ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1508】 青竹平打ち中華そば 麺壱吉兆 (東京・大井町) 中華そば+煮玉子 〜都内のリーマンオヤジを魅了する本格派自家製手打ち麺

 今回は、「大井町」。割と好きな街で、実は朝ラーでの利用頻度が多い街。最近、ラーメンも昼飯専門と化している傾向もありますが、どうもゆったりとした醤油スープを欲してしまう体調です。外出先から戻る際に、乗換に便利なのもあるのがいい。大井町で醤油でやさしいとくれば、もはや「吉兆」しか思いつかんよね〜。


  





 ランチタイムに突入したばかりに訪問するとそこは既に行列発生。店外待ちでだいたい6番目くらいになってしまった。けどここからの待ち時間が長いのは計算していなかったな・・・・。並び始めから実食まで35分はかかったかと思う。おかげで帰社時間が遅れて、オフィスに戻ったときにはどこか気まずい雰囲気を肌で感じてしまう羽目になる。


  





 それにしても、寡黙な店主と、きびきびとしたご婦人という営業スタイルは、どこか働く姿の理想形でもある。自分の得意であったり好きなことに没頭して、それを支える嫁さんというのは理想・・・なんていうと今のご時世、問題発言ととらわれるかもしれないが、ともかくラーメンもそうだが、店スタイルもトラディショナルな感覚が好きだ。なので女性客は皆無。平均年齢40前後のリーマンが主体で、あとはご年配と学生が少々という客層。こういう客層に埋もれるのも実は気が楽でいい。まー、兎に角時間を店先でつぶしましたよ。おかげでスマホの電池がより一層残り少なくなりましたが・・・。そんな間延びしたタイミングで配膳されたのだが、いやはや、配膳さえるとそういう気分が一新されるね!


 Oh!久しぶりに会った麺顔なのに、馴染み過ぎなほど語りかけるような感覚!もはやアートな面構え!旨し!









【スープ:ハンドメイドとトラディショナルが織りなす、オーディナリーな醤油感がナイス!】


<醤油の円やかさと鶏油のまったりさの黄金比のような汁感覚>


 それにしてもこの麺顔を悪く言う日本人はいないだろう・・・。何というか田舎の里山といった穏やかな風貌がやけに眩しい。だけど作り込み感のレベル度は都内有数といったところもあり、純朴ともまた言い切れない美しさも兼ね備えますな。


 このスープはひと啜りするだけで、分かりやすい和みを感じます。豚コクも豊かだと思うが、基本的には鶏ガラ系がゆったりとゆらぎわたる清湯系。特に仕上げに少しばかり投入される鶏油がなんとも、きっぱりとしたコクが深い。この鶏の旨みが甘くもあり、塩気を極限まで角を丸めるような仕上がりを醸し出すかもです。


 そして醤油ダレのキッパリとした感覚もいい感じ。カエシ度合は多少の節回しと鶏コクで角が丸まっているが、風味と後味にどこかしら醸造感を感じる。これがまた麺に合うという感覚で、鶏油とは黄金比とも思えるナイスなバランス感覚なんです。






<麺の風合いが映ってより優しく感じる>


 スープは、食べ始めもキリリとして好きなのだけど、後半の汁が麺の風合いが交じり合ったのもなかなか好きです。クリア度は当初よりも落ちるのだけど、麺の小麦風味がほんのりと乗り移ったような感じがして、胃に染みこむ〜っていう感じがして実にいい。麺の風合いがいいと、スープにも好影響という仕組みであるね・・・。









【麺:実にティピカルなシルエット!そんなランダム・ウェーブがラブリーなのだ】


<The 平打ち縮れ!といった王道な不規則な極縮れがハンドメイド感高める>


 店名由来の青竹手打ち麺そのものな風貌。千切れ度合がハンパなく、そして縮れ風合いが素朴さをより深く感じさせる。この麺は意外とゆで時間がかかるみたい。おおきな茹で釜で、大量なお湯で泳がせながら茹でるよう。麺釜は茹でている最中は蓋で密閉されており、麺は高温高圧力の中で強く茹であげられる。ご店主は、タイマーなど無粋とばかりに、すべて肌感覚で茹で状態を見極めているご様子。いやはや、職人気質を感じる部分です。


 実際の茹であがりは、少しばかり柔らかめ。それが思いのほか、多加水麺であっても、スパスパと食わせる千切れが小気味よい。そして、奥歯での歯応えは適当にモチモチっとしたニュアンスがある程度で、実は淡泊にクチリと潰れる感覚も大きい。単にアミューズメント性だけを追い求めた安っぽいモチモチ度とは違う、風流な弾力というと変だろうか・・・・。






<多加水でやや柔らかいタッチでしなり、波を打ち、駆け抜ける・・・そんな滑り感覚>


 この柔らかいタッチが嬉しい。啜り上げる度に、うねりが、縮れが、波打ちが、内頬をトゥルトゥルと高速に刺激して喉奥へと駆け抜けていくのが快感であります。多加水にも麺密度が高いものがあってカッツリした感じを与えるのもあるけど、そんなに強く潰し恋が過ぎないという程度感も、全体的にゆったりと感じさせる由縁ですな〜・・・。





【具:作りがパーフェクトなトッピング!オールマイティーに思える旨さ】


<実にしっかりと作り込まれた肉、味もさることながら風味がよろしい>


 この店では、「中華そば」と「支那そば」という2枚看板があるのだが、50円ばかり支那そばの方がお高い。魚介風味がより効いているとのことだが、こちら方にも強く興味をもつ。ところが、中華そばは肉は2枚入りということで、こんな単純な理由で中華そばにしてみたが、どうも周りも中華そばの方が出るようだ。


 でこの肉だが、なかなかしっかりと作り込まれたいい肉感覚をしていて、ごはんにも酒のアテにも両方通用しそうなロース肉。繊維にそって縦に割れやすく、そしてかみしめると肉自体の味と漬け込みタレの風合がふわっと滲み出て旨し。さらにそれだけではなく、汁に浸っているというのに、一部分で燻製のような風味感も兼ね備えるのだが・・・、こいつは旨かった。テクニックを非常に感じるところだ。







<ほぼ完璧!?漬け込みの浸透と茹で加減が絶妙の味玉旨し>


 チャーシューのテクニックを感じたところで味玉も食むが、ここでも腕前が際立つ。黄身の茹で上げ加減が絶妙であるし、また芯の周囲が微妙に冷たいという感じは一切ない。トロリとした感覚とジェル状な感覚の中間的な気味の状態が、漬け込みタレがよく染みていて非常に旨い!白身部分も薄らと褐色に染まり、それも旨し。ほぼ完璧な煮玉子ではなかろうか。この味玉は、追加注文しておくことをお勧めいたいします。







 総じまして、「都内のリーマンオヤジを魅了する本格派自家製手打ち麺」と言えましょうか? 私の済む三多摩地区には、孫市というのもあったりして好きだし、また町田界隈にもいい感じの手もみ風もあり、この半年の間にはとても興味が尽きない分野であります。おそらくまた近いうちに、似たものを食うと思います。


 それにしても、ランチタイムの混雑とはいえ、少々待ち時間が長いかな・・・・。春でよかった。冬だったら、路地裏で暗いこともあり、行列はつらそうかも。順番を待つ間、路地から空を見上げて青葉の季節を早や思う。そんな暖かな風と、この麺顔が非常にマッチする時間は、ゆっくりと過ぎゆく・・・・。なので詠います!



   昼時の
   薫風感じる
   青空に


   路地裏見上げる
   行列しながら



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!




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