ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1263】 中華そば 後楽 (東京・新橋) 中華そば

しっかし・・・今年の夏は思い出になりそうです。さらに秋は更に忙しくなりそうです。そんな状況で稚拙ながらもコツコツとやってきたことを全部ひっくり返されると・・・もう号泣ですよ(笑)。目の前のイベントに踊らされるなと言われているけれど、それって現実問題なのでしかたない。なので大切なことは前々から着手してこようとしてこれだもんね〜。こういう苦労はどこかで受け止めないといけない。貧乏くじとは思わない。やらないと仲間がもっとつらいだろうなと思えてならないからやる。という・・・なんか自分自身も精神論みたいになってくるので、嫌になってくる。そこが一番、最近自分自身が腑に落ちないところであります。






 ・・・などと考えながら、今年の夏休みは取得できないことになった憂さを晴らすために朝から一杯。休みが取れないだけでなく、飯もろくに食う時間なく近場の中華屋等店もお盆で営業していない。なので空腹抱えたまま家路にいて眠りに落ちたが・・・・朝起きてやりきれない気持ち。なので思い出したように、新橋で下車。こちら「後楽」さんに突撃です。岡山ラーメンとのこと・・・初体験です。

  



 店内は先客3名。全員早朝5時半からビール飲んでる(笑)。餃子と味噌ラーメンが旨そう。非常にまったりとしたオヤジパラダイスがそこにありまして、私もJOINさせていただこうかしらと着席してオーダーを通します。さっとお冷と灰皿が出てくる。ああ・・・・こういうシチュエーションって随分久しぶり。昔むかしは、禁煙がそういわれていなかった時代には、こうやって大人にはお冷と灰皿がでてきたもんだな・・・。スモーカーにはありがたいが、ノンスモーカーの方に対しては肩身が狭い。吸おうとしたタバコをやめてしまいこみ、一杯を静かに待つこととするか・・・・。

  








【スープ:懐かしさと素朴さ漂う・・・あっさり豚骨醤油!】


<醤油強めのアッサリ醤油豚骨、素朴で田舎風な醤油感覚>


 朝が早すぎてまったりとした店内に、声の元気がよいオジサンに配膳されたその一杯。なるほど・・・実に麺顔は、素朴な印象です。豚骨醤油っぽい深みがまず目に飛び込んできますが、どこか穏やかに感じとるのは、見慣れたというよりまるで味噌汁のような・・・安寧できる濁りを感じるからでしょうか。などと考えまずレンゲで味わう。


 なる(ほど)!これはあっさりだ!見た目以上にはるかにアッサリ。朝から胃もたれかもなと少し気にかけたところが霧散します。キッパリとした醤油ブラウンというより、黄土色した濁りなので豚骨強エキス主体かと思いきや、実は醤油の輪郭が前面に出てきているのではなかろうかと・・・。塩気の主体は、醤油と調味料系の塩か?しかし、後味にある微かな酸味が醤油のニュアンスを鋭くとらえます。淡麗な酸味ではなく素朴。街中中華風な気軽さも漂うあの後味。この濃度なら、気軽にビール空けながらであっても問題にならない。新橋の酔っ払い狙いか・・・深夜主体の営業スタイルは算盤尽くということかな(笑)。





<豚骨パンチも豚骨チョップも薄いが穏やかな個性をたたえる>


 アッサリと感じるのは、豚骨エキスのライト感覚が主な理由。なら豚肉エキス程度のライト感覚か?というと・・・・なんとなく、骨煮出しの重厚なエキスの片鱗を感じる。されどライトなのだという矛盾めいた豚エキス。豚骨ありとにこだわるのは・・・・匂い。まったくもって臭くないのだが、あの豚骨好きなら敏感に反応するであろうあの匂いエキスが、醤油の奥から響いてくるような感覚。


 ということで、見た目はエキス感上々でありながらも、実際のところは食してアッサリの理由説明を考えてみたけど、果たして答えになっているのだろうか・・・・。今度いつか暇ができたら、SWOT分析みたいなことやったろかしら(笑:たぶんやらない)。









