【今週のラーメン１３０２】 T’s たんたん東京駅京葉ストリート店（東京・八重洲）朝醤油らーめん

　秋分の日でしたな・・・。昨日は・・・ああいい天気。しっかし３日連日出勤です。なんだか〜、家で仕事しているとはかどらないばかりか、家族がいい顔しませんもん（泣）。図書館で仕事していても、あまりにも長時間、図書閲覧目的外で座席を占拠していると注意を受けます。また、カフェを梯子して仕事しても、お腹がコーヒーでちゃぷちゃぷになり、気持ちわるくなる一方ですし・・・。勤務時間を短くせよというのにも限界を感じます。

　・・・・などと考えつつ、最近コーヒーの飲み過ぎで胃が荒れている中、それでも腹が減るので乗り換え駅で一杯啜ることにしました。この時間、いつもの朝ラーがまだ開店していないこともあり、これまでなんとなく敬遠していたこちらへと足を運びました。それがこの店「T’s たんたん」さん。

【スープ：コンソメのコクと醤油のまろみ・・・・ヘルシー志向で安心感絶大】

＜肉魚系・・・一切排除なベジタリアンスープ！コンソメチックな明るいスープ＞

　入るまで気がつかなかったのだけど、メニューの片隅に、肉・魚・卵・ミルクは一切使っていないとの表示。ヘルシー志向の食材店はあまたあるけれど、ここ東京駅の駅ナカでの出店ぶりには、驚きを隠せません。ちょっと気取っただけのお店だと思っていたのでちょっと見直します。どおりで・・・・女性客が多いわけね。そしてどこかカフェ感覚な感じの男子もパラパラとおられるし、更に、宗教上の理由と思われる、外国の方も楽しそうに食事をされてる。休日朝のこうしたちょっとした驚きが、とても新鮮。だって・・・最近連日、朝は背中を丸めて立食いでラーメンを啜っておったのだから。

　さてそのスープですが、一言で言い表すと・・・どこかコンソメチックな風合いを残す味わい。少し洋風な醤油味とも思えて、面白い方向性を感じます。味付け的には甘み系に引っ張られるのですが、これは具材のタレが染み渡った関係上、そうなったのかもしれない。脂が浮いているがこれはおそらく植物系の感じでしてライトなコクが広がる。甘みはおそらく玉ねぎの感覚。コンソメチックと表現したのは、どこかしら風合いにオニオンコンソメの残像を感じた次第。いずれにしても悪くはない。ベジタリアンという縛りのナカではよく表現されたラーメンスープと感じ入る。

＜意外にしっかりと醤油のカエシと胡椒感が効いてナチュラル＞

　見た目はきっちりと醤油が効いた感じがあり、その通り丸大豆醤油のようなふくよかさを感じる。やさしいカエシのエッジングであり、塩気とはまた別物の丸みを感じる。そこにちょこっとの胡椒が効いているのがエッセンスだね。葱の風合いと入り交じって、和出汁と中華出汁の中間的立ち位置にも思える、そんな不思議さを残す。野菜系＝ヘルシーで味薄め・・・・という方程式を連想しがちだが、いやいやどうして、しっかりと味を出しているので、食べ応えとしても悪くない。

【麺：卵白なくとも自然なモチモチ度とクッシリさを感じさせます】　

＜卵も排除でヘルシーさを徹底！　立派にラーメンしている麺＞

　卵排除でわりと本格的な麺だと思いますよ。卵麺どくとくの弾力はなくとも、麺の密度感とか潰し込み、それに伴う歯ごたえなどは遜色一切ありません。この麺のおかげでぐぐっとラーメンたるプレゼンスをキープしていると思います。前歯の当たりはクシクシとする感覚で、柔らかさが少し抑えめ。奥歯のすり潰し感も、モチモチ度が低くて、淡くクッシリという感覚。風合いとしては粉風味を残す程度は低めでして、歯ごたえと汁の持ち上げで食わせるという感覚です。

＜気のせいか・・・汁を吸い込んでもサラサラして重くもない＞

　汁の吸い込みはそこそこありまして、すぐに柔らかく変化するかと思いきや、それほどでもなかった。多少しなやかになるといった感覚範囲。それにしても、動物系の脂を使っていないだけで、これだけスルスルと感じるものだろうか・・・。スープの持ち上げによるスベリの中にも軽やかな啜り上げを感じる。先入観も影響しているのだろうけど、ライトなスープが染み込んだ麺は、やはりスベリにおいても軽やか・・・・。

【具：まさに精進料理の手法ですな・・・大豆だけで作られた鶏肉細工】

　一見、説明が無ければそれと分からない・・・鶏肉風の大豆の甘辛仕上げ。竜田揚げ風な仕上げの中に、しっかりと鶏肉の風合いを表現しているのだから、これはもはや精進料理でありますわ（笑）。中身はどのようななっているのだろうと噛みちぎって断面を見てみましたが、肉繊維を表現するために、大豆のグルテン状なものを幾重にも重ねて、繊維を表現しているかのようですが、いかに・・・。　味付けとしては完璧ですしなかなか面白い試みです。

　総じまして、ここで根付くかそうでないかは別にして、スタイリッシュでヘルシー系というのは、八重洲で働く女性には受けるのではと考えます。肉食女子が増えたとは言え、いつも肉食ってわけでもないでしょう。肉を食う合間の草食系ラーメン。オヤジな私ですら、たまにはこういう雰囲気も愉しみたいものですから・・・。たまにはいいよね、非日常って・・。なので詠います！

　　　また来たよ
　　　朝から仕事
　　　東京に

　　　見事に潰れた
　　　秋三連休

　お粗末！ということで家族にも感謝しながら合掌！今日も本当にごちそうさまでした。