なぜか・・・日曜日にオフィス街に居る私。日曜日には仕事がしたくないものですね・・・とぼやきつつ、何かいいことないとモチベーションが上がらないので、「らーめん稲垣(仮)」さんにいって参りました。日曜朝の通勤電車は過ごしやすくて座ってこれましたが、早く着き過ぎて、近くのQBカットで散髪してたら丁度いい時間になってしまう。せっかく気持ちよい朝の過ごし方をしたのに・・・結局、炎天下の下で行列最後尾です。
「これは何の行列ですか?大変ですね。」
「開店時間はいつですか?」
「先に食券を買ってから並ぶのですか?」
「ここ有名なの?旨いの?」
「ここの座席数は少ないの??」
・・・などと、なぜか並んでいると次々にいろんな事を聞かれてしまう私。自分でも気づかぬ間に、ラオタ・オーラを垂れ流していたのかもしれません。ワシは店員と違うっちゅーーのにと内心では思いつつ・・・、捨て置けないので、「今日は限定一本しかないですよ」と、訪ねて来た後客が券売機の別メニューボタンを押して困っているのを助けたり、残り待ち時間を聞かれて適当ーーーーー、本当に適当ーーーーーーーに答えるなどして、待ち時間をやり過ごしました。
それが本当に適当に答えたはずなのに・・・ピッタリと残り時間の予言通りに着席する私。きっとタダ者ではないと思われたことでしょう。背中から威厳を後光のように放ちながら、カウンターに着席いたしました。ここから先は、行列停滞がウソだったかのように、流れるように作業が進み、瞬く間に配膳が完了いたします。店前のPOPやご店主ブログに写真が無かったものですから、【深鶏】という名称から濃厚鶏白湯かなと思っていたら・・・裏をかかれて「清湯スープの一杯」が配膳されました。
【スープ:濃ゆいのではなく・・「深い」のです!そんな名古屋コーチンのコクがじ〜んと・・・旨し!】
<清湯が「深い」、名古屋コーチンが「深い」、濃ゆくともスッキリ!>
裏をかかれた方が実は嬉しかったりする。いえ・・・けっしてマゾっ気で言っているわけではないです。それは、このクソ暑さの中では例え旨くともヘビーな味わいだったら残そうかな・・・と内心思っていたところでしたから。しかも麺顔がすごく大人しくて、崇高系の冷しラーメンかとも思えてしまうほど。されど「大変お熱い」一杯でありまして、実に裏腹なのです。
スープが・・・なかなか鶏コク効いているのがよくわかり、神奈川淡麗系のような面持ちも連想しなくもない。黄色い鶏油の輪とゆるやかに漂うペイスリーのようなコクが麺顔をうごめきます。そして徐にレンゲですくって口に含んでみる。するとそこにはやはり【深さ】があった。
名古屋コーチンとのこと。この鶏のコクが大変純度が高いと思えるほどに崇高です。そして純度が高く濃いはずなのに、すっきりとした味わいがとても不思議な感覚。濃いのにスッキリしているというだけでは・・・・例えた気がしない。
そうか!【深い】のだと改めてメニュー名を見て思い知る!そうそう、鶏コクがとても純度が高く、深いのでありましょう。なのでアッサリ淡麗系とも違うコク豊かさを、鶏(名古屋コーチン)一本で表現している。そういうところが【深い】な〜と思うのですがいかが? なかなか、私なんかは快心の一杯だと思えるのですが。
<鶏油と塩だけでスルスル食わせる淡麗系まろ味>
個人的には「塩ラーメン」と分類しますが、いつもの「塩」というカテゴライズとも微妙に違うかもしれません。鶏の深い旨味に多少の塩補強があった程度で大変旨かったし・・・・。つまり塩気が主体というより、旨味が既に塩気を飲込んでいるような感覚。それでもスルスルと最後まで一気に飲み干せさせるのは、その塩分がとてもすっきりしていたことに他なりませんよね。
