ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1419】 旅人の木 (東京・荻窪) 油そば・中盛・とろけるチーズ

 「神は、決して越えられない苦難をお与えにならない」・・・・休日の朝、何気なくつけっぱなしにしてあったテレビから、老齢なシスターが語りかける。いつもならすぐにチャンネルを変えてしまうのだが、それもかったるくてそのままにしておいて、新聞に目をやりながら、頭半分聞き入っていた。でもさすがに本物の宗教家というのは、その言葉が染み入る。なんとなく本気モードで聞き入ってしまう自分を自覚します。たった数分の間だったけど、仕事での葛藤や、年齢を感じるというか老いとか将来に対する不安とか、それぞれに意味があるのかもと思えてくるから不思議ではないか。一見清廉で浮世離れしていると思える宗教家も、それに身を投じる前はごく普通な一般人でして、そして希有な体験もなさっての入信とあいなる。その後のいろいろな話もあったが、浮世離れしていると思っていた人ほど、実は生きてゆくあらゆる現場を見て来た証人であるのかもと思えてならない。少し目から鱗がおちた思いをしました。もっと美しいものに目を向けよう。例えば、泥沼に咲く蓮の花。泥沼の中に身を投じていても、花に目をやることを忘れてはならないのかもなと・・・・、なんかいつもとは違った雰囲気で過ごした休日の朝でした。

  





 ・・・などと考えながら、やはり私はどうしようもない俗人です。この週末もまた、こちらの「油そばシンハービール」が忘れられずまた訪問です。まったく救いようのない罪悪者です。こんな感じで、いつもの休みの日の通り、散歩は決まって書店巡りと文具店めぐり。疲れて遅めの昼飯でラーメンという生活を過ごすのです。この最後にここで「油そばシンハービール」というのが、妙に〆として決まるわけでして・・・・。なので俗人な私は、散歩も後半になると気もそぞろとなり、少し早めの訪問となってしまいます。結果として少し混雑タイムの後半に突入したわけですが、プチ混雑程度なので待つのも楽しい。

  



 訪問時、満席+待ち3名。そのうち半数が20後半から30代とおぼしきカップル。私の前客は雰囲気良い一人客なミドルな女性で、とても落ち着いた感じ。袖すり合うも多少の縁ともうしますが、なんとなく客層もええ感じ・・・・。店全体も移転してすっかり地元に馴染んだ感じです。さて、少し待ってようやく着席できたわけだが、女将さんの対応も気持ちよい。シンハービールが先に出されるがやはり旨いね〜。昼間のアルコールは凄く早く回るので、あっという間にほろ酔い気分。そんな時間感覚が好きで通いだしているわけだが、そんなタイミングで配膳が完了される。ある程度まぜまぜして、待ちきれずいざ食わん!そして、心の中で叫ぶのです。

  




 (神よお許しください・・・)
 めさ!めっさめさ、旨いやんけ!!チーズの原価なんぼやねんと思えど、プラス50円という投資は大成功やんけぇ!!!旨し!!!!







【タレ等:ちょいとした辛味とまったりした油の味、そしてチーズのまろみが旨味をスケールアップ】


<ちょいと辣油がエッジしつつも、すっきりラードで円やかな仕上げ!そこにチーズのコッテリさ!!>


 券売機を改めて見ると、油そばのボタンに「ぴり辛」のプチ表示があったのね・・・・。気がつかなかったけど、確かに教えられて分かる仄かなシャープさがあるエッジング。これが辣油だが、油そばにはテッパンな薬味。テーブルセットに辣油ボトルが無かったのはそのためだったわけだ。しかし、決してワイルドに食べさせるお店ではないため、そのシャープな辛さもどこか大人しめであり、大人の余裕という感じもありなむです。辛味がまろやか・・・・・。やはりそれは旨味成分の主体とも言える豚のエキス・・・ラードの撹拌されたとろみと結合するところがあって、マイルドな辛さへと変貌しとります。


 そのマイルドさに、今回はとろけるチーズを載せたわけでして、このラード系のまったりマイルド感にこってり度がプラスされたという味の構成。いやはや実に悪くないですよこれは!コクの深さが段違いであります。さてこのチーズ、まぜまぜしていくウチに想像以上に全体に溶け込みます。すっかり姿を消してしまうのですが、味わいとしては着実に存在感をアピールしてきます。過日食したものとは一線を画する全体の「押上へ度」ともいうべきか、理屈なしの脳天に響く旨さを感じます。





<香ばしさのメインは魚粉、次に来るのが醤油と思わせるテッパンさ>


 だいたい、こってり味は後半に飽きてしまうという近年の私。しかし、今回は最後までコッテリ度をそこそこ堪能させていただきました。というのは、フレッシュ玉ねぎ微塵の役割が大きいかと思える。この玉ねぎがチーズと絶妙な食感と味わいのコントラストを構成しており、それぞれのアイデンティティを主張したり、お互いに中和するなどして、旨味の響宴を醸し出します。


