ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1500】 麺匠 竹中 (東京・桜台) 淡麗鶏だしラーメン

 西武池袋線は、中々魅力的な店が多く、通いたい店やら新規開拓宿題店が目白押しです。練馬駅は、大江戸線やバスなどアクセスにそこそこ工夫ができますので、それでもちょくちょくと訪問しています。しかし、「桜台」「江古田」って不便なのにいい店が多いように思えてなりません。こういう歯がゆさ、鬱憤が溜まったのでしょうか、今回は、桜台に休日突撃してみました。







 狙いは「麺匠 竹中」。開店して日が浅いなか、なかなかの評判を聞きつけております。それでも、二郎や、破顔、美志満、まるよし商店など魅力的な店を袖にして突撃するには、相当の後ろ髪が引きずられます。特に、まるよし商店は、開店のかなり前から行列が発生しているようで、そこまでいくとファンを通り越してもはや信者であるな・・・。そんなことを考えて竹中へ向かうと、そこは先客ゼロで誠に静かなムードでありました。


  





 ラーメン屋というより、バーというか小綺麗な飲み屋という雰囲気。黒を基調にした店内と静かなBGMがとても落ち着きを感じる店内。厨房にたつご店主も御若く、カッコイイではないか。最近、こういう若くてハイセンスなラーメンが増えていることは、実にありがたい。業界にとってもいい傾向であります。狙いは、「淡麗鶏だしラーメン」。もう名前だけでも好みな感覚。事実、実食してみると予感は当たったと言わざるを得ないね〜。



 これはナイス!スープの淡麗さが染みる上に、麺も肉も「マイ好み」やないの!これはメニュー制覇したい!旨し!











【スープ:まさに淡麗が気持ちよい鶏のコク!その他味のプラス感が非常にバランス感あってナイス!】


<まさに文字通りの淡麗な鶏だしが響くスープ!ほんのり魚介も落ち着く感覚でナイス!>


 配膳の瞬間、いかにもニューウェイブ風なキッパリとした麺顔が男前!(何となくだかそう思う)。白ネギのトッピングの置き方にナチュラルさを装った計算も感じますし、青ネギも薬味というより彩り重視の存在感で、どこかしら飾りの演出を感じます。そして、トップには黄色い柚子皮がキラリとひと欠片置かれいて、ぴっちりと演出されているかと思えば、全体的にはシャギーな風貌。これは、店内の雰囲気とあわせて考えれば、桜台っぽくは全然ありえないハイセンスを感じます(桜台には悪意はありません)。


 かなりキレイに鶏コクが滲み出しています。レンゲでスープをすくいとれば、そこにはキラキラとした鶏油の透き通ったエキスが、大小の輪となって無数に広がります。そして味わうと、なんとも淡麗でいて、そしてスッキリとしたコクの豊かなことか!鶏コクの旨味自体に甘みすら覚えます。


 鶏系の華やかをぐぐっと落ち着かせた雰囲気にもっていくのが、仄かな魚介の存在かと勝手に感じるのですが、真偽はいかに。引き締めるのではなく、身近な落ち着き感と崇高感がスパイラルするかのイメージが脳裏で膨らみます。うっすらな霞のようなエキスにそれを思うのか? これは中々ワクワク感を高める淡麗鶏出汁ですね〜・・・。






<甘く香ばしい焦がしネギの風味!そして醤油ダレの円やかさでコク深い甘みにうっとり!>


 焦がしネギは、麻薬的に好きなのですが、それ一面に支配され易いというのもまた個性である扱いにテクニックが必要なツールと思います。しかし、ここではそんな支配感は感じられません。焦がしネギの甘みと香ばしさを存在は感じますが、それが極めて仄かな仕上げであり、鶏出汁中心としたベースの旨味をかき乱したりはしません。非常に引き際がよろしい。その上、引き際が良い為に、飾り程度と思っていた柚子皮が、とても風味よく味わいと香りに貢献していると思えます。


 醤油ダレも円やかに広がりますね〜。醤油の感覚は、醸造感ある酸味とは違っていて、円やかな甘みと感じる部類です。これはまたなかなか・・・。風味がとても全体的にいろいろありながらもバランスよくまとまっているという感じがいたしまして、最近の新店舗としては、これまた類い稀なる質実さも感じます。どこかで食った崇高系な一杯!という感覚すらあります。











