ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1473】 麺処 直久 三田店 (東京・田町) 純鶏らーめん・醤油

 年度が明けて、新体制やらいろいろと私以外の周りだけが、ごろごろと変わってしまって・・・・いいのか悪いのかプチ浦島な状態のこの頃。私の仕事って回りと連動してやるものが殆どだから、回りがバタついているととばっちりを食いやすい立場であります。そんなこんなで、この日も昼飯時間も会議と相成り、朝も資料作りで追われ飯抜いたものですから、ふらふらであります。


  



 「ちょっと飯食ってすぐ戻ります」と言えど、品川〜新橋エリアしか頭になし。今日はコッテリしたものを食うか!と、田町の慶応仲通りある、三田製麺所本店を目指します。ところが、道中で目新しい店を発見し茫然。あ、あの「直久」やん。通り過ぎようと思えど、看板にある「570円」の文字にちょっと釘づけになってしまいます。歓送迎会続きで金欠な今日この頃、マネーセイブな気分でこちらに方向転換です。まあ、ふらっと入って当り!という記憶もそれほどなく、普通にレビせず流そうかとも思ったのですが、ちょいとコスパに魅了されまして、レビュー魂が呼び覚まされた次第。今回も啜って食って、心の中で叫びます。



 おお・・・、狭い路地裏新店登場!と思ったら、コスパ高めな鶏清湯のお店。ほのぼの旨し!


【スープ:格安感覚ある中でしみじみとした鶏油と醤油の艶やかさが広がります】


<色合い艶やかで東京中華そば醤油らしい、カエシの柔らかいエッジング


 昼下がりのピークアウト時とは言え、そこそこ外回り組の休憩も兼ねたランチタイムでして、8割方が埋まっているという盛況ぶり。もともとサラリーマンも多いエリアなので、当れば長続きしそうな場所ですね。三田慶応仲通り商店街とはそういうところです。その中でも割と人通りが多い路地なのがラッキーかもしれません。その分競合多いですが・・・。


 さて「直久」ブランドは思えば初めてです。最近出店拡大路線のようですが、どうも駅構内の店舗イメージが個人的には強かったのですが、入店して席を進められるとそこには、「創業大正三年 銀座 直久」と誇らしげな表札が鎮座いたしております。割と歴史と格調があったのねと認識を改めますが、そこはやっぱり街中の資本系ラーメン店といったところです。


 少々穿った見方で、デフォルトの「純鶏らーめん(醤油)」を頂きますが、いやいや・・・・中々深くて透明感のある醤油の色合いと油の浮具合が、どうしてどうして艶っぽいではありませんか!価格570円の値ごろ感が高まるイメージです。東京中華そばによくある醤油色の深みと言いたいところですが、どことなく鶏油のせいなのかワックスのかかったような煌びやかな感覚。レンゲで啜ると・・・・なるほど醤油ダレに発酵由来の塩気をじわっと感じる。そして酸味はほどほどで低く、それよりも後味に甘味を感じるようなタレの輪郭が印象的です。無化調とはいえませんがしっかりとした醤油のボディー感を与えます。悪くないです。





<ほんのりな鶏コクの甘さと、意外に響く薬味の味わい>


 純鶏・・・とくれば、丸鶏の出汁豊かな旨みを連想しますが、そんなに崇高なものを570円の中に求めるのは酷というもの。されど、嗚呼、鶏醤油だ〜と感じさせる安心感はありまして、鶏油とは別に淡い鶏煮出汁の風合いも確かに感じる。主要なパーツはセンターキッチン化されておるのでしょうが、中々な風合いと申せましょう。


 されど、薬味がとても響くのねと感じる。ネギ大好きな私なのでさして問題ないのですが、わずかなネギに、鶏油以外の鶏出汁が少しネギ風合いに染まって弱まるような感覚。まぁ気にするほどでもありませんかな。




【麺:マスプロ感覚やや低く、しなやか&熟成度も程よく感じるストレート細麺】


<やや多系な加水率と熟成感あるしなやかさ>


 自製麺工場での製作とお見受けしますが、この麺を食っている時点で、自分の冒頭にネガだった部分が剥がれ落ちました。駅ナカイメージだと「あじさい茶屋390円中華そば」と同類なるイメージがあったのですが、この麺は明らかにそれらとは一線を画します。支那そばに近いようなストレート細麺でして、加水はやや高め。スパスパと小気味よく前歯でリズミカルに切れますし、奥歯でのすり潰しはクチリと軽やかで淡泊です。束を多めにして食うタイプですかな。粉の風合いというより、歯ごたえのしなやかさに、熟成っぽいものを感じようとすれば感じられるかもです。





<スルスルと抵抗少なく汁を吸い込みやすいスベリ心地>


 もともと汁を吸いやすいタイプだと思います。またその上、細麺同志がぴたりと張り付きあい纏まりやすい。スープの持ち上げがよくてスベリがとてもスムースです。地肌も艶やかですし抵抗するもの一切なしですな。後半になればなるほどスープの浸透が進み物腰がしなやか度を増します。


  



【具:2種チャーシューと海苔の香り!ツボは押さえてますね】


<ややセンターキッチン感あるものの鶏チャーのパフパフ度は上手く表現>


 やや小ぶりであるものの、きちっと2種のチャーシューを備えております。豚チャーシューの方は、脂分が少ないロースかモモの部位で、歯ごたえをしっかりと感じて肉味を楽しむタイプ。一方の鶏チャーシューは、胸肉あたりの柔らかい肉質でして、味付けも仄かで、スープ吸い込みをやや計算したかのような淡い塩気でありました。噛んで歯型を付けて、後で確認してみたくなるような「パフッ」とした弾力と感じました。




<何やら久しぶりな懐かしさを感じる海苔の風合い>


 海苔の風合いがここ最近になかったような感覚。関西では時々、味付け海苔が浮かんでいることがあり、それが嫌で昔は海苔否定派だったのです。ですが、関東にきて感性が変るというか、焼き海苔の旨さに目覚めて、いつでも海苔追加をしていた時期もありました。今回は、その味付け海苔はもとより、いつもの焼き海苔ともまた違った風合いでして、昔食べたことのある海苔?という感覚で懐かしかった。とても磯っぽい風味で香ばし過ぎないという感覚。何海苔かわからん・・・。



 総じまして、「ちょっとお金がない時には直久へ直行!」というような利便性の高さに少々魅了されました。


 ワンコインラーメンに近い親しみの良さと、専門店なりの付加価値の高さ、そしてこの一杯については価格の値ごろ感がとてもバランス良くまとまっているかと思います。チャーハン+餃子で英世一枚でおつり来ますし、個人的には重宝しそうですし。特に、今回のような時間ズレで一人ゆっくりと頂く格安ラーメンは格別であります。なので詠います!


   やれやれと
   会議長引き
   遅ランチ


   ピークアウトの
   気怠さ楽し


 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



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