ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1449】 東京麺珍亭本舗 鶴巻町店 (東京・江戸川橋) 油そば+青ねぎ


 自宅で居場所がない。というか自分の部屋がないのはまだいいとして、自分だけの寛げる椅子ないのよ。で、納戸と化している部屋の整理をして自分だけのスペースを作ろうと、部屋の荷物などを整理したとある週末でございます。さすると、いろいろな忘れたけた代物が出るわ出るわ・・・。本なんか読みふけったり致しますので、一向にはかどりません。そんな中、またあのお気に入りの本を手にとってしまったから、この週も結局、計画が頓挫してしまいました。


蒼穹の昴浅田次郎


また読み入ってしまった・・・。これを読むたびに、宿命と運命との違いを痛切にかんじる。それくらい私にとって重い本なのです。


 生まれ落ちた境遇が宿命だとしたら、宿命は事実なのだから変えようがない。されどそこから先の運命なんてのは、まだまだ努力次第なところもありそうな。そんな勇気を与えてくれる名著ですよ。確かにそうだよな・・・。パラリンピックの各選手の活躍をテレビで観ると、自分が恥ずかしくなるばかりですし。まだまだ、やれることやっていないのではと、また新たに考え込む週末であります。





・・・などと考えながらも、一日中家に籠っていても仕方ない。家族が実家に帰ったのをよしとし、気分を変えて休日に神楽坂から弦巻町なるポイントを目指します。風はまだ冷たいけど、日射しがとてもよくて、春がそこまでと感じさせる日曜日でしたから、わざわざ遠い店をチョイスしました。そして歩きました。四谷から市ヶ谷、飯田橋お茶の水を中心としたこのエリアは、かつて大学受験で憧れたエリアでしたからね〜。春となれば毎年どこか切ない思いをするのです。やはりダメもとでも受けたかったな・・・。落ちてたと思うけど。


その反動か意地なのか、就職は東京にしたけど。そんなことを早春になると毎年考える。そしてどういうわけか、このアタリを歩きたくなる。そんな思いから、早稲田へ向かう道すがらのこの店に訪問。「東京麺珍亭本舗 鶴巻店」。言わずと知れた油そばの名店。もし、東京で学生生活をやっていたら、これ食ってハマってたのかな。などと感じながら、周囲の若い人たちに混じり合いながらしみじみと食う。そして、しみじみと・・・・・心の中でつぶやきます。

  






 めさめさ、染み入る・・・・・。ライトでおなじみ感たっぷりで旨いがな!また食いたいけど・・・陸の孤島でんがな・・・・・。










【タレ:まさにクリアリー!な醤油感とオイル感!!・・・そして定番たる大衆系な安心感】


<ライトでクリアーな醤油の塩気とオイルの感覚!スタンダードなタレ感覚>


 配膳は意外にも早くてものの5分程度という早業でありました。さすが食券を先に手渡すとこういういいこともあるのね。さて、最近こうも油そばを食い続けていると、麺顔からその味わいというものが予測できるというもの。特にこの麺顔は、東京の油そばたる定番な味わいを予測させます。そして、その通りであります。


 まず、麺を端で全体的に隅によせて底に溜った醤油ダレを視認。おお!煌めくようでクリアー濃いめの醤油ブラウンが安心感を誘います。醤油と油が混じり合っているようで、半分分離している。その分離した油もキラキラと透明感に溢れます。端の先端で染み込ませて、チューチューと吸って味わうと軽めの甘辛い醤油の風味が実に馴染みの味わい。


 グリグリグリ〜・・・とまぜてまぜて混ぜ尽くす!全体的に飴色に輝きだしたところでまずは2〜3本をリフトして啜り上げると・・・実に淡くてええ塩梅の塩気とライトなコクが、麺の風合いとバランスとっていて実に大衆的に旨い。肩肘張らない旨さで、おやつとして食う麺としては、秀逸ではなかろうかね〜。このままデフォルトの状態で、どこまでも食えそうにも思える。






<辣油と酢の回しかけでビシッと決まる>


 しかし、油そばたるもの、「辣油」と「酢」はつきもの。これを食べ手に調整を委ねられている食べ物。儀式的に両方を二回りほどピューっと回しかけます。理科室意外でこの容器は見たことが無い、この薬味入れ物だね。


