年明けの仕事始めのあった夜あたりから、少し変なウイルスを体内に取り込んだ様子。インフルエンザではなくて、単なるかぜなんだけど、処方箋もらっても全然良くならない。おまけに仕事は忙しく体が休まらないからどんどん悪くなっていくのよね・・・・。半日休暇等でなんとか乗り切った一週間の後、やはり仕事が片付かず休日出勤とあいなりました。そんなこんなで、いいことないので・・・・・出勤前に途中下車した武蔵小杉。「麺やでこ」さんへと向かいました。きっかけは、電車で移動中にちょうどツイッターを見かけたからという単純な理由。そして「味噌そば」なるメニューも発見してしまったし・・・・・。そうそう、風邪をひいたら温かいもんを食わないとね!
訪問時、開店直後で人影なし・・・と言いたかったがご家族連れが一番のりで、私5番目。家族ずれだとオーダーが割れてもいろいろな味を交換し合えるからいいよね〜。ワシ、風邪ひい取るからそれできんけど・・・と羨ましい視線を送ったりして待つこと7分程度で早々に着丼。真紅の器がまたキレイだね〜。
【スープ:味噌の香ばしさと濃ゆさが鮮烈!牡蠣土手のような存在感がナイス!】
<味噌のザラつきさえ覚える発酵塩気!コク深く牡蠣土手旨味の再現か!?>
配膳の瞬間は、少し濃いめのこげ茶色が赤い器に映える感じがいたしますが、一たび啜るとそれは独特のザラつきを感じます。実際はザラついてはいないのでしょうが、そう感じさせる「味噌の質感」がダイレクトに舌べろに訴えかけるかのよう。仙台味噌とか八丁味噌とか、そういう系統の熟成を突き詰めたような塩気の効いた発酵感を感じます。その発酵感は一方で味噌麹ならではの香ばしさも漂わせながらも、また後味には仄かな酸味も余韻に残すよう。これは旨いです。
また、食べなれていくとどことなくあの冬ならではの名物料理「牡蠣の土手焼き」を彷彿とする出来具合。牡蠣のエキスもほんのりと入っているのでしょうか(たぶんそうなのか)。それもあって実にコク深く感じられて、白飯か日本酒とも合いそうな仕上がり具合。これは粋ですね〜。体も温まりますが、気分も高揚してあたたまる思いがします。
<ライトなれど、しっかりとした受け止めを感じる鶏豚コラーゲン>
ずいぶん個性的な味噌の感じだな・・・と思ってはみたものの、味噌一色という感じでもなく、しっかりとしたベーススープの旨味も感じられます。節や昆布というより、鶏とか豚の動物感がとてもシルキーに感じられて、それが下支えになっている様子。味噌が多少ハッキリと物をいうようで後味は素朴。その後は動物系の脂旨味がしんみりと受け継ぐ・・・といった感じでグビグビと一気に飲み干せてしまいます。味噌が濃厚な分、ライトな動物のコク加減がとても良いバランスを感じさせますね。
【麺:味噌系に絡まった多加水ストレート麺は、見ているだけで絵になる旨さ】
<汁との相性の良さを感じさせる、多加水のクチっとした切れ味とヌチリとしたコシ>
わりと多加水系のストレート麺でやや平打ちっぽい形状をしている。ほんのりと黄色いところが味噌にはぴったりと合う感じ。前歯での当たりは割とスパスパっと入りこみ易い感覚でクチクチとリズミカルに切れやすい。奥歯に運び込むとややヌチリとした淡い低反発の末に横ずれしてクシリと潰れこむ感覚が面白いし旨い。腰つきが柔らかい中に弾力が強いところがあるようです。
<味噌ダレとの絡み方が秀逸!ザラつくような滑り>
そして何といっても、やや濃厚な味噌スープとの絡みつきがとても良いです。いわゆる汁の持ち上げが良いという感覚で、スープを絡め取るような感じすらあります。麺のツルツル地肌にザラツキ感ある汁感がとてもミスマッチのようでベストマッチ。大きくすすり上げても所作が大人しく、雫が飛び散ることも少なく、そういうところもとても食べやすかったりする。
【具:味噌に絡むとまた新しい味わいの発見?】
<テッパン級の安定感ある二種チャーシュー>
もう何度も食っているから驚かないのだけど、胸肉のぱふっとした感覚は味噌ラで食うとまた面白い。繊維の隙間にびっしりと味噌が染み込んでいるようで、噛みしめるとやや味噌味混じりの鶏肉旨味がほとばしるといった感覚です。また豚ロース肉も旨し。古来味噌と肉は相性が良いもんね〜。お歳暮でもらった豚肉の味噌漬は、侮れない旨さであったことを思い出してしまった・・・・。
<味噌だと薬味も具になるね・・・>
あと、味噌系だとネギとか他の細かい薬味が、鍋の野菜具のようにしんなりとしつつも味わいを染み込ませ、立派な「具」として食せられるのがいいね〜。日頃、麺と絡めて一緒くたにして食っている薬味たちですが、味噌だと単独で食えて旨しな感覚。穂先メンマ、白ねぎ、青ねぎ、糸とうがらし等、味噌が絡むとこれだえでも白飯が食えそうな気がする。
総じまして、「寒さに痺れるほどに、味噌の旨さに痺れる一杯」と申しておきましょうか・・・・稚拙なまとめでごめんちゃい。それにしても、こちら昼飯ピークを外しても続々と人がやってくるのね〜。もうすっかりこの辺りの名店といった感じで頼もしい限り。この日はとても寒くて私と同じような思いをしたのか・・・・4割程度が「味噌そば」だったかも。実はこの店の「塩そば」に相当ハマっている私なのですが、また新しくハマるものができて、嬉し楽しいといった感覚でおります。休日出勤してもなぜか得した感じになるこのお店には感謝。なので詠います!
睦月空
寒風強く
晴れ渡る
温もり恋しく
暖とる味噌麺
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
- 出版社/メーカー: ぴあ
- 発売日: 2014/11/18
- メディア: ムック
- この商品を含むブログ (13件) を見る
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2014/09/25
- メディア: ムック
- この商品を含むブログ (1件) を見る