮一枚程度に張られたラードが煌めいて美しい。まるで醤油スープを鏡面仕上げにしたような煌めき。CAR BEAUTY PRO の最高級ガラスコーティングのようなツヤツヤ加減がたまりません。表層を漂う油の旨味が食欲をそそりあげます。 





 味わうと・・・キリリとした醤油の強さと、動物系主体としたコクの分厚さが実にしっかりとしています。また野菜か?と思えるまろやかさも響き渡り、止めに玉ねぎ微塵切りから滲む、甘いような軽い苦味のようなエキスがジワジワと滲む。おお・・・これは見栄えもそうだが、味わいもきっちりとして「八王子系のお手本」のような味構成。





 中でも醤油ダレの輪郭が印象的。どちらかと言えば濃ゆい味付けなれど、塩っぱいと言うエッジではなく、明らかにそれは丸い。丸いのだけど、醸造感のような甘い風合いも奏でます。豚などの動物系と結びついたから塩っぱっくないのでしょうか?玉ねぎを攪拌してしまう前に、静かにレンゲを差し込んで味わいますが、もう一度よくよく味わいますと、醤油に慣れてくると同時に豚などのエキス感が徐々に広がります。また麺のから排出されるデンプンの甘みのような味の滲みは薄いタイプ。円やかなれど、全体にキレを感じます。しかし、崇高な仕上がりか?というとそうではありませんね。どちらかと言うと大衆系の王道みたいな味わいで、気軽さが支配する一杯です。後半になればなるほど、玉ねぎのエキスが出されてゆきますが、もっと玉ねぎがあっても良かったかも。この醤油のしっかし感があるのなら。






【適度でハードな締まりを覚える細ストレート角麺!熱だれせずに最後までクッシリいただく】


 麺を箸でリフトすると、これまた醤油スープに若干染まったような黄褐色な麺。見ただけで腰のくっきりした歯ごたえが予測できそうな見栄えです。捩れや縮れはまるでなくて、麺の切り口が角ぽいストレート麺だから、全体的な麺の流れが視覚的にはいい感じです。





 前歯を差し込むと、淡くてクツクツっとした歯ごたえ。粉素材の風味とうより、汁との一体化の後でナチュラルな糖の甘みを楽しめるタイプかも。奥歯で束になったとそれをプレスすると、熱だれしないデンプンの甘みをナチュラルに感じます。細麺なのにクニクニっとした奥歯の感覚。





 また熱だれにも強いと思われる、ややハードな細麺なので、物腰も強い。啜り上げると口元から内頬、舌触りから喉越しシルエット感まで、食うとくっきりと脳裏に浮かびます。食いながら大体麺で述べることを掴んでからは、あとは無心に食うことに集中しましたが、熱さも申し分なく。これだけ食うことだけに集中できたのは・・・最近、インフルエンザで倒れて食えなかったからか。食える喜びを噛み締めて食ったので、実は冒頭から少し記憶が飛んでいるかも。




【王道の玉ねぎ微塵の甘さと苦味!加えてチャーシューはジューシーで崩れるほど柔らかく】


 トッピングの玉ねぎ微塵は、細かいのと少し荒いのが入り交じる。これは明らかに計算で混ぜていると思います。大きいのは時折シャリシャリとした奥歯の歯ごたえを感じさせるし、小さいのは麺に張り付いたりする。潰すたびに、野菜しか持ち得ない優しい味わいと、玉ねぎならではの苦味が交互に襲います。





 メンマは短冊切りでよくあるタイプ。薄味でややザクザクと食えるような歯ごたえ感が嬉しい。奥歯でフィニッシュするときはコリコリと音を立てて潰れて行きます。またチャーシューはロース部位で脂身がやや少ないタイプ。されど適度に肉質にも含まれており、柔らかい歯ごたえの中に、脂の甘みも醸し出すようで、これがいい。このタイプなら白飯より、酒より・・・・拉麺が一番合うね。








 総じまして、「大衆系ニュアンスと郷土麺の素朴さが織り成す、最高の安定感」という印象でしょうか。これなら近くにあれば、毎週通いたくなるほどに、心の琴線に触れますな。今回は家の用事で武蔵砂川近辺でぶらつきましたが、滅多に来ないような土地柄。これなら色々とメニューを試してみたいお店ですが・・・・次回はいつになることやら。食い終わってクルマに乗り込み帰ろうとすると、私と入れ替わりで入ってきたりして、どうやら家族でたまには中華屋へ行くか!というシチュエーションと出くわす。なるほど、この品質でラーメン550円だから、他のメニューも安そうだ。ファミレスで家族飯もいいけど、街中華で家族飯もいいね。私の子供時代を久しぶりに思い出しました。今度私の家族もどこか街中華へ誘ってみようかな・・・・。なので詠います!



   雨来るか
   たなびく雲は
   慌ただし



   洗い流せよ
   杉花粉をや



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!




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