ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1335】 泰然 (東京・駒込) 特製煮干中華そば・細麺・大盛

 実は、久しぶりのラーメン!10月に入って初めて食したラーメンなのです、この一杯が。仕事が忙しくなるピークを迎えまして、これまで過去書き溜めたものをアップし続けておりました。ようやくリアルタイムにレビューアップできます(笑)。


 私自身、これほど会社に居続けたという覚えがないほど、仕事にかかりきりでした。連休といえど、早朝深夜の勤務。連続の徹夜慣行という荒行のごとき業務遂行。一人も漏れずついてきてくれました私のチームメンバーには深く感謝です。感謝の打ち上げは別途もうけるとして、この夜はみな早めに退社して自由に過ごすのでありました。で・・・・私の場合は当然「ラーメン」だよね(爆)。


 ・・・などと考えながら、駒込駅におりたつが、近くのあの名店の存在に・・・こちらへの訪問意欲が削がれそうになる。でもこちらの扉を開けると心のもやもやが吹き飛びます。明るい店内と、にこやかで優しく丁寧なご店主のお出迎え。先客2名の方も、麺好きならではのオーラ感を店中に垂れ流しておられまして、ラーメンパラダイスな雰囲気を湯気の無効に感じますな。今夜は特別な夜だ、ということで「特製」の券売機ボタンを押すと・・・・出て来たのは「特勢」の印字でありまして、思わず微笑む。









【スープ:ライト感ありつつも実に質実感のある煮干感!食べ応えあるクリア煮干!】


<明るくクリアーな煮干感覚!しっかりしたライト感!>


 久しぶりの一杯とあってかやけに眩しく映るその麺顔、煮干という濁り感を期待する・・・うま味を連想しながらもやけにクリアーに感じるスープです。見るからに淡麗な仕上がり!醤油のイキイキ感を食う前から直感させます。表面に漂う微かな脂のコーティングは、ワックスがかった感じもさせつつも落ち着きも感じます。


 さて味わいはというと・・・・実に染み入る煮干感と言えましょう。ニボ系なパンチはなくとも、軽やかな苦みがすーっと自然に入ってきますし、煮干本来の出汁の本質というものを感じさせます。美味いウイスキーは、水割りにしても美味いように、ライトになってもなお美味く感じる煮干。純度の良さを感じさせる苦み感です。明るく感じさせる苦みがいいね。


 塩気もホドホドで安心して食える煮干中華そば。それほどのラーオタでなくとも、ちょっと長お財布奮発してもいいラーメン・中華そば!思わず最後まで飲み干してしまう煮干スープ、しかも胃もたれなし!ライト感ありつつもしっかりとした作り込みを感じさせますね・・・。









<淡麗な醤油の中に、柚子・玉ねぎの風味が揺らめく>


 食っているうちに、チャーシューの脂身が溶け出して動物系の甘みが加わる。その経過を感じることができる淡麗さがいい。塩気もほどほどで、醤油系の風合いをシッカリ感じ取れる。醤油由来のカエシを優しく受け止めるような塩気の出し方が非常に個人的には受ける。さてそこで、柚子の風味がふわっと広がる。柚子と煮干の組み合わせももはやテッパンなれど、意外と嫌いな人がいる柚子風味。きっと金属的な味わいに感じ取られるのだろうと察しまして分かる気がするしろもの。ご安心ください、こちらの柚子の風味は実にほのかですし、煮干の風合いととってもシナジーを発揮しますので、むしろハマるかもしれません。


 また玉ねぎの粗微塵というのもいいね・・・。関西出身の私としては、青ネギ認めていなかった時代が長かったのですが、煮干に実にさわやかな風合いと甘みを残すという点では、逆にハマってしまったトッピングです。自然な甘みが醤油スープに滲む。塩気のスープが後半になっていくと徐々にナチュラルな甘みに変わって行くのが、味の風景の移り変わりとしては、実に面白いです。