ともあれ、夏休み前ですが、味わい的には夏休みの弾けた思いのように、大変感覚的にはスパークした一杯でした。本音は暑さも冷したかったので、ゆっくりビールも!と思ったのですが、後客の炎天下行列と、900円という価格を鑑みて・・・少々尻込みした次第です。仕方ないよね。
【麺:美しいほどに旨しなシルキーストレート麺!しかも反発持ち合わせる低加水麺!】
<北海道産地粉100%の絹のような地肌感覚>
麺を箸でリフトして・・・・とても美しいと思ってしまった。何と言うか・・・ジャパン・プレミアム感というか・・・・、和を感じませんか?この麺の色白さと仄かな色合い。スープのベージュ色と淡くコントラストするような感覚。そして事実、舌触りはまさしくシルキーでありました。
加水が低いのはよくわかる。地肌のヌメッとした抵抗感がありそうでない。角麺らしい姿なのに、やや茹で上げられて膨れっ面なのか、舌触りに角ばったところがなく、貼り付き過ぎず、するするとタッチして駆け抜けて行くようなスベリ感・・・。のど越しのシルエットも実に淡く。実に麺が旨い一杯です。スープに負けていないところが秀逸ですね。
<程よい低加水っぷりがクシクシとした楽しめる食感>
旨い麺とは歯応えも見逃せないです。低加水ながら、程よい熟成を感じるしっとりとした芯の感覚。クシクシとした感覚もキープしつつ、そのテンピュールにも似た抵抗感は、「ほどよい」というしかないですね・・・。スープも後半やや吸い込んで、しなやかさを増すところも、麺の旨いタイミングです。
また後半になると、麺からスープに滲み出だす粉の風合いがあり、それがスープに混じりほんのりと霞かかる・・・・。これもスープ的にはまた面白く、小麦粉の旨さを噛みしめる瞬間です、
【具:レアな肉に酔う・・・・酒が欲しくなるほどに・・・】
<ササミか? レアチャーシューがレベルの高さを象徴します>
鶏のレアチャーシュー。・・・旨し。スープ熱でレアのバランスが壊れないようにと・・・白髪葱のベッドで少し休んでもらう。そうしながら、ほどよいタイミングで、少しづつ味わう。ラーメントッピングとしては最高なのだわ・・・・。しかし、柚子胡椒で焼酎というのにも最高に合いそうだとは思いませんか? 肉身が一房ぽろり・・というのが、侘び寂びにも通じるような(大げさ)。何にせよ、このトッピングのレベルが高いので、何だかこの一杯を象徴しているようにも思えてなりません。
<後はシンプルなトッピングでよい潔さ>
だから、あとのトッピングは、シンプルでいい。色合いも主張しなくてもいい。白髪葱も純白でいて質素でいて、時々麺に絡んでシャキシャキと言わせてもらうので十分。水菜も・・・そう多めでない方がよく、ときどき麺に絡んで青いフレッシュ感覚を放出してくれるだけでいい。そして・・・メンマは、コリコリとアピールしなくてもよく、太古の首長竜のごとく・・・・悠々と一杯の海に泳いでくれて良い。そんな穂先メンマの感覚。
総じまして、「ある意味・・・気持ちよいほどストレートな一杯!」と申せましょう。塩煮干では調布のあの一杯を思い出しますが、鶏塩としては、なかなか比類するものがそう容易に思いつかないのですが・・・・(単に知らんだけかもしれんけど)。個人的にはストライクな一杯。期間限定でありますが・・・また今回と同じような機会が恵まれれば(それはそれで悲しいけど)、また食いたいと思います。ああ・・・なんだか結局良かったんだけど、食い終わるとやっぱり暑いわ・・・・。なので詠います!
ジリジリと
照りつく日差し
行列で
朝シャンしたのに
オヤジ汗だく
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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