ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1453】 丸直 (東京・新馬場) ピザソバ

 



 仕事で嫌なことあるのは当たり前とは言え、多少とも溜まるのは仕方ないと自分では思っている。だけどそういう溜まったものって、顔の表情とか言動とかで多少なりとも現れるようでして、特に気を許している家庭においては出やすいのかもしれません。うまく切り替えようとしても、それが人間だもの。しょうがない。でも、はけ口にされている家族は堪ったものではありますまい。これも分かっているのだけど、完璧にセルフコントロールはできないものです。


 その一方、実は外で働いているお父さん方って、実は昼間に家庭にいないときに一人で随分素直に家族に感謝の念を抱いているものだと思う。少なくとも私はそうであります。本当によくこんなしょうもないオッサンに人生預けてくれたわと思ったり、道端で子供を見かけては、息子の小さかったころを思い出したりしてね。本当に人生って当たり前の連続ではありませず、奇跡の積み重ねで成り立っているのかもしれません。つい3年前までは、転勤で神戸に住んでいたけど、よくも9年あまりも文句言わずついてきてくれたよな・・・・・。もっと感謝の気持ちが分かるようにしなければならないのかもしれません。






・・・などと考えながら、復活開店を知ってからいてもたってもいられず、早めに訪問させていただくことにしました。「丸直」さん。以前の北品川にあった時代は、まだ私が関西転勤時代でした。東京出張のたびにどこかで食って帰っていたあのころが懐かしい。神戸に帰る前に、品川駅から歩いて訪問し食ってから新幹線に乗り込む・・・といったことをさせていただきましたっけ。まだあのころは、関西では「Jインスパイア」が広まり出す前でしたから、こちらのそれを食ってから新幹線では死ぬ思いだったのを今でも覚えております。






 訪問時は午後8時半前後だったためか、比較的空いておりまして悠々と着席。当然「汁なし狙い」ということで、「ピザソバ」を選択。どういうわけか、他客もこれ狙いの方が多かったようで、ポツポツと同じメニューを食しておられたが、やはりこういうの今の流行なのか。女性も入りやすいようですし、新店舗らしい初々しさに包まれております。定番も旨そうだけど、創作系にやはり惹かれるお店という印象でして、ファンも確実に根付いていますよね。閉店が比較的早いためか、このタイミングでは比較的早くて、思えば太麺なのに10分もかからず配膳が完了したような記憶。そして配膳の瞬間は、自然と笑みがこぼれます。この麺顔を見ればね。そして食うとそれは期待通りの味わい!心の中で叫ぶしかない。


 うわ!めっさイタリアンやん!これは子供も大好物系なまさにピザソースな味わい!爆食いしてしまうやん!旨し!!!!









【ソース:もはや完璧にイタリアンか!?日本人好みの酸味抑えた甘味トマトソースのコクに箸がとまらん】


<いやはや・・・ラーメン要素少ないけれど、トマトソースとチーズは鉄板ですな>


 いやはや・・・これほどまでに、ラーメンのエッセンスを感じないラーメンというのも、珍しい気がいたします。おそらく、マヨネーズとサラミ、そしてベビーリーフが、ラーメンたる要素をはね除けているような感覚です。トマトのフレッシュさもそれに当たるね。汁なしの行き着くところは・・・・パスタであるのかもしれませぬな。上にソースが乗っかっているか、下にソースが溜っているかの違いだけで、一旦全体をマンジャーレしてしまえば、あとは同じだものね。


 久しぶりに「タレ」「汁」を確認致したくてレンゲで幅寄せして丼の底をチェックしますと、もはやそこには、ピザソースの他何ものでもない色合いの汁が存在しますな(笑)。イタリアン・ロッソを感じさせる色合いと風合いです。味わいは・・・ほぼピザのそれに似ているものの、少し違いを言えば、「つゆだく感」が大きめだということくらい。この中にラーメン定番の旨味が配合されていても、チリ系の味わいに染められた印象。されどこれはこれでとっても旨しな汁。


 つまり、トマトソースが万能過ぎるのだわ。こいつは、ラーメンにもフィットしますし、ましてや汁なし系となると、いきなりパスタ感覚に引きずられます。そこに、チーズの味わいが合体しているとなれば、もうこれはテッパンなコンビネーションの他に何者でもありません。とろけるチーズが糸を一旦引いては、麺や全体に貼り付き溶け込む。チーズのコクが、トマトソースには最高に合う!