【麺:しなやかなシルキーさがありつつ、風合いをもたらす低加水な麺がナイス!】


<中々の風味麺!細くストレート感あるシルキーさ!そして低めな加水感>


 スープのハイセンスぶりに共感を覚えますが、一方の麺にも同様のものを隠せません。熟成粉感の風味とシルキーな滑らかさがたまりません。風合い的に、加水のやや低い感覚を覚えますが、全体のしなりとか、啜り加減がとてもシルキーと感じます。潰し込みはそう感じないのに、前半はクツリとした淡い千切りの感覚も冴えます。視認しても認められない、アルデンテ越えの低反発感がありながら、束になって奥歯でプレスする感覚は、それなりに緩いテンピュール感がありますし、これはなかなかの崇高な雰囲気を持ち合わせる麺ですね。






<汁を少し吸った方がしなやか!支那そばな雰囲気を醸し出す崇高なフィーリング>


 しかも、後半になって汁を少し吸い込んでからのクチリとした淡白になった歯応えになってからは、よりしなやかさにアクセルがかかります。割りと細めなストレート麺であることから、どことなく支那そばっぽい感覚も覚えるのですが・・・。


 どうも品質とボリュームというのは反比例するように思える麺の量。150gはないだろうなと思えるボリュームですが、味玉を控えて麺大盛りに切り替えるか、いやいやテクニックの存分を追求して麺控えめで味玉投入かは、悩むところです。その日の気分と言ったところか。ともかく、風味と歯応え、そしてしなやかさのバランスは、なかなかであります。






【具:なぜだか今日は、レアチャーシューな気分・・・】


<一品として饗せられてもおかしくないレアチャーシューが盛り上げる>


 かなり好みであります、このレア・チャーシュー。肉の味わいが旨いと本当に思えます。実は、食の前半ですべて一気に平らげてしまいました。放置による熱の浸透でレアバランスが崩れるのが非常にもったいないと思ったからですが、なぜかこの肉はラーメントッピングの範疇とは別の方が生きる気がして・・・。


 ロース肉の繊維解れの具合が、いつものラーメントッピング感とはどこか別物的な崇高さを感じてしまいます。そして、完全に編み目でない焼き目が、何故か野趣を感じさせます。歯応えがまた、柔らかさの中に、肉レアの保全された弾力を感じるようなイメージをかき立てまして、思わず顔が緩むというもんです。これはイケてる!金だしてももっと食いたい!ワインくれ!というような出来具合であります(なんでだか、赤より白が合いそう・・・・もともと白好きなんだけど)。






<一方で、黄身が破裂するほど緩やかな味玉>


 嗚呼・・・、やってしもうた!興奮のあまり、味玉を食むパワー、咀嚼の瞬発が過ぎたようでして、「ガブ!」と噛んだら白身が破裂して、トロトロな黄身が飛び散ってしまったという顛末。その飛沫の最高飛距離は、ランチョンマットを超えたホームランでして、テーブルセットの手前にまで達してしまいました。即座にウェットティッシュでそそくさと掃除しましたが、後の祭り。みなさま、私のようなことはないとは思いますが、御気をつけあそばせです。あとは、トロトロ黄身がスープに溶け込んでしまって、やや「月見そば」状態になってしまったのが残念。自分自身の責任なのでしかたないが・・・・。






 というわけで、味玉の印象は霧散してしまって、実にもったいないことをしてしまった・・・・。







 総じまして、「激戦区に新星あらわる崇高系鶏そば」という感覚です。これは、応援したいが場所的にリピートしずらいぞ!

 それにしても、桜台は贅沢だ。「まるよし」に至っては、松戸とみ田を彷彿とする開店前の行列である一方、「二郎」もなかなか手強い上に、「破顔」もコアなファンを獲得している。そして崇高系なら、「美志満」がある。さらに、近隣の年配や家族連れはどうも、「坂内」が気楽で食えるようで人気であります。これは手厳しいが、地道に頑張っていただきたい! 平日に、ちょっと飲み(酒)をラインナップ増やして、あのチャーシューで飲むというのは、この界隈どこにでも出来ないので、そんなアピールも良いかもですが、これは余計なお世話と言ったところか・・・。でも応援してまっせ!なので詠います!
 


   晩春の
   竹の伸びゆく
   脈動也


   プチ激戦区に
   淡麗鶏出汁



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!




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