ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1471】 麺屋一燈 ラゾーナ川崎店 (神奈川・川崎) サクマ式鯵のニボやん <期間限定:〜4/5土>

 年度末最終日になればこそ、ジタバタするものです。その上に、組織やら人事やらいろいろ周囲がめまぐるしく変化すると、あれこれと仕事が突発的に増えたりします。突然に午前中で外出するはめになり、トンボ帰りでまた戻ってこいということに。非効率的なことが、効率的に進めねばならないタイミングに限っておこったりするのは、皮肉なものです。


 しかし、春の桜をとても感じることができて、精神的にはどこか落ち着いている。桜は日本人の心をつかみますね〜。出来ることなら、食後に公園の桜の木の下で、桜餅とお茶でゆっくりしたいところですが、そんなのムリムリ!悔しいね〜・・・・。悔しさまぎれに、乗り継ぎの川崎で途中下車して、一燈で落ち着くこととさせていただきました(はい、こじつけです)。 


  



 それにしても、平日お昼時のショッピングモールにサラリーマンは不似合です。ガラガラのフードコートに、中年スーツ姿のラオタ(私)が入口で仁王立ち。営業妨害する気はありません。つかつかっと一燈のカウンターへわき目もふらず突撃したとたん、限定品の告知があったものだから、体は無条件に反応するのね。「サクマ式ください!!」と前のめりなオーダーを通しますが、こんな勢いは仕事の方にとっておきたいが、全くアホな私丸出しです。ラゾーナ川崎店では、テーブル席以外に奥まったところにカウンター席がありまして、そこに着席。しばし待つこと7分程度で、わざわざ配膳いただきました(客少ないからかな)。一通り撮影を終えて、ひと啜り!やっぱ旨いわ!私は、心の中で叫びます!

 めさめさ旨いがな!疾風潜り抜けてきたかいありましたがな!爽やか煮干しが口の中で春を誘う!旨し!





【スープ:まさに春の塩煮干しといった爽快で軽やかな煮干し、そしてしっかりした旨み!】


<爽やかな塩気と軽やかな煮干し感覚でさらっと食える>


 しかし毎度こちらを訪れると、フードコートでこの品質には唸らざるを得ません。本店には本店の良さとか、緊張感があってそれをここで追い求めてはタブーだとは思うものの、誠にしっかりとした質感を感じる一杯を提供するものです。いやはや感心感心。


 塩煮干しというちょこっと難しそうな題材で、こうも爽やかにニボ感を感じるとは、まさに春の煮干の香という感覚!なんだか素直ににやけてしまう。見た目はニボニボガッツリという感覚は薄く、ライト系煮干しかと感じつつも表面の油の漂いにコクっぽさを見て取れます。最初の一口目は、パンチ系がなく煮干しの軽い苦香ばしさがふわっと漂う感覚あり。そしてその苦香ばしさが塩気と結びついて旨みをきっちりと感じさせてくれます。春だからライト系という単純なものではなく、「軽さの中の最大濃度」といったニュアンスを受けてしまいます。当初の印象よりは、様々な煮干しのブレンド感を感じますし、さらっと食える工夫というのが実に満足感を与えます。引っかからない煮干しの風合いがイイネ!





<気持ちの良い濃度を保つ鶏コクで胃袋も落ち着くよう>


 魚介一辺倒でもないのが、こちらの一杯の凄さ。しっかりと動物系のコクと煮出汁を感じます。豚というより鶏系のマッタリとした感覚。それだけに、さっぱりと食わせるのに一役買っているのかもしれません。


 ニボニボした塩気というと、どうしても海鮮系のエグ味が気になるところで、それが旨みの極みと裏腹な関係。そのバランス感を取り易くしているのが鶏コラーゲンという感覚か。これにより、随分と食べやすいと思うしベーススープの安定度も計り知れます。なるほどここは何食っても旨いのは承知だが、「ニボやん」は得意技でもあり、この系列ではまさにテッパンの組み合わせなのでしたね。  




【麺:いつもながらのしなやかで高品質な細麺ストレート!小麦の風合いもくすぐる】 


<綺麗な細麺ストレート!小麦風味も香しく、クツクツと淡い歯応え>


 煮干しとくれば、少し小麦風味を感じるようなクッシリ度合を期待するものだが、着実にこの風合いを表現しておりますな。伊藤系のように濃厚さではないし、それに対抗する低加水な密度は必要ではない。されど、前歯のカツカツとした当りは期待したいところ。そんな思いでひと啜りだが、嗚呼ちゃんとした小麦風合いが広がる仕上がり感がとてもいい。軽くカツっとした当りがあって、全体的にはクツクツクツ・・・・と小気味よく感じる千切れ。小麦風合いは、断面では視認しづらいけど、麺の中心部からくるアルデンテ感が、小麦の風合いを運んでくれます。





<やや汁を吸ってシルキーと思えるしなやかなスベリ>


 そして、中程度の加水感のためか汁をやや吸いこみにかかる性質があるよう。後半は小麦の風合いよりも、汁を吸ってしなやかな風貌になり、啜り度合の滑らかさが際立つところがすごく良い。表面自体もきめ細やかであり、全体的にはシルキーといったスベリ心地がまたたまらんのです。全体的には、白い地肌が印象的であり健康そのもののよう。奥歯でクチリと潰した後は、すんなりと喉奥へとたどり着き喉奥へストンと気持ち良く落ちる。何ど食ってもいい麺ですね。

【具:こいつだけはいつの季節に食っても変わらぬ旨さと高品質】


<肩ロースの上質さはまさに旨さテッパン!>


 肩のロース肉がデカくて品質が非常に良いです。薄味系でして塩味の中に柔らかいタレの旨みと肉本来の旨さが既に一体感ありです。そして実に柔らかい。これは、酒のアテよりもラーメントッピングか、白飯には実に合う。手切りのような跡もハンドメイド感を漂わせてより旨しと思えます。デフォルト750円は高いか?と当初思えたが、このチャーシューなら値打ちはありありだと思えます。




<フレッシュ玉ねぎが食欲をさらにそそる>


 それにしても、煮干と玉ねぎ微塵との相性の良さは、誰が発見したのでしょうね・・・。軽い魚介感覚だと八王子系を連想しますが、それ以前に何か太古の法則性すら感じますな、この相性のテッパンぶりについては。煮干の苦みが玉ねぎの繊維に染みこみ、奥歯で押しつぶすと、玉ねぎの甘味と苦みが渾然となってシャリシャリシャリシャリ〜と、舌の上で滲む。煮干は天才だが、玉ねぎも天才でありますな。

 総じまして、「春の魚と言えば・・・鰆だけに非ず、煮干もまだまだいけまっせ!」という感想。ちなみに、この一杯は限定品らしくて一日30杯。4月5日土曜日までの提供とあいなるそうです。興味があればお早目に。


 さて胃袋が膨れて、会社へ戻る車窓の風景ですが、春爛漫とはこのことかというほどで、どこの桜も満開でございます。もう一日ずれてくれたら良い週末が続いたのにとも悔やみます。しかし、風も強いな・・・。雨を潜り抜けたかと思いきや今度は疾風。桜の花よ、もう少しだけ耐えて姿を見させておくれよと、心の中で小さく祈ります。なので詠います!

   疾風に
   桜気になる
   花見頃


   煮干し気になる
   春の限定

 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






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