<マヨネーズと揚げニンニククラッシュ!倍速で食が進む>


 トマトソース系の味わいに至福な時を過ごしていると、マヨネーズとニンニクの香ばしさが目の前を通り過ぎて、眼が泳ぐ・・・という感覚。最初、麺顔を拝顔して、マヨネーズは、マヨラーだから嬉しいとしても、トマトとベビーリーフとでは、テッパン的に合うはずでしょうよ!混ぜ合わせるだけで、何とかのサラダ仕立ての一品!てのができてしまうかも。これは旨し!


 さらに揚げニンニククラッシュが、歯応えと香ばしさを与える。しかも微妙に辛さと香ばしさを引き連れて来るわけだから、思わず箸が伸びる。しかも加えて旨すぎて咀嚼を完全に終る前に、嚥下を始めて、喉奥へとストンと落とし込みます。










【麺:このパーツだけは、ラーメンのエッセンスを保ち「まぜそば」たる歯応えをキープ】


<穏やかなもっちり多加水ストレート太麺>


 ソースとトッピングについては、ラーメンとしてはアバンギャルドでありましたが、こと麺に至っては、ポピュラーであります。質実さは失っていません。街角のつけ麺屋等で、おや!と思わせる程度の「イケてる」度をキープしていると思います。前歯の切りにおいて「プツリ」という切断の刹那はいい感じですし、奥歯の適度なモチモチ感と、プリプリ過ぎない落ち着きをバランス良く持ち合わせます。


 言うなれば「穏やかなもっちり」感が、ピザソース味と対比すれば感じる。ここまで来ればパスタに近いのでは!?と思わせるようで、この麺だけは、ラーメンたる個性を見失っていない。







<チーズのもたつき低く、さらりと啜れる!パスタのごとく!>


 とろけるチーズって、子どものころから一般家庭に普及し出したような記憶。当時は、とろけている事自体がすごく食うモチベーションを高めていた素材です。なので、多少糸を引くとか、粘りがしつこいとか、スベリにくいとかの感覚は、後回しにされていたかもしれないと自分自身で感じています。今では、時と場合で良い悪いと容易に判別してしまうほど、ありふれていますが。


 このトッピングをまぜまぜしているとき、糸を引くチーズを見て、かつての感動はないな・・・と感じて、もたつきだけが気がかりでした。しかし・・・・意外にもスルスルと喉を通過したしますから、やはり「パスタみたい!」と感じてしまいます。やっぱりラーメンなのか分からなくなってきますよ、この汁なし系は!?(笑)









【具:サラダチックなスタンダード盛り付けと感じる一方で、まぜそばとしてのアバンギャルド性を感じる】


<役者揃いで切りが無い!だけどもピザ味たる一体感アリ>


 トッピングについて、これほど楽しませてくれるものはありません。


 野菜:フレッシュトマト、ベビーリーフ、生玉ねぎの微塵、赤ピーマン、黄ピーマン、青ねぎ、ブラックオリーブ
 肉類:サラミすらイス、鶏肉の小カット切り
 薬味:マヨネーズ、揚げニンニククラッシュ


 他にもあるかもしれない。まるでサラダみたいでしょ? 個性の集まりだけども混ぜ返すと一体感あるようでダイバーシティーな感覚。



<薬味も華やか!辣油と酢を封印し、タバスコとカレーパウダーで勝負!>


 さて、ここで薬味をどう投入してフィニッシュかと考えるけど・・・・ここで汁なしのテッパンとは言え、「辣油」「酢」はいかがなものかと。辣油はまだキープできても、イタリアンに酢はバルサミコみたいにイケるかもと思えて来なくもない。しかしここは、「タバスコ」と「カレーパウダー」で決めてみた! これがまた最高に合う! トマトソース系にタバスコはテッパンだけど、カレーパウダーも凄くあうぜ!






 ちなみに、こちらのテーブルセット薬味を紹介しておきます・・・
 辣油、お酢、タバスコ、一味、魚粉、醤油ダレ、塩ダレ、ブラックペッパー、カレーパウダー。いかがでしょう?いろいろ試してみては?




  


 総じまして、「イタリアの風を感じたくなったら品川区」という感じでしょうか。個人的なアクセス事情からすると、大井町のあちらの方が通いやすいが(笑)。


 されど、旧店舗時代の経験からして、他の定番メニューをまだ試していないので再訪問は確実かと思います。それに今回はトマト系だったけど、白いポタージュ系みたいな汁そばも試してみたいし。さらに、「限定」がタイムリーで出てくるようになると、心躍りますな(以前食った「直次郎(Jインスパイア)」は、今でも忘れられない)。あの名店が帰ってきた・・・ということで、ようやく今年の春の脈動を感じた次第。なので詠います!



   久方の
   夜も更けゆく
   春の日に


   静心なく
   箸が進まん



 お粗末!ということで家族に感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!




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