ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1619】 支那そばや 本店 (横浜・戸塚) 塩らぁ麺


 「一回食っとけ」的な一杯ってあちこちにありますが、ここ「支那そばや本店」もそういう類いではないかな。そう思い休みのある日、訪問を決意です。暇なときにしかこういうことできないのですが、他に話題の一杯や、注目の人気店へと行きたい気分を抑えるのも厄介ですがね(変な悩み)。訪問時は、昼飯には遅過ぎる、おやつに近い時間帯で、さぞかし空いているだろうと思いきや、八割型客席が埋まっているのがむしろ驚きでした。そのうちほとんどが醤油系でしたが、やはり、今私は「塩モード」のまっただ中にあるのでした・・・。そんなこんなで「塩らぁ麺」でよろしくお願いいたします。


  











【スープ:焦がしネギの風合いにゆったりとした魚介感!定番な味わいが一周回って新しさを覚える】


<魚介の香ばしさに焦がし玉葱の甘さがプラス!円やかさの競演>


 それなりに「支那そば」ブランドは食って来た感覚はあったのですが、いやはや・・・やはり覚えてないですな。むしろ食うときに新鮮度はアップされますが。そんな感覚に落ち入ったのはまさに最初の一口目です。「香ばしい!」と感じる香味オイルのニュアンスが、見た目は焦がし玉ねぎ甘さをアピールする一方で、ファーストインプレッションは、「魚介の香ばしさ」といったところか。煮干の苦み香ばしいタイプではなく、「魚介甘さ系の香ばしさ」と感じるが、活字にすると何となく遠ざかる気がするね・・・・。







 所詮「駄舌」ゆえお許しいただきたいが、干しえびみたいな香ばしさを感じたのですが、それは錯覚か・・・。浮遊物にオキアミの姿を探せど見当たらずなので、自分の舌もアテにはならないなと今更ながら思う。過去にそんな味わいを語った方もみあたらず、書くことにためらいもあったのだが・・・。まあ、魚介塩ダレに油が滲んだところに、揚げねぎの香ばしさが反応して、そんな感覚に陥ったのかもしれませぬ。


 しかし、焦がしネギの脹よかさは流石ですね〜。甘さと香ばしさがぶわっと広がりますし、そのまったりとした感覚は「つゆ」という感覚を覚えます。そこにいろんな甘さが加わって複雑に重なり、旨さに厚みが増す。野菜とか魚介とか。









<鶏豚コクのあっさりさの合間に、節系+アルファの和出汁感覚>


 それにベースの出汁がまた旨い。淡麗と割り切れない「やさしさ」が広がる感覚。鶏豚の動物系コクもしっとりと広がり食べ応え感をアップしています。そして全体的に「支那そば」感を与えるのは、魚介系の出汁の質感でしょうか。節系の旨味がじんわりと広がる。出汁の濃ゆい感覚で塩気を表現するかのごとしです。その一方で甘さが確かにある。


 その甘さって何?・・・ずっと食ってからも帰りの湘南新宿ラインに揺られながら考えていたけど、魚介の中でもイリコに近い甘さなのかも・・・とかつれづれ感じます。節系、揚げネギ、香味油、そして・・・イリコ??などが複雑に入り交じり、ポピュラーな汁なのに、複雑な甘みを感じさせます。












【麺:もはやシルキーとしか形容のしようがない極細麺】


<しなやかさMAX!なる極細ストレート麺!これぞ「つゆそば」!>


 この麺は「すべりの良さ」「全体的な纏まり感」が最高だと思えますね!色白な極細ストレート麺が髪のように流麗に漂い、そして地肌には全粒がほのかに認められまして、風流さをまたちょびっと感じさせます。兎に角、汁との一体感が素晴らし過ぎて、スベリがどうのこうの言うより、汁と麺を同時に吸い込んでいるような感覚で食えます。スルスルと食える・・・というより、ずるずると汁もろともに食らうといった感覚かも。まさに「汁をくうための麺」と思え、「つゆそば」感覚でいっぱい!であります。








<淡い切断の感覚・・・素麺ライクな歯応え感覚>


 もはや多加水とかどうのこうのというのもおこがましい感じ。スパスパと切れる以上に淡い切断の感覚です。例えるなら「素麺」感覚。悪い意味ではなく、しなやかさがMAXになったとでもいうような。いやこのサイズなら冷や麦か? なので奥歯ですり潰すという感覚は少なく、臼歯でプレスして、すぐ飲込むような感覚。異様に早くすすり食えて、先客をごぼうぬきして早々に食いきって「ごちそうさま」と立ち去る私でありました。いやはや・・・そばは飲み物であります。







【具:特別なところがないのに、きっちりとした作り込みに特別なものを感じるかも】


<付け入る隙のない教科書的なバラ肉チャーシュー>


 カウンター席の高台に仕込み済のチャーシュー棒がたくさん置かれてありまして、目の前はチャーシュー祭り状態。一本をお中元にどこかに贈ろうかと空想して、目の前のチャーシュースライスを食む。いや〜・・・嬉しくなるほどに、定番的なバラロールチャーシュー!キレイな断面は言うに及ばずですが、崩れすぎないで柔らかい。脂身と肉質のバランスも良い。ほんのりな醤油ダレの浸透具合もよい。ご飯にも酒にも合う。それにサイズ感がとてもティピカルでして、厚さもろとも「教科書」的なチャーシュー!これなら何枚でも食える。やっぱり贈り物にしたい気分。









<つゆそば感覚を損なわない薬味の極細微塵>


 玉ねぎの微塵ぶりが細かくて、一見擂り下ろしたのか?と思えるほどの微細ぶりであります。これがスープに溶けると甘みが広がると言った感覚。されど、敢えて出来るだけ崩さないで食う!麺を真下からすこしたぐるように引きづり上げて、麺にできるだけ、玉ねぎ微塵を絡ませるようにし食うと旨かったりする。これは単なる思いつきでやっただけですが、揚げネギともあいまって、ちょっと旨い食い方では?と自画自賛してしまったけど、2〜3口食えばもう玉ねぎは霧散するので、後の祭り。


 しかし、スープ全体に溶け出しても、そのスープにフレッシュな甘みが広がり、濃ゆいスープ感が少し円やかになったような気がしないでもない。ゆえに、最後までゴクゴクと一気に飲み干せるし。


 そうそう、忘れそうだった。メンマはスープの中で完全に水没しておりますが、少し醤油ダレが強く染み込んだ穂先メンマタイプ。淡い塩味にあって、なかなか味のクリッピングポイントとなっていて、サクサク食えました。旨し。あと、茎ばかりの青菜(小松菜)もなかなか箸休め的に良かったと思える。いろいろ考えてみると、隅々抜け目ない完成度だったなと思う次第です。












 総じまして、「目新しさなくとも確実に惹き付けられる何か」がある一杯ですかね・・・。やはり、カリスマ性のどこかを感じさせると思うのは、先入観なのかしらん。いや・・・若いときならともかく、この年齢になって、こういう落ち着き感ある一杯がやっぱり好きと思えるこのごろ。特に、新規店舗や、最近の人気店開拓を続けるには、徐々に疲れを覚えて来て、「自分が本当に食いたいのは何?」などと考えるときには、こういうのが恋しくなるかもです。カリスマは天国で微笑んでおられるのでありましょうか。お弟子さんたちは魂引き継いでガンバっておられますよ・・・・。なので詠います!




   カリスマの
   魂受け継ぐ
   厳しさに


   裏腹なりや
   優しい味わい




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!







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