そろそろ博多系を復活させようかと思い、高円寺の名店「ばりこて」へ。それにしても、長い間封印していたもんです。理由は「臭い」。家族が極端に嫌がるもんですから、二郎系と九州豚骨は、極力避けていた次第。しかも、九州豚骨は換気扇から吐き出されるあの臭気が・・・本当に敏感に反応するのでね。まあでも少しばかりならばいいかと、妙な心がありましたので、「ばりこて」さんに向かってみたんです。ところですが、そりゃまーすごい臭気が漂ってますよー。風の影響もあろうかと思いますが、近寄る手前からその存在感を感じてしまう。引き返すか??いや・・・せっかくここまで歩いてきたんだから、などと考え誘惑に負けて行列に接続しました。
【濃厚と言うより「芳醇」な豚骨出汁!塩気もバランス良しで薬味を忘れる】
入り口に書かれている告知によると、東京向けの調整をしていない本場博多の豚骨出汁とのこと。九州には上陸したことのない私ですが、関西転勤時代には、これに似た本格豚骨にちょっとハマった時期があります。当時を懐かしく思いますな・・・あの頃は仕事も順調満帆であったような気がします。久しぶりに浴びた豚骨煮出しの臭気が服装に粘着していないか気になるところですが、店内はいたって普通の旨味香りの漂い。小学校低学年のお子様もカウンターに混じって食っているというところが、すでにマイルドな出汁加減かと思わせてくれます。
コールしてから配膳までの短さが非常に気持ち良いね!ま、私の場合特に麺が「なま」だから特にそうなるのかも。あっという間に配膳されたそれは、ネギの小口切りの分量もデフォルトとは言え豊富で非常に満足レベル。この青々としたネギの漂いに、紅生姜のコントラストが旨そうなどと、食う前から一瞬釘付け。所々、ナチュラルに泡立つスープの表面。濁っているようで、表層は透明な感じがしたりしており、以前良く食った美味い博多系と大いに共通するところが確認できます。
すすって・・・おお!マイルド!。濃厚豚骨というのとは全く別物の豊潤な出汁加減を感じます。とろみが少なくてどちらかと言うとサラサラとしているスープ粘度。しかし、シャバついているのでもなく、しっかりとした豚のコラーゲンが誠に濃ゆい。胃袋に到達してはズドンとくる落ち着き感も高い。要するに、濃厚と言うより「芳醇」といった感じがする豚骨出汁なんですな。これは美味い!
あれだけ周囲に臭気を垂れ流しながらも、スープを味わう時点ではそれがどこに行ったかと思うほどに、スルスルとナチュラルに飲み干せるのが不思議です。塩気もとてもバランスよくて、変に尖ったところが一切なし。しっかしした塩気だったので、そのまま薬味を投入する必要性も感じず、いや気づかずにデフォルトでグビグビと結構な分量を飲んでしまうほど。後半三分の一辺りで、紅生姜を少々放り込んだけど、かなりのハイレベル豚骨出汁に脱帽です。
【麺に自信の表れ!粉熟成をダイレクトに味わう「なま茹で」感覚!】
本当に、何を血迷ったんだろうね・・・・。初めての「なま」麺コール。たまに見かける「ハリガネ」ランクがあれば、そちらに流れていたのだけど、ちょっと今回は突き抜けたかったので、冒険丸出しといったところでしょう。本当にお湯を潜らせただけのような仕上がり感。ご飯が立つという表現はたまに使うけど、まさしく麺が立ってるというような風貌です。
恐る恐る噛むと・・・意外ととても柔らかい。そして文字通りの生の感覚がスカスカーーーっと口の中に広がる感覚。そして驚くのは、「本当に生でも食えるんだね」という当たりまえのこと。本当にいい麺だからこんなことができるのでしょうか。スープの塩気も助けになって、粉こなの麺がスルスルと食えてしまう。粉食っている感覚が本当にするし、粉が美味いと思える不思議さがたまりません。
見た目はバリカタとそうは変わらないので、滑りもそれほどそれと変わりません。ズズッと啜り上げられる感覚と、やや生で腰が弱いようなしなやかさが入り交じるスベリ感が少し面白い。前歯の千切りはサクサクと切れ込む不思議さあり。奥歯でのブレスは固まりかけた粘土のような感覚だ。それでも麺自体が美味いので問題なし。
【なまを知って辿り着く「バリカタ」の完成系な旨さ!】
替玉をしないで帰るわけにはいかなくなるのが博多系の魅惑的な所。味見程度に、替玉を「バリカタ」とさせてもらいました。少しラーメンタレをかけて、丼に投入。
素直に言うと・・・やはり、こっちの方が美味いね(笑)。完璧な茹で加減。麺の周囲薄皮一枚程度だけに熱が入り、軽い壁になっているのが分かるみたいになる。そして中心部はしっかりと粉熟成部分が残っている感覚。むほー!こりゃ最高に美味いわ!次回はもっと素直になって「バリカタ」オンリーで楽しんでみたい。
【ペラいチャーシューなれど博多系極細麺には相性抜群!】
まー、スープと麺に夢中だったので、正直言って印象がそう残っているわけではないけど、適度な塩気と脂の甘みがバランスとれた味わいが良かった。そしてペラい所が個人的にはマッチしていて、なまの麺を巻いて食うとこれが絶品であったような記憶です。この肉と食うから、なまでも抵抗なくスルスルと食えたのかもしれませんな・・・・。
総じまして、「ガツンとしつつも濃ゆい優しさに包まれた本場豚骨感覚!」と言う感じでしょうか? 冒頭の生麺感覚でかなり印象深い一杯となりましたが、いい体験出来たかもとかなり嬉しい! 今年は豚骨系で邁進しようかなーなんて考えつつ、店を後にして帰りました。帰宅して・・・嫁はんに少し嫌な顔をされる。予測通り、やはり豚骨臭気が衣服と体内に染み付いていたようす(笑)。この日はそれからマスク越しでしか喋ってくれなくなりました・・・・。なので詠います!
遠くから
匂い近づく
下り坂
行列客に
臭気の洗礼
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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