ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1371】 尾道ラーメン 正ちゃん (東京・鶴川) 醤油ラーメン


 仕事が変わって、約1ヶ月経ちますが「顔色良くなったね」とよく言われます。でも1ヶ月経つと不思議なくらい「焦り」を感じるんですね・・・、自分でも思いもよりませんでした。よく親からは、帰省するたびに「忙しいことは、ありがたい」と言われていたのを、小馬鹿にしてたのを恥じます。何だか・・・自分の必要度が落ちたと感じているようです、自分自身が。

  



 ・・・などと感がえながら、そうは言っても今のやることを粛々とやるしかなく、願望を考え直すしかないですな。因果応報。何かこれも縁があるのです。良き心根が無ければ、良き結果に結びつかないのであります。日頃、スピード感のみが求められるこの今のタイミングで、何故だか思い切った時間の無駄遣いをしたくなった・・・・・。数週間ぶりに、クルマのイグニッションキーを回す。遠くの一杯を食う為に・・・、それも西日本地域の素朴なラーメンを食いに!そんなこんなで、ようやく・・・・かなり以前から心の中でブックマークしていた「正ちゃん」に突撃することにいたしました。実に良い天気!青空が眩しい!


 






【スープ:クラシカルな醤油スープに、ライトな動物系と魚介系のバランスがすばらしい】


<醤油の主体性をストレートに感じるクラシカル>


 穏やかな天気に、穏やかな店内、そして・・・穏やかに女将さんが配膳される一杯。まさにクラシカルな麺顔です。わかめが入っているところは、今回許せてしまう。尾道ラーメンのなんたるかは、全くもってしりません。大阪エリアで4〜5杯しか食っとりませんので認識薄い。されどイメージとしては、「軽い感覚でスルスル&グビグビといただける」ということだけは、脳裏に焼きついているのですが・・・。


 一通りカメラに麺顔をおさめて、いざスープを啜りますと・・・瀬戸内の魚介を感じるよりも先に、醤油の透明感を感じます。非常にクラシカルな印象の醤油感覚でして、塩っぽくなくともカエシのきっちりしたところを感じます。醤油のたまり熟成というのとは、ある意味対極的な感覚かもしれません。クリアーな醤油っていうのも、ときおり流行の中に感じるけど、懐かしさすら感じる落ち着いたタレ味です。




<ライトな豚コク背脂と魚介のほのかさ>


 基本的にライト感覚。ニンニクなど薬味をちょいと垂らすとパワフルさが増すでしょうが、餃子等定食として食うには十分のボディー感ですかな。しかし、ライトと感じつつ食しつづけると丁度ええ塩梅になるのは不思議かも。よく見れば・・・醤油ダレにそまった茶色く細かい背脂刻みがふわふわと表層を漂う。この風景も尾道らしいと思える。ライト系なれど、ちょいと背脂でボリュームアップして、甘さを引き立てる役割あり。




 鶏ガラのスッキリした動物感、チャーシュー肉のエキスのコク味も感じるものの、この落ち着いた風合いはやはり魚介のまとめ方かと勝手に推察いたしますがいかに。西日本でこのまれる煮干イリコのさっぱり甘さが染み渡っていると思えるのですがね・・・・。







【麺:ライトでスパスパと食える一方で、しなやかなクッシリ感が映える】


<風味を感じるクッシリ感覚としなやか感覚>


 麺も少々ライト感を感じるのだけど、いやいや・・・柔らかさの中にほんのりとしたクッシリ度合いを感じます。コシとかアルデンテなどとまで感じさせるものではないのですが、歯で千切って断面を見てみると意外にも芯があったりする。しなやかさだけでは片付かない、ほんのりとしたクッシリ感があるわけかな。


 食事の前半は、このクッシリ度合いがいい感じで麺の風味を感じさせたりする。その後は、しなやかな歯応えに落ち着く一辺倒。前歯の当たりがスパスパとしている一方で、それ以後の嚥下までは、しなやかなクッシリ感を楽しめる次第。




<汁を吸って醤油の香ばしさと麺の旨さが染みる>


 汁を吸い込むのはやや早い系統か? やや後半に褐色めいた地肌が実に旨そうに見えて最後まで飽きさせません。丸い断面の標準的な太さなストレート麺。捩れ度合いが少なく、スルスルとスベリもよく一気に食えてしまいます。それにしても、醤油の味わいを吸い込んで、しなやかさ以外にも風味もまた微妙にニュアンスが変わって面白い。炭水化物と醤油の相性を感じます。







【具:塩気の効いたスポンジタイプの柔らかさ】


 ロース部分の筋肉の締まった部分なのか、この部位は(肉は不勉強)? 実にスポンジチックにスープを吸い込んで、肉の味わいと調和して非常に旨し。先客と後客は、偶然だろうがチャーシュー麺大盛り。これが花びらのような盛りつけで実に旨そうに見えた。なるほど、スープも麺もややライト感覚なら、具は思い切っても良かったのだ。ちょっと悔しい思いもするが、次回はそういうことでお願いしたい。




 味わいとしては、こちらも醤油の影響か・・・気にならない程度でやや塩気が効いていて、実にはっきりとした分かりやすい旨さ。白飯というより、麺と食う方が相性がいいように思える。筋にそってサクサクと解れるほどの柔らかさ。脂身のトロトロ感覚とは対極的なチャーシューの楽しさがそこにあるって感じですね。







 総じまして、「散歩の一杯としては珠玉」・・・遠地から通えぬが、シンプルさに微笑みを感じますな。地元なら毎週でも通いたい。


 何となくですが、ガッツリと食事とか、腹一杯に食うとかでなく・・・・、ラーメンって「スナック感覚」で食う一面もあると思うのです。小腹が透いたからラーメン食いたいっていう感覚に近いかも。出汁が香る高級感があってはまた興ざめであり、大衆的と称しては過ぎると下卑てしまう。崇高で大衆系な一杯であり、週末の清々しい散歩の途中で食うのが最高に適していると思える出来映えなのです。


 女将さんの接客も自然な柔らかさがあって実によいです。「またお願いしますね」って言われて、本当にそうしたいけど、中々遠地から来れないと思うよ・・・・。申し訳ない気持ちの裏側で、でも再会を誓います。それも一度ではないぜ(笑)。なので詠います!



   休日の
   小春日和に
   瀬戸内の


   麗らか日射し
   軽やかスープ




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!




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