 やはり、味が締まる!よくよく考えると、醤油ダレと辣油と酢という組み合わせは、餃子ではテッパンの要素であります。今更ながら気づきましたが、ならばニンニクを投入しても成立するはず。そこで、ニンニク系の薬味を探すが・・・そこには「ニンニクソース」とあって、サウザンドレッシングを連想する・・・パステル系なオレンジ色をしたタレがある。


 「・・・・・・・・・(考える/迷う/腰が引ける)、やめとこ!」


  




 ビールでも飲んでいたら勢いで投入したのだが、たまたま壁にあった注意書きに「すこし好みが分かれます」などと表現されていたからね・・・。おまけに、唐辛子のポットにはハバネロ入りで「危険」という表現もされとる。スタンダードで決まっているバランスを崩さないでそのまま食い続けてフィニッシュ。ジャンキーな気分の時にトライしてみたい。







【麺:大盛りを注文しても胃にもたれないライトな感覚!そして超高速なスベリ感がナイス!!】


<非常に高速感を覚えるツルツルすべりが快感>


 いろいろこの手の油そばを食い続けて来た中で、かなり高速系なスベリではなかろうか。麺自体の茹で汁残りなぬるつきが一切感じないし、そこにライト系なオイルがさささーーーーっと表面をコーティングしているような感じ。そういえば、茹で上げで、テボを引き上げる度に、「ブゥォーーーーーー!」というドライヤー的な音が響きますが、業務用に湯切りマシーンか何かあるのでしょうかね。


 オイルもどこか植物油かサラダオイルのようなライトなスルスル感があるし、麺の地肌感とそのオイル特製から、スベリが相乗的に高速にさせると思われます。うう・・・・社内起案や稟議もこういう風に高速に回したいわ・・・(今週末はボスキャラ対決やで・・・)。







<潰しこみ低めな多加水系で、クチリとした歯ごたえ>


 水が変われば性格も変わるのか・・・。5年前は、クシクシな歯応え、低加水に価値を見いだしていた自分とは思えないほど、多加水のゆったりとした麺もかなり愛おしくおもえてならない。麺に関しては、歳を重ねて一層、節操ない私であります。


 ライトなオイルには、ライトな麺がちょうど良い。青ねぎがそこそこ絡んで、刻みネギがあちこちに貼り付く。そこを辣油が鼻孔をつき、酢の酸が舌をちょいと刺激する。そこに淡くクチリとする歯応えがあって、最後は喉奥へとつるるるるるーーーと落とし込む。ホントに良い週末。










【具:全体的に尖ったところがないけど、卵は試してみたい・・・】


<深くタレが染み込んだバラ肉ロールチャーシュー>


 実は肉のイメージがあまりない。まぜまぜしているうちに、ローリングが解けてしまい、柔らかい肉ゆえに解体されて麺のスキマに混じり込む。その中でも割と大きめの欠片をサルベージして単独で味わうと、わりと醤油ダレのしっかりとした染み込みを感じる。そしてバラ肉たる脂身の旨味と漬け込みタレの調和がいいと思える。次回は、チャーシュー増しでいってもいいかも。味わいとしては、白ご飯によく合うタイプであり、好きなタイプ。







<青ねぎも合うが、本命は・・・>


 さて・・・勢い余って「青ねぎ」トッピングを追加したが、最後に残ったタレと青ねぎの欠片を食うのが旨い。これも白飯に載せても旨いかもしれない。されど・・・わざわざ+100円かけたスペシャリティとしてはいささか肩すかし感があるかも。やはり、追加トッピングをするなら温泉卵であると改めて思う。予習は大切であると感じた瞬間。






 総じまして、「肩肘はらないが、なぜか時々異様に食いたくなる」系な味わいが印象的。しかも大衆的な味わいがまたクセになるという感覚です。


 しかし・・・・このロケーションはツラいな。ちょっと寄り道したくても、最寄りの駅から微妙に遠い。都心中の都心で・・・この不便さは笑える。今度いつ食えるか分からん。近くには印刷工場やら製本工場がおおいエリアで、市ヶ谷に抜けると大日本印刷があったりと、地場産業が書籍のようなこのエリア。そんな労働者に支えられた逸品か。何気にこういう雰囲気って東京ならではと思う地方出身者としては、散歩がてらに立ち寄った一杯としては印象に残るな・・・・。なので詠います!



   寒風も
   日差し暖か
   春近し


   とぼとぼ遠出で
   軽く汗かき



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



  




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富士食品工業 油そばのたれ500

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