ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1788】 麺屋素足 HADASI (東京・武蔵小山) トムヤムクンラーメン+半ライス


 引き続き同じ店です。決して前レビ引き続き店内連食ではありません。また、いやがらせでもありません。いいかも!と思える店は、連続してでも訪問して食いたい・・・単にそういう思いです。 そして・・・・・何より前回の「グリーンカレーつけ麺」のレベルの高さが忘れられず、これならトムヤムクン系もイケるはず!という衝動が抑えきれません。なので続け来たわけですが、オーダーするまで、つけ麺にするか、ラーメンにするか、決めかねていた次第。つけ麺にしてしまうと・・・ご飯割にしてしまうだろうなと思いつつ、お腹の具合と相談して、今回は、「トムヤムクンラーメン」とさせていただきました。


  






 こちらは、メニュー帳とか券売機がなく、壁の上部一面の黒板に描かれたメニューで選ぶしかない。席を勧められても、まずは仁王立ちしてメニューを見上げ、それからオーダーするというスタイルになります。座ってからは・・・・大きめの液晶テレビでグダグダTV番組を眺めるのも、気が抜けて丁度良いね。


  











【スープ:ザラつき覚えるほどに濃厚なトムヤムクンなれど・・・とてもすんなりと食える不思議さ】


<ペースト溶かしたようなザラつきを残す、まったりスパイス感>


 配膳の瞬間、「トマトチリ」と似た様な麺顔なので、割と違和感ないですね〜。しかし、トッピングの鮮やかな深緑したパクチーと海老の姿に、エスニック感覚に感覚が引き戻されます。そこで改めてスープの見栄えに気づくのですが、割と辣油系の鮮やかな赤色が辛そうな味わいに思えてきます。そんな感覚でまずは一口。


 むお〜、ひとくちにトムヤムクンと言っても、いろいろと個性がありますね〜、これは確かにエキゾチック感がありますが、日本人にもわかりやすいトムヤムクン。わかりやすいエスニック感というか、先日のグリーンカレーにも通じる親近感があります。濃度としては濃ゆい。タイ料理屋で食う、サラサラっとしたスープ感覚や、フレッシュ系の酸味が先行するエスニック系とは一線を画するよう。敢えてデフォルメするならば、味噌に近いような濃厚感とざらつきを覚える。ペーストを白湯で溶かしたようなスープです。


 酸味が確かに先行する味わい。こんなに酸っぱいのになぜかご飯でも合いそう。そこに親近感の謎が隠されているような味わいです。一味に近いスパイスが酸味と化合して舌ベロにジリジリと刺激を与える。そこにたまに現れるパクチーのフレッシュ苦味が、トムヤム雰囲気をビリビリと高めます。これは、単体スープとしても大変楽しめるではありませんか!








<ベースの動物系のコクが豊かで胃袋もしっくり>


 単なるスパイシースープと違うな〜と思うのは、食べ応え感かな・・・・。つまり、しっくりと胃に来るというか、やはり動物系のコクが豊かなんです。ベースの豚と鶏のスープが芳醇なんでしょう。そこが「ラーメン」たる個性をキープしていると勝手に自己解釈しております。もしこれが、米粉麺だったら、スープが重くて麺に勝ちすぎてしまうかも。だからこれはラーメンとして成立している濃度感であり、豚と鶏のコクの濃ゆさが必要なんでしょうかね〜。













【麺:馴染み深いモチモチ縮れ麺で和みを覚える縮れ麺】


<密度感とモッチリさを併せ持つ、多加水縮れ麺>


 当たり前なんですが、麺が決定的にラーメンです。なので麺を食らってからスープを改めてすすると、濃ゆさや仕上げ方が、日式なんだなと合点がいくかも。そんな麺ですが、卵麺系の多加水縮れ麺。黄色目で透明感ありつつも、地肌は落ち着きある風合い。濃厚なトムヤムスープで少し赤く染まった見栄えが食欲をそそります。


 密度感も高くて引き締まりを覚える歯ごたえ。前歯ではプツリプツリと淡い硬さを感じる切れ味なんですが、奥歯でのプレスにおいては、モッツリモツリとした潰れ感覚です。麺の風合いはスープにかき消されているけど、グルテンとスープの混じり合う味わいは確か。








<スープに染まって滑らかさ倍増>


 もともとこの地肌感なら光沢あってツルツルとすべると予感させるのですが、スープ・・・特にその中にオイルが地肌に染み入るので滑り込みがとても良いです。まさにツルツルとすべるという感覚で、すすり上げる抵抗感が少ない。スープの絡みつきが良いですね〜。







【具:いろいろと日本とタイの融合を感じさせますね〜】


<実に定番な豚チャーシューに落ち着き覚え>


 これは誠に定番の味わい。醤油ダレが程よくしみ安定した旨さをたたえる脂身の甘さと、繊維質の肉味です。醤油ラーメンに浮かぶと特に旨そうでしょう。丼の中ではトムヤムクンの味わいが全面ではしゃいでいる中で、このチャーシューとメンマだけは、いつもの落ち着きをキープしているような味わいです。









<日泰のハーブ競演>


 さて、忘れてはならないのは「パクチー」。わりと少なめですが、味における存在感はすごいね〜。そこに、なぜか茗荷がある。フレッスでなんとも言えない苦味といえば、日本でなら茗荷。あえてパクチーと茗荷を合わせているところが、この一杯に味の「戦略」を感じさせます。トッピングのハーブにおいても、日式を忘れていないような味わいですね。


 そのほかは海老が印象的かも。小海老ではあるけれど、淡白な海老肉にはトムヤムクンの濃厚な味わいがよく合います。淡白といえばもやしも忘れてはなりません。炒めで軽やかなシャキシャキ感がキープされていて、噛むほどに柔らかい味わいが滲みます。ここも日式な味わいを保つポイントが隠されているかもです。












 総じまして、「挑戦と中庸がバランスよく計算されつくされたエキゾチック感!そんなトムヤムクンと勝手に解釈してごめんちゃい。トムヤムクンに挑戦してみたいけど・・・なんだか・・・といった方にはハードルが低い一方で、本格的なのを求めているフェチな方でも満足いただけるという絶妙なラインを、よく保っている感じです。思えば、武蔵小山って独特な食の街かも。駅前は東急沿線らしい整備されつつも、立ち飲み系の大衆さが色濃い。しかし一方で、イタリア系の感じいい店や、バル、そしてプチフランス料理屋があったり、ピザも石窯を使って本格的な行列店もある。ハイソさと大衆さが入り混じって、独特な食個性の競争があるような街です。そんな商店街を抜けきらないと、この店にはたどり着けないのですから、平々凡々なら埋没してしまいそう。だからか、こういうちょっとアジアン系な崇高さも受ける土壌もあるし、また個性を要求されていそう・・・。飽きない街ですね〜。だからこそ、頑張ってほしいもんです。そんな応援気分なので、たぶんまた来ると思います。なので詠います!




   庶民さと
   ハイソが混じる
   商店街



   抜けて辿って
   今日はトムヤム




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






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