ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1484】 つじ田 奥の院 (東京・飯田橋) 煮干蕎麦


 女性エグゼクティブとのつき合い方って、これまであまり考えたことは無かったけれど、難しいことなのかもしれない。これまで幾度もそういう機会はあったけれど、性別のことなど全く気にせず仕事をして来た。ですが最近、いかにもバリバリでリーダーシップの塊のような女性エグゼクティブと最近ぶつかりまして、すごいカウンターパンチを食らったかのような衝撃を受けております。仮にそのエグゼクティブが男性だったら、こうも衝撃を感じたのだろうか?と思うと複雑な気持ち。とにかく筋道をキッパリとつける方でありまして、指摘受けることが理にかなっています。なんだかとても自分がチャラ男に思えて自己嫌悪。嗚呼、頑張ったけれど一蹴。こうなればスッポンのように食らいついてやると気を引き締めます。





 ・・・・などと思ってみたもののだな・・・・そうは簡単に気持ちの整理がつかんのよ!今日だけは負けは負けとして、どこかで呑んだくれるか、刺激的なラーメンを食って憂さを晴らそうと帰りの山手線の中でスマホをいじっておりました。すると、「つじ田 奥の院」なる新店舗を発見!。調べてみると「極ニボ」のお店の様子。昼間は、仕事でいいカウンターパンチを食らったから、この憂さ晴らしには「極濃ニボパンチ」で気持ちよくノックダウンされて、今日一日というリングを去りたいと思いまして訪問を決意です(敗者は敗者だからしかたねえ)。



 しかし現地に着くがしばらく呆然。スマホGPSでは、つじ田飯田橋店を指すのみ。あれれ?と周囲をあちこちさがしますと、角を曲がったところを更に奥まったところに、このお店がある。まさに「奥の院」。入り口に近づいていくと券売機が目につく。


  




 さて何を選ぼうかと眺めると煮干一本勝負の潔さ!迷うもクソも並か上しかないじゃん!と思っていたところに、店員さんが出て来てご案内されて店内へと誘導されます。店内は、小料理屋の雰囲気で整然としています。ラーメン職人なのか、板さんなのか、そんな境い目がありません。静かに煮干蕎麦を食うしかないその空間は、どこか大人びていて、むしろ居心地の良さすらも感じるのが実にいい。大衆中華そばもいいけれど、こういう少し格式だった一杯というのも、実に捨てがたい。


 などと思っていると配膳がいきなり完了で、まったりとした気分がいきなり、レビュアーモードに切り替わります。・・・・・やはり実物の濃厚迫力は違うわと思える。そのプレゼンスに多少圧倒されながらも、啜って心の中で叫ぶことは以下の通り!



 うお〜っ!見るからに煮干を感じるモスグリーンな麺顔に圧倒!ある意味煮干の新しい方向性を感じますやん!そして旨し!










【スープ:超濃厚ニボニボ感が崇高にシルキー・・・・つじ田奥座敷的な仕上げがナイス!】


<遠慮ないニボニボ感!濃ゆいエキスで深緑色漂う極煮干>


 配膳の瞬間!まずはその深い煮干エキス漂う深緑色のスープに、食う前からガッツリ感という圧迫を受ける感じがいたします。ひょっとして、世界堂かITOYAに行けば「ダーク・ニボシ・グリーン」という色のポスターカラーが売っているかもしれない・・・。そんな、既に既定路線のような毅然たるプレゼンスを感じさせるスープカラーです。これを見て、あの大泉学園から板橋区へ引っ越したニボシ名店を彷彿とさせる色合いに、気持ちを引き締めます。


 さて、一口目。まだフレッシュな味蕾で感じる味わいは、煮干のちょいパンチを感じる、ジトッとした苦みと旨味とコクの濃厚たるバランス感が広がります。そして鼻に抜ける香ばしさが、いかにもニボニボ〜♬とした、魚エキス風合いを感じさせる。いや〜、さすがに濃いわ〜、なんて感じて次の二口目に入ると、やや表層より下のベースが表に出て来て、またひと味違う風合いをずばっと感じる。「鶏>豚」という感覚の動物系の煮出汁がサラサラ〜としているようで、コク味わいはまったりとした感覚です。されどメインは煮干エキスの味わいであることには変わりない。動物系は、あくまで下支え的なのでありますが、一般的にはよくベース出汁が取れていると思われます。







<煮干エキス層を潜れば、キッパリとした醤油のカエシ!キリリ感とスムーズ感>


 煮干エキスの風合いとその濃さとのバランス感覚が、この一杯の命。そして、次なるテーマとすれば、それは「塩気」でありましょう。この煮干ニュアンスなら、比較対象としては、「伊藤系」でしょうが、伊藤系よりは塩味の輪郭は強めだったかな〜なんて実は思っている次第。しかし、塩っぱくはない。