【麺:きっぱりとしたカタメな感覚!大盛りサービスあっても安っぽくない質実さ】


<芯を感じさせなくとも実にクッシリとした感覚!>


 「並盛と大盛が選べます」との口上をどの来客にもなされます。もちろん、大盛りですとも!実は、細麺と太麺のチョイスもあるのを後からしったけど、細麺が基本らしいです。どっちにしても細麺を選ぶ性格なのですがね・・・。しかし感心するのは、デフォルトの茹で具合。実にクッシリとカタメが基本です。まさに好み! 千切って断面を見たけど、そうも芯がハッキリとしていることはない。むしろ麺全体の密度感が高い、潰し込みが効いている・・・といった感覚。


 前歯の千切り感も、スパスパというより、カツカツっとしたフィーリング。奥歯でのすり潰しが実にクッシリとしていて、喉奥に落とし込む寸前ではクニクニっとしていて実に食べ応えを感じる。太さのサイズ感は標準的な細さで細麺というより標準という感覚。粉の熟成と風合いをしっかりと感じ取れる「いい麺!」と言えましょう!





<あまり汁を吸い込まず、喉越しも最後まではっきり>


 実にクッシリとしている反面、汁の吸い込みでナチュラルにゆったりすることも期待したいところ。されど、想像以上に汁の吸い込み感がなく、最後までクッシリ感がキープされているのが印象的です。そういえば、ご店主の執拗なまでの湯切りのこだわりを思い出す・・・。麺に対する仕事の徹底ぶりというやつか、実に誠実に受け止められますが、このきっぱりとしたのど越し感覚にもその誠実さが映し出されているように、さわやかでありますな・・・。いい仕事とはこういうことを言うのか・・・・。







【具:どれも手抜かりなし!みっしりとした肉質と、トロトロたっぷりな黄身の揺らめき!】


<サイズも厚さも質感も上出来なロールばら肉>


 なぜ特製を注文するのか。一度にそのお店の実力度を把握できるから・・・とおっしゃった先輩レビュアーがおられたような記憶。まさにその通りです。私の場合は、その時々のお財布と、肉を食いたいモードの条件が加わりますが。今回の場合は、肉を食いたいモードが少し高かったからかも。その期待には十分に応えてくれましたよ! 深く味付けが染み込んだタレ味なれど、塩気も薄く、肉味もキープ。香ばしさもあり、熱で徐々にとろけ出す脂身が、動物系らしい香しい甘みに変化します。解けるように崩れる一方で、赤身部分はしっとりとした歯ごたえ。味よし、大きさよし、厚さよしの三拍子ですな。




<全身トローーーっとしているような黄身のフィーリング>


 醤油ダレの漬け込みがほどよいので、白身の味わいも風味を感じさせます。でももっと美味いと思ったのはやはり黄身ですな。ジェル状のオレンジ色したトロミ感覚が実に良い。しかもそのトロミ部分が非常に多くとられていて・・・味玉ファンとしては嬉しい悲鳴をあげてしまいそう! 煮干の苦みと黄身の甘みもマッチして・・・醤油ダレの香ばしさが口の中で濃厚に広がります。これ一つで腕前が計り知れるというもの。いや・・・・美味かったな・・・。


 ついでに言うとメンマもなかなか。とても標準的なサイズとコリコリ感なのですが、とても上質に感じる風味があります。これは焼酎や日本酒でやっても十分通用すると思います。また海苔もなかなかの風味感あり。いや・・・・どの具も手抜かりなしですな!









 総じまして、3週間ぶりに食ったラーメンは・・・・実に体に染み込むわ・・・・。この夜だけは、適当にすませたくなかったラーメン活動。それに十分に応えてくれた一杯には感謝であります。それにしても実に美味く感じるのは少々異様だなと考えたら、実はこの日初めて口にした、食事らしい食べ物であったりする。仕事で目眩していて吐き気がしていた毎日。もう思い出したくもないけど、乗り越えた実績だけは誇りです。他人が何と言おうとも、いくつになってもプレッシャーは訪れる。どうせ逃れられないのなら、前向きにぶっこんだ方がいい。ただそれだけのことだね・・・。なので詠います!




   待ちわびた
   平日夜の
   麺探訪


   初めて口する
   この日の食事



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!!

ps 家族には実に感謝! 運動会にも行くことができなかったけど、文句言わずに送り出してくれた家族には本当に感謝だ。








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