【麺:見た目以上にしなやかさを感じる、素朴さと共に】


<芯があるのに柔らかいという不思議なクッチリ麺>


 ちょっと不思議なスープだな・・・と思って麺をすすると、これまた何とも言えない不思議感。見た目は、表面の半透明から中心部の芯が伺えるという二重構造。芯を見るとなぜだかシッカリとしたコシを連想してしまう。中加水風のクッシリした歯ごたえ期待で、麺をすすり咀嚼を始めると・・・・まるで違う。全体的には柔らかい。でも単なる多加水チックなヤワ麺ではなく、「しなやか」と感じる余韻。


 前歯の当たりはスパスパと抵抗力低く千切れる様子。そして切り口を視認すると明らかにそこにある芯の部分。続けて奥歯へと送り込み臼歯ですり潰しに入るが・・・淡いクチリ感といった低反発の断末魔のあとに、やすやすと喉奥へと流し込まれるという顛末。これまた・・・見た目以上にライト感ありありだなと、なぜだか唸る。決して安物ではない。むしろ550円という価格を考えれば、頑張ってるなという質実感を感じ取るストレート麺。縮れも捩れも一切ないところがまた気持ち良い。これは新橋駅前でいいもの見つけたという幸福感もある。次の徹夜明けには、この店で瓶ビール片手にそば定食だなと・・・・軽く心に誓う。





<スベリ方そのものは・・・まるで素麺のよう?>


 唸るところをもう一つ。それはスベリ。少し細めのスタイルが功を奏しているのか・・・全体的な印象を一言でまとめると「まるで素麺」のような、ちゅるりんとした一体感というかまとまりがある。一本一本がしなやかである上に、スープを少し吸い込んで表面がペッタリとする感覚。啜り上げる度にそれらが束になって、気持ち良い抵抗感を内頬に感じさせながら一気に口の中へと駆け込む。それが実に快感。







【具:ちょっと嬉しいお値段以上な感覚!チャーシュー】


<そのプライスにして質実な・・・ホクホクした肉2枚>


 赤身主体のチャーシューが、実にホクホクしていて大衆的な旨さをたたえる。これは、チャーシューメンにしても800円を超えないので是非とも試したいところですな。朝からお財布無理したくなかったのでやっぱり差し控えたけど、一定以上の仕事感はあります。塩気も自然で肉そのものの味わいと脂の抜けたところもある。そこにスープが逆に染みこんできて、独特な旨みの一体感を構成します。厚さも大きさも手ごろ。550円のデフォルト設定で、2枚入っているというところが実にうれしい。






<ちょいと多めの青葱に・・・西日本の余韻を感じる>


 あとはトッピングもあっさりとしたものだ。メンマとネギだけ。メンマは・・・標準的な漬け込みとしなやかな歯ごたえの後に、シャクリという感覚を残す。どちらかというと古風な味と風味の出し方かな。ネギは、青葱の小口切りで・・・西日本出身ならこれをドサッと入れるのがラーメンの醍醐味。関東で言うところのネギラーメンは、関西の一部ではそれで当たり前の中華そばになってしまうかもですな。なので、ちょいと多めのネギ分量にもどこか懐かしさを覚えてしまう。本当はザクザクと青葱のフレッシュな雰囲気を歯応えとして明確に感じながら麺を食いたいところだ。それならネギラーメンだな・・・・・。


 




 総じまして、早朝でも「しっとり」「サクサク食える」という豚骨醤油ここにありという話。朝7時まで営業という、酔っ払いと徹夜明けサラリーマンと、夜勤帰りの男たちが集う雰囲気。しかも低価格!駅近くという立地もなかなかの好条件です。これは一度仕事抜きで朝から餃子とビールをやって、憂さをはらしたいと思います。そういうこと一週間続けてやったら、きっともとのサラリーマンには戻れないかもしれないだろうな・・・・。なので詠います!




   早朝の
   寝ぼけ新橋
   よろよろと


   集うは酔人
   または社畜



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。






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