 醤油の発酵由来の塩気がとても煮干に気持ちよく結びついている。結構エッジが効いている塩気と思っていたけど、その通りな部分もあったけど、コラーゲン感がカエシの行き過ぎるところを旨くカバーしているようにも感じる。そしてコラーゲン感が舌の感覚を通り過ぎたあとに、キリリとした塩気が広がるという感覚。


 全体的には、「つじ田」らしいハイレベルな仕上がり具合が、このスープにおいては、「なかなかやるやん!」と正直思った。豚魚系での豚骨ベースがメインな味の建て付けから、煮干の風合いで一気に多い尽くすというのは、実に大胆で、「つじ田」らしいかなと、後になってじわじわと思えて来ます。










【麺:つじ田アイデンティティと、極ニボ系特有の低加水系とのバランス感を感じる逸品】


<固めを意識した茹で上げコントロール!クシリとした歯応え>


 さて、麺も中々いい仕事ぶりなのであります。極煮干にはクッシリ低加水麺がお似合いと確立したのが「伊藤系」。なら、ちょっとスープもそうだったけど、麺も明らかに伊藤系とは売り込むフィールドが違うと感じてしまう。


 ナイスな茹で上げコントロールは、一度目で麺をリフトした瞬間から確信します。捩れ度が少ない流麗な麺の姿。そこに見事に、表面のうっすら表層に透明感を感じてしまう。その表層透明感ある段階が、一番にこの麺の歯応えを豊かに感じるポイントです。前歯を差し込んでクン二リ〜とした歯応えで、いつものスパスパ感とは違いまうかな・・・。そして奥歯でのすり潰しプレスの段階では、クシリクシリと咀嚼のピッチをどことなく永く感じる。







<予想以上に汁を吸いて、しなやかなスベリ>


 前半の「地肌に透明な表層を感じる」時点では、スベリは良い。しかし、麺のしなやかさに一部足りぬかと思うところは、を吸い出したときの「柔らかいコシ付き」。それが、後半になって汁をやや吸い出してから、それを補完するかのごときです。元々、地肌はきめ細かいので、しなやかさが加われば、スベリは良いに決まっている。極煮干と言えども、ドロドロしているわけではなく、むしろサラサラしているので、スルスルとしなやかに喉奥へとスベリ落ちてゆく感覚が、非常にナイスと言えましょう。







【具:「丁寧な質感」を如実に感じます、肉にもメンマにも】


<煮干感にコンビネーション良いクッシリ肉>


 注文を受ける度に切り落とすスタイル。どことなく板前チックなところを感じます。さてこの肉ですが、モモ部分か?筋肉質の目の詰まった肉質部分を、程よい歯応えとクッシリ加減な柔らかさで、噛んで味わいつくすという感覚の肉です。余分な脂を削ぎ落とした分、濃厚なニボのエキスが繊維のスキマに入り込むようにも思えます。深い醤油色した周囲の染み込みとは裏腹に、薄味なのがじつにいい。これはお酒とも相性が良さそうであります。一旦軽く鎮めてから、ハグっと頂く。和の感覚でキッチリとした仕事を感じるチャーシューです。美味い。






<深い醤油味染みたメンマもスープに埋れない主張>


 これほど主張度が高いスープにあって、トッピングの中でも脇役的なメンマは、印象が埋もれてしまうだろうと何となく感じていたのですが、さにあらず。深い醤油ダレに染まった見栄えもありましょうが、その味わいは意外に軽やかで香ばしさすら感じる。そして、ややコリコリっとした食感が爽やかに感じてしまう。濃厚な個性に埋もれずしっかりと脇役の仕事をしております。品質感あって美味い。







 総じまして、つじ田奥座敷的な・・・壮大なニボニボトライアル」と言えましょうか。このような濃厚煮干専門でさらっと東京ど真ん中に1店舗構えてしまうところに・・・つじ田らしいブランドの凄さを感じます。だって、通常のお店だったら、まずは「限定」で既存店舗でトライアルして、評判良かったらレギュラーメニュー追加というのが関の山だもん。また、メニューを絞って、雰囲気高めて・・・・というところにも、マーケティングを感じますしね。この店のターゲット客層としては、私などはどハマりだと思いますが、レビュー登録やブログなどやっておると色々新規探索が宿命なところもありますし、集中的に通うというわけには行かないかもしれません。だけど、定点観測はしたい店。今後の発展を期待しております。なので詠います!




   イイおとな
   甘さと苦味も
   併せ持つ


   おとな隠れ家
   アダルト煮干




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






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