 しかしやはりこの一杯の主役は「香ばしさ」かと思えるのです。一つは、見るからに「魚粉」です。これが実に甘みと香ばしさを一面に拡散してくれまして、これもやはり少し前の今風ラーメンを思わせながらも「テッパン」なる味の構成だと思う。そして、「醤油ダレ」の香ばしさも忘れられない。吉祥寺時代のラーメンでは、ナンプラーの個性を少し感じつつも、今この油そばにおいてはマイルド系香ばしいという醤油ダレ感。醤油の香ばしさは日本人、アジア人にとってはDNAに響く旨さなのですな・・・。




 とは言いつつ、チーズのコッテリさから少し距離をおきたいと思ったら「酢」と「生姜」を少し多めに投入することをオススメいたします。今回の食べ方は、後半残り三分の一になったところで、大胆に投入をしてみました。豚魚の場合と違って、酢の酸味がきっちりとたちます。それが、後半の味の変化となりつつ、さっぱりさが強調されまして、食欲のアクセルがまた吹かされるという具合。最後の最後まで、一気に食い続けてフィニッシュでした。いや〜、実に酢は天才であります。







【麺:チーズ投入だけで・・・めくるめく色々なスベリを感じる】


<魚粉のザラツキと、とろけるチーズのペッタリした粘り>


 さて次は麺のすべりですが、これまたチーズがあるだけで面白い。従来の通り、麺に魚粉の貼り付きを覚えつつ、ザラツキも旨しと思いつつズズズーっとすすて、時折喉の乾きを覚えたところで、シンハービールで流し込む、喉を潤すというのが最高だった。しかし、今回はチーズのネットリ感が、麺の地肌に貼り付き、地肌と一体化したり、そうでなかったりの斑模様の状態になります。なので、ところどころ、ザラツキを感じながらも、コペッとした感じ方もして、麺のスベリ自体が先読みできない。そんなエンタテイメント性が溢れる仕掛けになっており、麺のスベリにおいても最後まで飽きさせぬといった内容になっとります。のど越しがつっかえるのを極度に嫌うかたには、オススメはどうかなと思うけど、私は「あると思います」。





<芯がない歯応えがよく合っていると思える、クチリとした淡い切れ味>


 ・・・・などとスベリを楽しみながら、やはり麺自体も旨い。粉感を感じるタイプでは決してないが、多加水なりのモチモチさも淡くあったり、プニっとした弾力も魅力的です。そして軽くないので、しっかりとした味わいのタレにもちゃんと受け止めてくれるしなやかな強さも持ち合わせていると思える。前歯のスパスパっとした切れ込みの最後に、プツリと感じる断末魔。奥歯のモチっと思わせながらもクニリとしたテンピュールを思わせる弾力感。私は好きですよ、このタイプ。







【具:定番ラーメントッピングが・・・油そばでも実力は健在ですな・・・】


<醤油ダレと全く調和するしっとりした歯応えとパフパフ感がナイス!というチャシュー>


 今回は、まぜまぜタイムの後に、フレーク状になる前のチャーシューを半分かじらせていただきましたが、なかなか醤油ダレの染み込み具合のある香ばしいタイプ。白飯に合うタイプでして、筋肉質主体と思えど案外脂身部分も多かった部位でした。歯応え的には、パフパフとした感触。そこに香ばしさが広がります。とろけるチーズは、このチャーシューに下に配置されている都合上、チーズの風味も移ったりしておりますが、チーズの旨味とチャーシューの旨味が実に旨しです。思えば、ハンバーグのチーズ乗せって・・・・私の大好物であったのだった・・・。




<材木っぽい・・・というサイズ感が食べ応えを感じさせるメンマ>


 汁系に配置されると材木っぽい風貌が強調されがちですが、汁なし系に置かれると普通のメンマに思えてしまうサイズ感。軽く一味の風味が移ったりして、お酒と一緒にいただいても性能を発揮しそうな仕上がり。味付けタレは薄く、しかし深く染み込んでいる。その為か歯応えがシャリシャリしたかと思えば、クニャリクニャリとしたりして、とらえどころがないところが面白い食感です。



 さて・・・・、おそらくまた近いうちに来ると思うが、次はどんなトッピングを追加しようか・・・・。揚げ赤ねぎの増量ってのも中々そそるし、味玉プラスってのも面白そうだ。また、キムチってのもダークホース的で旨いのかもしれない。まったく、最近週末はこの一杯にハマるのかもしれない・・・・。







 総じまして、「サイズ感と雰囲気が自分にぴったり」という一杯、そしてそのお店という感覚。おそらく、ここが好きって人とは、ダレとでもとても良いお友達としてつき合えそう・・・まさに神の庭か?などと思えるほっこり感に共感を覚えます。


 こちらは、以前吉祥寺の外れにあったときは、アジアンな雰囲気が少しあって微妙なディープ感があったのですが、やはりこちらに移転してきて少し明るくなり入りやすくなった。移転して大正解だと思える。ひっそりとこれからも応援していきたいな・・・・、どんなに忙しくなっても、ぼちぼちと寄らせていただきますよ。なので詠います!




   陽が延びる
   早くも如月
   あわただし


   期末に向けて
   最後のくつろぎ?




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!

  




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